チート転生~チートって本当にあるものですね~

水魔沙希

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第1章 幼年期

立ち往生

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☆☆☆☆☆☆

治安の悪い地域に足を踏み出そうとした途端、エリナさんが止める。

「ダメです。これ以上向こうへ行っては。家に帰ってこれないかもしれないですよ?」

「でも、俺はこの街の全てを見に行かなければ、今のこの光景も何も変わらないんだよ?だから、行く。・・・ここまで案内してくれて、ありがとう。でも、エリナさんには危険が及ばないようにしないとね。だから、ここで、さよなら。」

エリナさんは黙ってしまう。けれども、頭を横に振って頬をパシッと叩く。

「・・・そうですよね。進まなければ、何も変わらない。当たり前の事ですよね。私もついていきます!」

はい!?いやいや、危ないからね!?

「いや、危ないから、ここで別れた方がいいと思うよ?だからー・・・。」

「いいえ!私はロイス様についていきます!危ないところはロイス様が守ってくれるのでしょう?ロイス様はお強い方です。だったら、安心です。なので、私も一緒についていきます!」

こう言って、こちらの言い分を聞いてくれない。・・・だったら、アレをやるしかない。エリナさんもこの街の住民だからね。ステータス閲覧して、運の高さを上げる。あ、ちなみに、エリナさんのステータスは秘密です。こういうのは秘密にしておくのが、紳士としての務めだよね?まぁ、どのみち後で、気付くのだろうけど、何となく、エリナさんなら黙ってくれそう。

「エリナさん。今から行う事は誰にも言わないで。そして、自身のステータスをよほどの事がない限り、見せてはいけないよ?これが出来なきゃ連れていかないからね!」

強めの語気で言う。・・・本当なら、ここで一人で行く方がいいんだけど・・・。でも、エリナさんならその答えは出ないと思う。それは案の定、エリナさんは約束してくれた。俺は結界を展開する。あまりバレたくないからね!それに結界のスキルのレベル上げにも繋がる。一石二鳥だね!!俺は集中して、エリナさんの手を無意識につかむと、リライトの行使を決める。

「リライト!エリナさんの運の高さを145→から10,000に上げて!」

エリナさんは首をかしげる。その間に、エリナさんの手をパッと離し、ステータス確認する。エリナさんのステータスの中に『神子の加護』が含まれている事を確認すると、俺達は歩を進めた。

☆☆☆☆☆☆
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