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第1章 幼年期

ルーラ兄さんの恋バナ。

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☆☆☆☆☆☆

「・・・ロイスはそこまで考えていたんだな。」

驚きながら、そうつぶやく。え?俺だって考える時は考えるよ。それがルーラ兄さんの幸せに繋がるなら、考えるに決まっている。俺はそこまでルーラ兄さんに手助けをしてもらっているもの。

「何かおかしい?大事な兄さんの為だよ?考えるでしょ。・・・いずれ、俺はルーラ兄さんと独立する。それがきっと、ルーラ兄さんにとっての幸せに繋がるなら、俺は一人でもやっていけるように善処する。」

「俺の幸せ・・・か。自分の幸せを追求してもいいのかな。」

あれぇ?俺の言葉ってそこまで響かないかなぁ?

「ルーラ兄さんはここまで頑張ってきたんだよ!・・・現に今だって魔法騎士だって、目指しながらここの地域を統治しているじゃない!何で、そこで引いちゃうかな!」

ハッと表情を変えるルーラ兄さん。やっと、気付いてくれたのか。

「横槍を入れるようで悪いけど、レイナとは今どんな感じ?俺、レイナとは普通・・・くらいしか接しないから、俺分からないんだけど。」

ルーラ兄さんは苦虫を噛み潰したような表情をする。これだけで何も進展がない事だけは分かるよ。いや、この年で気が付いているだけマシか?しかし、進展なしかよ。つまんねーの。

「・・・俺はレイナの為に、まず子爵を目指す。そんで、伯爵当主まで上り詰めたなら・・・そこで、レイナに告白する。」

・・・大分時間がかかりそうな告白計画だなぁ。しっかし、それは自分の為でもあるんでないの?疑問に思うが、俺は敢えて何も言わない。ルーラ兄さんはそれにきっと気付いているだろう。俺が出来る事は一人でこの地を統治出来るようにするだけだ。

・・・そう思えば、レイナはルーラ兄さんの事どう思っているのだろう?ルーラ兄さんが決心したようなので、後でレイナに聞いてみよう。勿論、本音を聞き出すために、レイナが一人の時にでもしよう。・・・ルーラ兄さんにバレないように計画を立てて、話を聞こう。

☆☆☆☆☆☆
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