チート転生～チートって本当にあるものですね～

第2章 魔法騎士学校生活

ウェルガーとエミリーさんの会話。

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「それは・・・どういう事？」

ウェルガーの表情は暗いものだった。あまり掘り返されたくない過去なのだろう。

「俺の幼馴染は、うちの庭師の息子の人で、同い年だった。だから、しょっちゅう、稽古を抜け出して遊んでいたんだ。そんな中、俺は・・・風邪を引いた。そいつは俺のためにと、近くの森で、風邪によく聞く薬草を探してくれたんだ。その帰り、そいつは魔獣に殺された。ちょうど、SS級魔獣に指定されている、ジャイアント・キリングに襲われた。だから、俺は・・・魔獣に恨みを持っているし、この手でジャイアント・キリングを殺したい。」

俺達は黙って聞いていた。ウェルガーはSS級魔獣の事、知っていたんだな。だから、初対面の時、SS級魔獣と出くわして、相手するにはちょうどいい。そう言ったんだ。それにしても、ジャイアント・キリングっていかにも名前からいっても怖そう。

エミリーさんは何とかして声に出そうとする。

「あの・・・それは・・・とても悲しい事ですね。私には友達を失って、次の目標と言いましょうか、それを作る事は出来ないです。ウェルガーさんは強いお人ですね。」

「別に、どうせ敵討ちなんてくだらないとか思ってんだろ。」

「そんな事ないです！友人を魔獣に殺されて、自分でその魔獣を倒したくて、強くなりたいと思うのは凄いと思うんです。私だったら、何も出来ないです。無気力になってしまいます。」

ウェルガーはエミリーさんを見て、少し顔を赤らめた気がした。一瞬の出来事だったが。あれま。でも、エミリーさんの言う通り、ウェルガーは凄いよ。

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