21 / 42
1.幼少期!
21.ストーリー補正がやってきた!
しおりを挟む
国王陛下に一矢報いてから、二年が過ぎた。ゆるゆるとした日々を過ごしていた。それなのに、ぶち壊す人物がやってきた。
「グレイシア!母上がっ!母上がっ!」
ルシアン王子が慌ててやってきた。その様子は非常事態が生じたようであった。隣にはヴァリーがいる。
グレイが淡々とした態度をとる。
「ルシアン王子、何の用ですか。」
「母上がっ!母上がっ!」
「いや、それじゃ、わかんねえよ。王妃様が体調を崩して、でも、王城に勤めている薬師が出張で辺境地帯に、国王陛下も隣国に赴いていて、王妃様の病状を診てくれる人物がいないから、ここに立ち寄ったんだ。」
俺達は医者か。そんな事、言われても俺達は知らん!
「僕は医者じゃないよっ?」
「でも、第六王子、第七王子、第一王女、第二王女の誕生の際にその知識を発揮した。力を貸してほしい。」
何故か、俺達は第五王子となっており、姿を見せない王子として、王国の国民には伝えられた。俺は、やっぱりストーリー補正には適わないと思ってしまった。
『えー?面倒だなぁ。なんか、いい方法ないかなっ?』
もう、オンライン診療でもすればよくね?わざわざ、足を運ぶ必要性ないでしょ。
『シアは頭いいねっ!それで事済まそうか?』
グレイはスマートフォンを取り出すと、オンライン診療開始!しかも、ただのスマートフォンじゃないからなぁ。王妃様の姿を映すと、王妃様に起きている症状が事細かく記載されている。
・
・
・
『シアは王妃様に起きている事、分かる?』
・・・そんなバカな・・・!俺達は、何もしていないのに!?何故、こんな事が起きている?ストーリー補正には敵わないのか!?
王妃様はまたしても、お腹に新たな生命を宿している。初期段階です。まだ、誰も気付いていない様子。でも、それは・・・ゲームの中ではグレイシアが望んだ事で。しかし、俺達は、そんな事をしていない。何もしていないのに、何故?
『それ、どういう事ー?』
あっ。説明していなかったね。ゲームの中では、グレイシアは亡くなった王妃様を基に新たな生命を創った。所謂、王妃様のクローンを生成した。王妃様の細胞を基にして。神に愛されなかった子供を創造した。『救世の力』は死者を蘇らせる事は出来なくても、新たな生命を創る事は可能なのだ。故に、その子供を利用して、ルシアン王子達を翻弄するんだけど。
だけど。今、王妃様が宿している子供はまさしくそれなのだ。くそっ!ストーリー補正かよっ!!神の加護を得られなかった子供が、王妃様のお腹にいるせいで、王妃様の体調を崩している。このままだと、死ぬぞ!?
「うわぁ。メンドクサイ☆ちょーっと、ルシアン王子、今、選択して。」
「お、おう・・・?」
グレイは神妙な顔をする。ルシアン王子はのまれる。
「王妃様はまたしても、お腹に新たな生命を宿しているよっ?でも、神に加護を得られなかった子供。そのせいで、王妃様はその子供が成長する度に、王妃様の生命力がやられている。きっと、この子供が産まれる時、王妃様は死ぬ。・・・王妃様を助けるか、王妃様が宿している子供を殺すか。選べ。今なら、初期段階だから、どうにかなるよ☆」
「はぁ!?俺に妹か弟が出来るのか!?でも、母上を助けるか、子供を殺せってそんな事・・・!」
「でも、選ばなければ、両方とも不幸になるだけ。答えて。」
ここで、ヴァリーが話に参戦してくる。
「何で、そんな事が分かるんだ?誰も認知していないぞ?」
「ふふふっ。僕ねー☆女神様の加護を受けていて、これも女神様からの贈り物なんだっ☆これは・・・人智を超えた代物だから☆誰も分からなかった事が分かっちゃうんだなっ♪」
グレイはスマートフォンを見せる。その画面には、王妃様が映っており、病状が事細かに記載されていて、王妃様のステータスは勿論、王妃様が宿している子供のステータスまでバッチリ載っている。
それを見たルシアン王子は頭を抱えてしまった。
「グレイシア!母上がっ!母上がっ!」
ルシアン王子が慌ててやってきた。その様子は非常事態が生じたようであった。隣にはヴァリーがいる。
グレイが淡々とした態度をとる。
「ルシアン王子、何の用ですか。」
「母上がっ!母上がっ!」
「いや、それじゃ、わかんねえよ。王妃様が体調を崩して、でも、王城に勤めている薬師が出張で辺境地帯に、国王陛下も隣国に赴いていて、王妃様の病状を診てくれる人物がいないから、ここに立ち寄ったんだ。」
俺達は医者か。そんな事、言われても俺達は知らん!
「僕は医者じゃないよっ?」
「でも、第六王子、第七王子、第一王女、第二王女の誕生の際にその知識を発揮した。力を貸してほしい。」
何故か、俺達は第五王子となっており、姿を見せない王子として、王国の国民には伝えられた。俺は、やっぱりストーリー補正には適わないと思ってしまった。
『えー?面倒だなぁ。なんか、いい方法ないかなっ?』
もう、オンライン診療でもすればよくね?わざわざ、足を運ぶ必要性ないでしょ。
『シアは頭いいねっ!それで事済まそうか?』
グレイはスマートフォンを取り出すと、オンライン診療開始!しかも、ただのスマートフォンじゃないからなぁ。王妃様の姿を映すと、王妃様に起きている症状が事細かく記載されている。
・
・
・
『シアは王妃様に起きている事、分かる?』
・・・そんなバカな・・・!俺達は、何もしていないのに!?何故、こんな事が起きている?ストーリー補正には敵わないのか!?
王妃様はまたしても、お腹に新たな生命を宿している。初期段階です。まだ、誰も気付いていない様子。でも、それは・・・ゲームの中ではグレイシアが望んだ事で。しかし、俺達は、そんな事をしていない。何もしていないのに、何故?
『それ、どういう事ー?』
あっ。説明していなかったね。ゲームの中では、グレイシアは亡くなった王妃様を基に新たな生命を創った。所謂、王妃様のクローンを生成した。王妃様の細胞を基にして。神に愛されなかった子供を創造した。『救世の力』は死者を蘇らせる事は出来なくても、新たな生命を創る事は可能なのだ。故に、その子供を利用して、ルシアン王子達を翻弄するんだけど。
だけど。今、王妃様が宿している子供はまさしくそれなのだ。くそっ!ストーリー補正かよっ!!神の加護を得られなかった子供が、王妃様のお腹にいるせいで、王妃様の体調を崩している。このままだと、死ぬぞ!?
「うわぁ。メンドクサイ☆ちょーっと、ルシアン王子、今、選択して。」
「お、おう・・・?」
グレイは神妙な顔をする。ルシアン王子はのまれる。
「王妃様はまたしても、お腹に新たな生命を宿しているよっ?でも、神に加護を得られなかった子供。そのせいで、王妃様はその子供が成長する度に、王妃様の生命力がやられている。きっと、この子供が産まれる時、王妃様は死ぬ。・・・王妃様を助けるか、王妃様が宿している子供を殺すか。選べ。今なら、初期段階だから、どうにかなるよ☆」
「はぁ!?俺に妹か弟が出来るのか!?でも、母上を助けるか、子供を殺せってそんな事・・・!」
「でも、選ばなければ、両方とも不幸になるだけ。答えて。」
ここで、ヴァリーが話に参戦してくる。
「何で、そんな事が分かるんだ?誰も認知していないぞ?」
「ふふふっ。僕ねー☆女神様の加護を受けていて、これも女神様からの贈り物なんだっ☆これは・・・人智を超えた代物だから☆誰も分からなかった事が分かっちゃうんだなっ♪」
グレイはスマートフォンを見せる。その画面には、王妃様が映っており、病状が事細かに記載されていて、王妃様のステータスは勿論、王妃様が宿している子供のステータスまでバッチリ載っている。
それを見たルシアン王子は頭を抱えてしまった。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説

魔物の装蹄師はモフモフに囲まれて暮らしたい ~捨てられた狼を育てたら最強のフェンリルに。それでも俺は甘やかします~
うみ
ファンタジー
馬の装蹄師だった俺は火災事故から馬を救おうとして、命を落とした。
錬金術屋の息子として異世界に転生した俺は、「装蹄師」のスキルを授かる。
スキルを使えば、いつでもどこでも装蹄を作ることができたのだが……使い勝手が悪くお金も稼げないため、冒険者になった。
冒険者となった俺は、カメレオンに似たペットリザードと共に実家へ素材を納品しつつ、夢への資金をためていた。
俺の夢とは街の郊外に牧場を作り、動物や人に懐くモンスターに囲まれて暮らすこと。
ついに資金が集まる目途が立ち意気揚々と街へ向かっていた時、金髪のテイマーに蹴飛ばされ罵られた狼に似たモンスター「ワイルドウルフ」と出会う。
居ても立ってもいられなくなった俺は、金髪のテイマーからワイルドウルフを守り彼を新たな相棒に加える。
爪の欠けていたワイルドウルフのために装蹄師スキルで爪を作ったところ……途端にワイルドウルフが覚醒したんだ!
一週間の修行をするだけで、Eランクのワイルドウルフは最強のフェンリルにまで成長していたのだった。
でも、どれだけ獣魔が強くなろうが俺の夢は変わらない。
そう、モフモフたちに囲まれて暮らす牧場を作るんだ!

元ゲーマーのオタクが悪役令嬢? ごめん、そのゲーム全然知らない。とりま異世界ライフは普通に楽しめそうなので、設定無視して自分らしく生きます
みなみ抄花
ファンタジー
前世で死んだ自分は、どうやらやったこともないゲームの悪役令嬢に転生させられたようです。
女子力皆無の私が令嬢なんてそもそもが無理だから、設定無視して自分らしく生きますね。
勝手に転生させたどっかの神さま、ヒロインいじめとか勇者とか物語の盛り上げ役とかほんっと心底どうでも良いんで、そんなことよりチート能力もっとよこしてください。
転生先は盲目幼女でした ~前世の記憶と魔法を頼りに生き延びます~
丹辺るん
ファンタジー
前世の記憶を持つ私、フィリス。思い出したのは五歳の誕生日の前日。
一応貴族……伯爵家の三女らしい……私は、なんと生まれつき目が見えなかった。
それでも、優しいお姉さんとメイドのおかげで、寂しくはなかった。
ところが、まともに話したこともなく、私を気に掛けることもない父親と兄からは、なぜか厄介者扱い。
ある日、不幸な事故に見せかけて、私は魔物の跋扈する場所で見捨てられてしまう。
もうダメだと思ったとき、私の前に現れたのは……
これは捨てられた盲目の私が、魔法と前世の記憶を頼りに生きる物語。

大賢者の弟子ステファニー
楠ノ木雫
ファンタジー
この世界に存在する〝錬金術〟を使いこなすことの出来る〝錬金術師〟の少女ステファニー。
その技を極めた者に与えられる[大賢者]の名を持つ者の弟子であり、それに最も近しい存在である[賢者]である。……彼女は気が付いていないが。
そんな彼女が、今まであまり接してこなかった[人]と関わり、成長していく、そんな話である。
※他の投稿サイトにも掲載しています。

RD令嬢のまかないごはん
雨愁軒経
ファンタジー
辺境都市ケレスの片隅で食堂を営む少女・エリカ――またの名を、小日向絵梨花。
都市を治める伯爵家の令嬢として転生していた彼女だったが、性に合わないという理由で家を飛び出し、野望のために突き進んでいた。
そんなある日、家が勝手に決めた婚約の報せが届く。
相手は、最近ケレスに移住してきてシアリーズ家の預かりとなった子爵・ヒース。
彼は呪われているために追放されたという噂で有名だった。
礼儀として一度は会っておこうとヒースの下を訪れたエリカは、そこで彼の『呪い』の正体に気が付いた。
「――たとえ天が見放しても、私は絶対に見放さないわ」
元管理栄養士の伯爵令嬢は、今日も誰かの笑顔のためにフライパンを握る。
大さじの願いに、夢と希望をひとつまみ。お悩み解決異世界ごはんファンタジー!
神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜
シュガーコクーン
ファンタジー
女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。
その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!
「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。
素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯
旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」
現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる