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第16話:宣言
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服を着た後、エレノアの部屋に移動して話を始めた。
「すでにかなりの死者が出ているんだね」
「えぇ。起きていることは小競り合いなんだけれど、どんどん人が死んでいるみたい」
エレノアが入手した情報によれば帝国と神聖国は着々と準備を進めているらしい。
本来の予定であれば決戦までは戦線維持のための小さな戦いが起きるだけのはずだったけれど、いきり立った兵士たちが敵陣に特攻を繰り返し、両者共に少なくない犠牲が出ているようだ。
まず間違いなくカレー依存症の発作が関与していると見ているけれど、不可解な点もある。
「軍部の司令部は冷静なんだよな?」
「集めた情報によればそのように見えるわね。前線部隊が攻撃的な判断をしてしまうようなの」
「命令違反がそんなに続くのはおかしいな。司令部だって気をつけているはずだ」
「そうね。何度か司令部の人間が直接指揮を取ったようなのだけど、前線に行った途端先頭で敵陣に突撃したらしいわ」
「いよいよおかしいな。僕たちも注意しなければならないだろう」
敵を目にするとカレー依存症の発作の頻度が高まるのだろうか。それとも別の因子があるのだろうか。エレノアに相談できればよかったのだが、カレー依存症が関わるとどんな話し方をしても伝わらない。
「私はユウトに前線に行ってほしくないわ」
エレノアは僕の手を取って上目遣いで言った。僕の表情が変わったことに気がついたのかもしれない。
「僕は大丈夫だよ。毒に対する耐性もあるし、【鑑定】スキルもあるから大抵のことには対処できる。むしろ心配なのはついてきてくれるみんなの方だ」
「それはそうかもしれないけれど、私は心配なの⋯⋯。ユウトがこれ以上傷ついてしまったら⋯⋯」
心配そうな顔だ。もしかしたら僕が昨日ソフィアにみっともない姿を見せたことすらもエレノアはお見通しなのかもしれない。
昨日これ以上ないくらい落ち込んでいたことは確かだ。だけど僕の気持ちはもう固まっている。
「エレノア、大丈夫だよ。完全に立ち直った訳じゃないんだけれど、自分のやるべきことは分かったから」
昨日のことはまだ消化できていないし、ソフィアと関係をこれからどうしていけば良いのかも分からない。だけどエレノアと話していて一つ分かったことがある。
「この世界でカレー依存症のことを知っているのは僕だけだ。だから僕が戦争を止める」
カレーが依存性を持っているのも、カレーを巡って戦争が起きてしまうような世界になったのも僕のせいじゃない。
だけど、そんな世界を制御できるのはただ一人だけカレー依存症を知っている僕だけなのかもしれない。
「ユウト、依存症ってなんのこと? カレーは神が人類に贈った至高の食べ物なのよ? 一点の曇りもない神秘的で荘厳な――」
「エレノア」
ピネン王国の至宝と呼ばれたエレノアがこうなってしまうのだ。
世界の人々はカレーに取り憑かれてうまく思考ができない状態になっているかもしれない。
話しているうちに覚悟が決まった。
あれだけ忌避感があったことなのに今は自然と受け止められる。
僕は据わった目でカレーのことを礼賛するエレノアを抱き寄せた。
するとエレノアは話を止めて僕を見た。
「この戦いが終わったら僕は王になるよ。その時は君に隣にいて欲しい」
「ユウト⋯⋯やっと決心してくれたのね⋯⋯」
この決心は自己正当化しているだけなのかもしれない。
はたから見たらひどい自作自演になっていて、僕は悪にしか映らないのかもしれない。
もしそうなのだとしたら、もう僕は悪でも良い。
そう思うと心がスッと軽くなった。
「ソフィアと寝たとしても一番愛しているのはエレノアだから」
我ながら最低の言葉だと思った。
だけど自分が悪い奴なのだと開き直ってしまえば良心が痛むことはない。
「ソフィアのことは気にしないで。ユウトは神に選ばれた人間なのだから当然よ。⋯⋯でも私を一番って言ってくれるのはとっても嬉しいわ」
潤んだ目でうっとりと見つめるエレノアに口付けすると、彼女はなまめかしい声をあげた。
◆
話が終わって自分の部屋に戻るとソフィアはいなくなっていた。
ソフィアとは後でしっかり話すことにして、さっき勢いよく宣言したことを整理する必要がある。
エレノアに伝えたことに後悔はないけれど、正直勢いをつけ過ぎた。
やけに頭がスッキリしていたのでこれまでの情報を統合し、決断することが出来たのだ。
「⋯⋯ソフィアが昨日何かしてくれたのかもしれないな」
ソフィアは祝福や回復魔法に長けている上に精神を落ち着ける魔法を使うことが出来るのでその効果があったのかもしれない。
絶世の美女と一夜を共にした嬉しさで頭が冴えているとは思いたくなかった。
「僕が王になるか⋯⋯」
口をついて出てきた言葉を反芻する。
自嘲的な気分も湧いてくるけれど、間違いなく本心だ。
元の世界にいた時、僕たちが生きている世界は本当はゲームの中なのかもしれないとか、宇宙人が人間を気付かれずに飼育しているんだとか言う話を聞いたことがあった。
それが本当だったのか僕には分からない。
だけどそうだったとしても僕の毎日は平和だったし、幸せだった。
だってゲームの制作者や宇宙人達はそのことを僕に気取らせなかったのだから。
この世界の人々はどうだろう。
カレー依存症に陥ってもその存在を認めることがなく、むしろカレーを崇拝している。
中毒性のある食事をしていた時はみんな心から幸せそうで、イライラして喧嘩をすることなんてなかった。
元の世界の宇宙人達と比べると僕の仕事はまだやりやすいのかもしれない。
だってカレーはこの世界の人たちにその悪性を悟らせないのだから。
⋯⋯元の世界のカレーが人類に悪影響をもたらしていたとしても、それに気づく術を僕らは持っていないかったようにも思うけれどね。
話が逸れたけれど、カレーを食べている限りこの世界の人は幸せだ。
だから僕はその幸せの方をこれから守っていこうと思ったのだ。
例え自分が悪になったとしても僕は世界が平和であって欲しい。
愛する人たちには笑っていて欲しい。
「だから王になる」
もう一度はっきり声に出して僕は自分に言い聞かせた。
そして暗い部屋の中でこれからどんな手段を取っていくか考えることにした。
「すでにかなりの死者が出ているんだね」
「えぇ。起きていることは小競り合いなんだけれど、どんどん人が死んでいるみたい」
エレノアが入手した情報によれば帝国と神聖国は着々と準備を進めているらしい。
本来の予定であれば決戦までは戦線維持のための小さな戦いが起きるだけのはずだったけれど、いきり立った兵士たちが敵陣に特攻を繰り返し、両者共に少なくない犠牲が出ているようだ。
まず間違いなくカレー依存症の発作が関与していると見ているけれど、不可解な点もある。
「軍部の司令部は冷静なんだよな?」
「集めた情報によればそのように見えるわね。前線部隊が攻撃的な判断をしてしまうようなの」
「命令違反がそんなに続くのはおかしいな。司令部だって気をつけているはずだ」
「そうね。何度か司令部の人間が直接指揮を取ったようなのだけど、前線に行った途端先頭で敵陣に突撃したらしいわ」
「いよいよおかしいな。僕たちも注意しなければならないだろう」
敵を目にするとカレー依存症の発作の頻度が高まるのだろうか。それとも別の因子があるのだろうか。エレノアに相談できればよかったのだが、カレー依存症が関わるとどんな話し方をしても伝わらない。
「私はユウトに前線に行ってほしくないわ」
エレノアは僕の手を取って上目遣いで言った。僕の表情が変わったことに気がついたのかもしれない。
「僕は大丈夫だよ。毒に対する耐性もあるし、【鑑定】スキルもあるから大抵のことには対処できる。むしろ心配なのはついてきてくれるみんなの方だ」
「それはそうかもしれないけれど、私は心配なの⋯⋯。ユウトがこれ以上傷ついてしまったら⋯⋯」
心配そうな顔だ。もしかしたら僕が昨日ソフィアにみっともない姿を見せたことすらもエレノアはお見通しなのかもしれない。
昨日これ以上ないくらい落ち込んでいたことは確かだ。だけど僕の気持ちはもう固まっている。
「エレノア、大丈夫だよ。完全に立ち直った訳じゃないんだけれど、自分のやるべきことは分かったから」
昨日のことはまだ消化できていないし、ソフィアと関係をこれからどうしていけば良いのかも分からない。だけどエレノアと話していて一つ分かったことがある。
「この世界でカレー依存症のことを知っているのは僕だけだ。だから僕が戦争を止める」
カレーが依存性を持っているのも、カレーを巡って戦争が起きてしまうような世界になったのも僕のせいじゃない。
だけど、そんな世界を制御できるのはただ一人だけカレー依存症を知っている僕だけなのかもしれない。
「ユウト、依存症ってなんのこと? カレーは神が人類に贈った至高の食べ物なのよ? 一点の曇りもない神秘的で荘厳な――」
「エレノア」
ピネン王国の至宝と呼ばれたエレノアがこうなってしまうのだ。
世界の人々はカレーに取り憑かれてうまく思考ができない状態になっているかもしれない。
話しているうちに覚悟が決まった。
あれだけ忌避感があったことなのに今は自然と受け止められる。
僕は据わった目でカレーのことを礼賛するエレノアを抱き寄せた。
するとエレノアは話を止めて僕を見た。
「この戦いが終わったら僕は王になるよ。その時は君に隣にいて欲しい」
「ユウト⋯⋯やっと決心してくれたのね⋯⋯」
この決心は自己正当化しているだけなのかもしれない。
はたから見たらひどい自作自演になっていて、僕は悪にしか映らないのかもしれない。
もしそうなのだとしたら、もう僕は悪でも良い。
そう思うと心がスッと軽くなった。
「ソフィアと寝たとしても一番愛しているのはエレノアだから」
我ながら最低の言葉だと思った。
だけど自分が悪い奴なのだと開き直ってしまえば良心が痛むことはない。
「ソフィアのことは気にしないで。ユウトは神に選ばれた人間なのだから当然よ。⋯⋯でも私を一番って言ってくれるのはとっても嬉しいわ」
潤んだ目でうっとりと見つめるエレノアに口付けすると、彼女はなまめかしい声をあげた。
◆
話が終わって自分の部屋に戻るとソフィアはいなくなっていた。
ソフィアとは後でしっかり話すことにして、さっき勢いよく宣言したことを整理する必要がある。
エレノアに伝えたことに後悔はないけれど、正直勢いをつけ過ぎた。
やけに頭がスッキリしていたのでこれまでの情報を統合し、決断することが出来たのだ。
「⋯⋯ソフィアが昨日何かしてくれたのかもしれないな」
ソフィアは祝福や回復魔法に長けている上に精神を落ち着ける魔法を使うことが出来るのでその効果があったのかもしれない。
絶世の美女と一夜を共にした嬉しさで頭が冴えているとは思いたくなかった。
「僕が王になるか⋯⋯」
口をついて出てきた言葉を反芻する。
自嘲的な気分も湧いてくるけれど、間違いなく本心だ。
元の世界にいた時、僕たちが生きている世界は本当はゲームの中なのかもしれないとか、宇宙人が人間を気付かれずに飼育しているんだとか言う話を聞いたことがあった。
それが本当だったのか僕には分からない。
だけどそうだったとしても僕の毎日は平和だったし、幸せだった。
だってゲームの制作者や宇宙人達はそのことを僕に気取らせなかったのだから。
この世界の人々はどうだろう。
カレー依存症に陥ってもその存在を認めることがなく、むしろカレーを崇拝している。
中毒性のある食事をしていた時はみんな心から幸せそうで、イライラして喧嘩をすることなんてなかった。
元の世界の宇宙人達と比べると僕の仕事はまだやりやすいのかもしれない。
だってカレーはこの世界の人たちにその悪性を悟らせないのだから。
⋯⋯元の世界のカレーが人類に悪影響をもたらしていたとしても、それに気づく術を僕らは持っていないかったようにも思うけれどね。
話が逸れたけれど、カレーを食べている限りこの世界の人は幸せだ。
だから僕はその幸せの方をこれから守っていこうと思ったのだ。
例え自分が悪になったとしても僕は世界が平和であって欲しい。
愛する人たちには笑っていて欲しい。
「だから王になる」
もう一度はっきり声に出して僕は自分に言い聞かせた。
そして暗い部屋の中でこれからどんな手段を取っていくか考えることにした。
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