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1.幼少期!
17.兄妹の再会! Side ルシアン
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俺は、ヴァリーを呼び出した瞬間、一発殴られた。確かに、サボっていたのは事実だけど、やっとお前が探していた妹が傍にいるんだぜ?何も、殴る事無くない?
「えっと、ヴァリー・・・さん、妹ちゃんの前で、それはないんじゃないですか?」
「えっ・・・?」
くるっと、レジェの方を振り向く。そうすると、ヴァリーは今まで見た事ないような驚きの顔をする。
「ヴァネッサ・・・?」
「ヴァリー・・・兄さん・・・!?」
ヴァネッサと呼ばれた、女の子は一度レジェから離れる。そして、ヴァリーに抱き着く。感動の再会である。ヴァリーも顔が緩んでいる。正直、ここまでヴァリーの緩みきった顔を見た事がない。
まぁ、俺が怒らせてばっかりなのは、知っている。でも、俺の前で笑顔を見せた事なんて、なかった。正直、ムカッときてしまう。嫉妬・・・なのは分かっているんだ。しかし、嫉妬せざるを得ない。そして・・・。目的を果たしたヴァリーは俺の目の前から去ってしまうのか?
そんな気持ちが胸の中を占めていく。せっかく、会いたいと思っていたレジェに会えたんだから、レジェと話をしよう。
「レジェは・・・よく見つけられたね?」
「えー?僕、女神様から愛されているからねっ☆運こそは最大の武器かなっ?」
「へー・・・。」
神か・・・。そう言えば、俺も神からの加護を得たんだっけ?幼すぎて、覚えていないけど。そして、神から王族魔法を得た。
王族魔法・・・『救世の力』よりは出来る事は少ない。魔法の補助的存在。しかし、普通の魔法よりはその効力は大きい。でも、何かと使う機会は多く、王族として示す為に使う事が多い。
ミノタウロスの時も本来は王族魔法を使うべきだったんだ。あの場面では、王族としてその権威を見せるべきだったんだ。
レジェは俺の心を読むかのように発言する。
「僕に嫉妬しても意味ないでしょー?終わっちゃった事なんだしっ☆」
「レジェ・・・。」
「・・・まぁ、僕はこれでっ☆」
レジェはその場から去ろうとする。ヴァネッサはレジェに縋り付く。
「ご主人様ぁ!!私を、置いていかないでくださぁい!!」
「ご主人様・・・?」
あっ。ヴァネッサと呼ばれた、少女が奴隷である事を言うの忘れてたー。だから、この娘はおそらくヴァネッサを買ったであろうレジェに従うんだ。
「あー。ヴァリー・・・さん、この娘は奴隷なんだよ。だから、一度、王城に連れていって、奴隷紋を消す手続きをしないとね。」
「奴隷!?何としてでも、助けねーと!!」
ヴァリーはヴァネッサの肩を大きく揺らす。
「何としてでも、自分がヴァネッサを救うから!!だから、もう自分の前から、去っていかないでくれ!!」
「でも、私は・・・。ご主人様のものなんです・・・。」
「なんか、僕、悪者ー?この娘を奴隷にした訳ではないのに・・・。」
むぅ・・・。そんな感じで、頬を膨らまして、可愛らしく怒るレジェ。まぁ、一旦王城に連れていくのが先決か。
「じゃあ、皆で一緒に王城へと向かおうか。」
「えー?僕も一緒なのっ?嫌だなぁ☆」
俺は、もう一つベルをアイテムボックスから出して、王城へとご案内。その際にアザリーとしての変装を解いた。
・
・
・
「さぁ、王城へようこそ。」
「やっと、ルシアン王子の出番か。国王陛下の御前に参りましょう。」
そう、笑顔で返すとレジェは本気で嫌そうな顔をする。何か、ここに嫌な思い出でもあるのだろうか?
「えっと、ヴァリー・・・さん、妹ちゃんの前で、それはないんじゃないですか?」
「えっ・・・?」
くるっと、レジェの方を振り向く。そうすると、ヴァリーは今まで見た事ないような驚きの顔をする。
「ヴァネッサ・・・?」
「ヴァリー・・・兄さん・・・!?」
ヴァネッサと呼ばれた、女の子は一度レジェから離れる。そして、ヴァリーに抱き着く。感動の再会である。ヴァリーも顔が緩んでいる。正直、ここまでヴァリーの緩みきった顔を見た事がない。
まぁ、俺が怒らせてばっかりなのは、知っている。でも、俺の前で笑顔を見せた事なんて、なかった。正直、ムカッときてしまう。嫉妬・・・なのは分かっているんだ。しかし、嫉妬せざるを得ない。そして・・・。目的を果たしたヴァリーは俺の目の前から去ってしまうのか?
そんな気持ちが胸の中を占めていく。せっかく、会いたいと思っていたレジェに会えたんだから、レジェと話をしよう。
「レジェは・・・よく見つけられたね?」
「えー?僕、女神様から愛されているからねっ☆運こそは最大の武器かなっ?」
「へー・・・。」
神か・・・。そう言えば、俺も神からの加護を得たんだっけ?幼すぎて、覚えていないけど。そして、神から王族魔法を得た。
王族魔法・・・『救世の力』よりは出来る事は少ない。魔法の補助的存在。しかし、普通の魔法よりはその効力は大きい。でも、何かと使う機会は多く、王族として示す為に使う事が多い。
ミノタウロスの時も本来は王族魔法を使うべきだったんだ。あの場面では、王族としてその権威を見せるべきだったんだ。
レジェは俺の心を読むかのように発言する。
「僕に嫉妬しても意味ないでしょー?終わっちゃった事なんだしっ☆」
「レジェ・・・。」
「・・・まぁ、僕はこれでっ☆」
レジェはその場から去ろうとする。ヴァネッサはレジェに縋り付く。
「ご主人様ぁ!!私を、置いていかないでくださぁい!!」
「ご主人様・・・?」
あっ。ヴァネッサと呼ばれた、少女が奴隷である事を言うの忘れてたー。だから、この娘はおそらくヴァネッサを買ったであろうレジェに従うんだ。
「あー。ヴァリー・・・さん、この娘は奴隷なんだよ。だから、一度、王城に連れていって、奴隷紋を消す手続きをしないとね。」
「奴隷!?何としてでも、助けねーと!!」
ヴァリーはヴァネッサの肩を大きく揺らす。
「何としてでも、自分がヴァネッサを救うから!!だから、もう自分の前から、去っていかないでくれ!!」
「でも、私は・・・。ご主人様のものなんです・・・。」
「なんか、僕、悪者ー?この娘を奴隷にした訳ではないのに・・・。」
むぅ・・・。そんな感じで、頬を膨らまして、可愛らしく怒るレジェ。まぁ、一旦王城に連れていくのが先決か。
「じゃあ、皆で一緒に王城へと向かおうか。」
「えー?僕も一緒なのっ?嫌だなぁ☆」
俺は、もう一つベルをアイテムボックスから出して、王城へとご案内。その際にアザリーとしての変装を解いた。
・
・
・
「さぁ、王城へようこそ。」
「やっと、ルシアン王子の出番か。国王陛下の御前に参りましょう。」
そう、笑顔で返すとレジェは本気で嫌そうな顔をする。何か、ここに嫌な思い出でもあるのだろうか?
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