チート転生~チートって本当にあるものですね~

水魔沙希

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第1章 幼年期

ドラゴンの存在意義

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☆☆☆☆☆☆

「レイナさんってドラゴンだったんですね。ドラゴンが奴隷になっているのは初めて知りました。」

エリナさんはこう、言った。エリナさんでさえもこういった事は初めてなようだ。流石に、この地域に足を運んだ事もないから、当然と言えば、当然なんだが。レイナさん自身もドラゴンだと思わず生活していたらしいので、驚く事だよね。この世界のドラゴンの存在感とはどのようなものだろう・・・?エリナさんに話を聞いてみようか?

「エリナさん。この世界のドラゴンの存在感とはどのようなもの?俺、ドラゴンとか会った事なくて本当に分からないんだ。教えてもらっても?」

そう聞くが、レイナさんを見て、俺の後ろに隠れてしまっている。つまり、レイナさんから姿を隠している形である。この時点でドラゴンは恐怖の対象なのだと言葉にしなくても理解できる。つまり、俺の家に匿わないと、退治の対象になる訳だ。しかし、レイナさんと一緒にいれば、それだけ強くなれる可能性もあるという事で、レイナさんにステータスの出し方を教えた。

「レイナさん。ステータス確認の方法はね、ステータスオープンって言えばいいだけだからね?言葉にしなくても、心の中で唱えればステータス確認出来るからね?」

レイナさんは俺の言葉にこくりと頷く。そして、ステータスを出そうとするが、ここではまずい。注意事項を言わなくては。

「でも、ステータスは本来他人に見せるものではないんだ。だから、家に帰ったら一緒に確認しよう?」

これもレイナさんは頷く。というか、さん呼びでいいのかな?呼び捨ては流石に、年上だしなぁ・・・。でも、ドラゴンにしては随分と若い方ではないか。そんな事を思っているとレイナさんは声を出す。

「私にさん付けは不要です。さっきみたいに呼び捨てで構いません。・・・ご主人様。」

そう来たか・・・。流石に、ご主人様呼びもきついな。まだ、俺6歳だからね?

「いや、俺は主従関係でなくて、ただのレイナ・・・(さん)と過ごしたいんだ。だから、レイナ・・・(さん)、ご主人様呼びも勘弁してほしいな。俺はロイス・アルカディア。だから、ロイスでいいよ。」

レイナは少し考えて、声を出す。

「・・・では、ロイス様でどうですか?」

「・・・まぁ、いいんじゃない?エリナさんも俺の事そう呼ぶし。」

そうすると、エリナさんは驚いた。

「えぇ!?アルカディアって公爵家の名前ではないですか!?しかし、ロイス様はこうもおっしゃいましたよね?自分は伯爵当主だと。一体どういう事ですか!?」

あぁ、これは説明してなかった。でも、答えにくい。俺が神子である事は秘密にされているからなぁ。どう、説明しよう?

☆☆☆☆☆☆
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