チート転生~チートって本当にあるものですね~

水魔沙希

文字の大きさ
上 下
69 / 128
第1章 幼年期

でも、少し羨ましいと思う。

しおりを挟む
☆☆☆☆☆☆

えーと。どう反応すればいいのだろうか。流石に、否定する訳にもいかないけど、だからってすぐに認められる訳でもない。でも、決して引いている訳ではない。反応に困るだけだ。しばらく沈黙が続く。この雰囲気がルーラ兄さんには凄い恥ずかしいのか、大声を出す。

「あぁー!!もう、この話なしな!!」

「・・・ルーラ兄さんらしくないね?いつもはもっと堂々としているものなのに。それに、考える事は山ほどあるでしょ。」

うぐ。ルーラ兄さんからそんな声が聞こえた。・・・これは相当重症だなぁ。ルーラ兄さんがこんなになるなんて恋の病はとんでもない。ルーラ兄さんは手をモジモジとさせる。新鮮な光景だが、本当に考える事は山ほどある。

「あぁ、でもなぁ・・・。相手がどう思っているか分からないし、俺もお前を手助けする立場にあるしな。」

「・・・そりゃあ、聞かなきゃそうなるでしょ。その人の気持ちなんてその人しか知らないし。ルーラ兄さんにはたくさん手助けしてもらっているのは事実だけど、レイナとは身分の差だってある。」

そう言うと、ルーラ兄さんは怒り出す。

「身分がどうだって言うんだよ!!俺がレイナを好きな事には変わりはねーんだよ!!」

まぁ、それはそうなんだけど。俺の言っている事とはちょっと意図が違う。本気なのは分かったけど、もうちょっと冷静になってほしい。

「・・・じゃあさ、将来の話をしようか。今のまま、レイナと仮に結ばれたとして、家族への報告はどうする?俺は近くにいたから上手く説得は出来るかもしれないね。でも、筆頭貴族である父上は?それを引き継ぐルース兄さんはどうなるんだろうね?・・・アルカディア公爵は筆頭貴族である事を忘れていない?その名を俺達だって引き継いでいるんだよ。・・・まさか、説得がダメなら駆け落ちでもする気?他の貴族への説明は?」

ルーラ兄さんは黙って俺の話を聞く。

「それに、自分達が良ければそれで済む問題じゃない。ドラゴンなのはひとまず置いておいて、レイナの身分はいずれバレるんだよ。ルーラ兄さんはそれを撥ねつける強さが要求されるんだよ。例え、俺から独立したとしても男爵のままじゃレイナと幸せになれないんだよ!」

ルーラ兄さんは思わず目を見開いて、俺の話を聞いていた。

☆☆☆☆☆☆
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。

桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。 だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。 そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。

神様がチートをくれたんだが、いやこれは流石にチートすぎんだろ...

自称猫好き
ファンタジー
幼い頃に両親を無くし、ショックで引きこもっていた俺、井上亮太は高校生になり覚悟をきめやり直そう!!そう思った矢先足元に魔法陣が「えっ、、、なにこれ」 意識がなくなり目覚めたら神様が土下座していた「すまんのぉー、少々不具合が起きてのぉ、其方を召喚させてしもたわい」 「大丈夫ですから頭を上げて下さい」 「じゃがのぅ、其方大事な両親も本当は私のせいで死んでしもうてのぉー、本当にすまない事をした。ゆるしてはくれぬだろうがぁ」「そんなのすぎた事です。それに今更どうにもなりませんし、頭を上げて下さい」 「なんて良い子なんじゃ。其方の両親の件も合わせて何か欲しいものとかは、あるかい?」欲しいものとかねぇ~。「いえ大丈夫ですよ。これを期に今からやり直そうと思います。頑張ります!」そして召喚されたらチートのなかのチートな能力が「いや、これはおかしいだろぉよ...」 初めて書きます!作者です。自分は、語学が苦手でところどころ変になってたりするかもしれないですけどそのときは教えてくれたら嬉しいです!アドバイスもどんどん下さい。気分しだいの更新ですが優しく見守ってください。これから頑張ります!

異世界に転生したら?(改)

まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。 そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。 物語はまさに、その時に起きる! 横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。 そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。 ◇ 5年前の作品の改稿板になります。 少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。 生暖かい目で見て下されば幸いです。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

ハイエルフの幼女は異世界をまったりと過ごしていく ~それを助ける過保護な転移者~

まぁ
ファンタジー
事故で亡くなった日本人、黒野大河はクロノとして異世界転移するはめに。 よし、神様からチートの力をもらって、無双だ!!! ではなく、神様の世界で厳しい修行の末に力を手に入れやっとのことで異世界転移。 目的もない異世界生活だがすぐにハイエルフの幼女とであう。 なぜか、その子が気になり世話をすることに。 神様と修行した力でこっそり無双、もらった力で快適生活を。 邪神あり勇者あり冒険者あり迷宮もありの世界を幼女とポチ(犬?)で駆け抜けます。 PS 2/12 1章を書き上げました。あとは手直しをして終わりです。 とりあえず、この1章でメインストーリーはほぼ8割終わる予定です。 伸ばそうと思えば、5割程度終了といったとこでしょうか。 2章からはまったりと?、自由に異世界を生活していきます。        以前書いたことのある話で戦闘が面白かったと感想をもらいましたので、 1章最後は戦闘を長めに書いてみました。

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい

増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。 目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた 3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ いくらなんでもこれはおかしいだろ!

知らない異世界を生き抜く方法

明日葉
ファンタジー
異世界転生、とか、異世界召喚、とか。そんなジャンルの小説や漫画は好きで読んでいたけれど。よく元ネタになるようなゲームはやったことがない。 なんの情報もない異世界で、当然自分の立ち位置もわからなければ立ち回りもわからない。 そんな状況で生き抜く方法は?

処理中です...