チート転生～チートって本当にあるものですね～

第１章 幼年期

喧嘩2

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「ルーラ兄さんはレイナが好きなのは分かったよ。でも、こうなる事は先に言っておいたでしょう？俺達貴族は早めの婚姻関係が結ばされたりするのは当然でしょ？確かに、これは父上もいきなり来るのは礼儀が悪いとも思えるけれど、それでも心配してくれているんでしょ？それを理解した上で、父上を説得して見せろよ！冷静になって、レイナの事を紹介して見せろよ！ルーラ兄さんの本気を見せてよ！」

俺は何故か、怒涛の発言をする。これも神のご加護なのだろうか。しかし、ルーラ兄さんは怒りを隠さない。

「だから？レイナをひどく言う奴にどう説得しろと？俺はとても許せない。」

ぶちっ。これだから、ルーラ兄さんはぁ！！

「そんなのは関係ねーよ！！初めて見た人はレイナが奴隷なのは分かるでしょう？けれども、ルーラ兄さんはレイナが好きなんでしょう？だったら、覚悟決めろよ！レイナを好きになった時点で、ルーラ兄さんは覚悟決めなきゃいけないんだよ！だって、そうじゃない？レイナは奴隷な上にそもそもドラゴンなのだから、それ故に、反対意見を撥ねつける強さが必要だって！俺は！そう言った！！」

ルーラ兄さんは俺がキレたのを見ると、更にキレる。

「だからって、すぐに力を手に入れられる奴の言葉なんて聞いていられるかよ！！俺は！お前と違って、すぐには力を入れる人間なんかじゃないんだよ！！そんなにすぐに説得できるかよ！！」

売り言葉に買い言葉。俺も更にキレる。ルーラ兄さんはどこか泣きそうな表情を浮かべている。

「はぁ！？俺の事そんな風に思ってたのかよ！！俺だって好きで、神子になった訳じゃない！それに、誰がすぐに説得しろと言ったよ？すぐに説得出来ないなら、いくら時間をかけても説得しろよ！！」

俺はそれを言い切った上で、その場を去る。俺も冷静にならないといけないかな。俺はすぐさま浴室に向かう。早めのシャワーを浴びて気持ちを落ち着かせる。・・・しかし、ルーラ兄さんの本音は痛い程伝わった。俺は目からこぼれそうな涙をシャワーで隠す。

俺も知らないうちに誰かを傷つけていたのか？

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