チート転生～チートって本当にあるものですね～

第１章 幼年期

父親の襲来。

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きっと、二人は両思いだ。時間が二人を解決してくれるに違いない。俺は二人に干渉しない事を心に誓った矢先の出来事だ。そう、思っていたのに、二人が魔獣狩りに行っている時に問題は起きた。ちなみに、現在進行形です。目の前に父上がいる。父上は俺がルナ王女と婚約した事を喜んでくれた。話はそれからだ。ルーラ兄さんにも婚約者をと、いくらか婚約者候補の情報を持ってきた。

父上はどうやらここで、ルーラ兄さんにも婚約者を作っておきたいところだ、と思っているらしい。お見合い写真のようなものをいくつか見せられた。流石に、俺にではないと思う。ここは二人に干渉しない事を心に誓ったが、早速心の誓いを破らないといけないらしい。俺は二人に幸せになってほしい。

父上はどうやらルーラ兄さんがいない事に気が付いたようだ。そこで、早めに帰ってほしい。そう願う。しかし、しばらくこの場に残ると父上は言ったのだ。俺が断れる訳もない。俺にはそんな権利もない。父上は立場もずっと俺より上だし、何より家族でもあるのだ。勝手に帰らせる訳にもいかないでしょ？

ここで、家族論を出すのは甚だしいと思うが、俺はまだ8歳の人物なのだ。前世の記憶があるとしても、だ。それに、自分は試されているのだと思う。俺がルナ王女に相応しい人物であるかどうか、それも見極めに来ているに違いない。

あぁ、俺は一体どうすれば？二人には幸せになってほしい。でも、今は目の前の問題に取り組まなければならない。それには、俺も干渉するしかないしかない。それがルーラ兄さんにとって余計なお世話だとしても。

俺に、神のご加護を。

そう心に願って、俺はルーラ兄さんが戻ってくるまでずっと手を合わせていた。

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