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第9章:銀級冒険者昇格編(1):邂逅
第85話:新しい力
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セネカ達はアピアナの依頼のために、王都から離れた土地に来ていた。
これまでは乗り合い馬車を利用した移動が多かったが、依頼料が上昇して貯蓄が増えたことにより、中程度の等級の馬車を貸し切ることが多くなってきた。まだ御者を雇っているけれど、ゆくゆくは自分たちで乗りこなせるようになるために練習中である。
時間的な制約があるというのも中等級の馬車を使うことになった理由の一つだ。セネカたちは学生であるので、依頼にかけられる時間は限られている。難易度の高い依頼ほど王都から離れていることが多いため、速い馬車に乗って移動時間を削る必要が出てきたのだ。
課題の多い授業をこなしながら冒険者としての実績を積み上げていかなければならない。そのため、王立冒険者学校の生徒達には限られた時間の中で最適な行動を取ろうとする習慣が嫌でも身についてくる。それゆえに卒業生たちの信用度は高く、上流階級の者からの依頼が自然に増えてゆくのだ。
◆
個々人が成長したことにより、パーティの戦い方も自然に変わってきた。
セネカは前衛で、ガイアが後衛、マイオルとプラウティアが前衛と中衛を行き来するということ自体は今までと変わらないけれど戦いの内容は違う。
まずプラウティアだが、植物を[選別]し、【植物採取】することで成分を直接抽出できるようになった。プルケルとの戦いの時のように毒のある木剣を使うこともあるし、手持ちの素材から戦闘に役立つ物質を取り出して戦いを補助することもある。そのため、戦術の幅が非常に広がった。
プラウティアは植物から直接取り出した物質を使って簡易的な薬を作る技能も習得している。おかげで現地調達した素材で即座に薬を作れるので、軽微な傷まですぐに治せるようになった。傷を【縫う】というセネカの技と組み合わせて、効果的な治療が可能になり、継戦能力が格段に上昇した。
マイオルはレベルが上がったことでますます存在感を強めている。上昇した身体能力を制御し切るのにはまだ時間がかかりそうだが、戦闘力は増している。セネカとプラウティアの組み合わせと比べるとセネカとマイオルの組み合わせの方が防御的で、マイオルは受けの技術に磨きをかけている。
マイオルが戦闘に集中する時には指揮をプラウティアに託すことも増えてきた。プラウティアの指揮は的確で目端が効くので安定感がある。
ガイアは威力を落とせば日に五回は魔法を行使できるようになった。その魔法も拡散させたり、集中させたりすることが可能になったので対応力が高まっている。特に広い範囲を攻撃出来るようになったことは大きく、状況の打開に不可欠な役割を果たすようになってきた。
加えて、ガイアは戦術や指揮の穴を見抜くことに長けている。マイオルやプラウティアに直接指摘することもあるし、全体を見て不安定な部分を補強する動きをするようになってきた。スリングショットの腕も非常に高くなってきており、パーティの安定感がさらに増した。
三人の実力が上がってきたことでセネカの負担は軽くなり、自由に動ける場面が増えてきた。戦況を読む能力も磨きがかかっているので、必要なことを予想外な方法で達成するという性質に拍車がかかっている。
◆
アッタロスの言う通り、パーティ全員の力が増していることをマイオルは実感していた。しかも、まだ伸びしろはいくらでもある。
「あたしがいくね!」
マイオルは前に飛び出しながらサブスキル[予知]を発動した。指揮は予めプラウティアに委ねている。
目の前にはランバスという蛇の魔物がいる。ラミアのように上半身は人型だけれど鱗が多くてヘビの度合いが高い。
サブスキルを発動したことで、視界中のランバスの輪郭がブレ、幾重もの像が発生する。この像が未来のランバスの姿を表している。マイオルはどの動きが来ても良いようにさらに一歩踏み出して剣を振った。
マイオルが動くことによってランバスの未来も変わってゆく。
動きが甘いと敵が取れる行動が増えていくため、像の数が多くなる。
反対に、厳しい動きをすれば相手の打つ手は限定され、像の数が少なくなる。
マイオルが積極的に踏み込んだことで、ランバスは手詰まりになり、[予知]の像が収束する。マイオルは思い切って剣を振り切り、ランバスの首を飛ばした。
ズーン。サブスキルを発動した影響でマイオルの頭に表現しようのない重みが発生する。靄がかかったようで頭をうまく働かせることができない。
マイオルが新たに得た[予知]は敵の動きを予測できるという意味で非常に効果的だったのだが、魔力消費と情報量が多すぎて、いまは数秒しか使うことができなかった。
情報量過多になり頭がいっぱいになる感覚にマイオルは慣れてきたつもりだったが、[予知]を使った時の負担はこれまでにないものだった。
「マイオルちゃん、戻ってー!」
プラウティアの声に従ってマイオルは元の位置に戻った。
◆
マイオルが【探知】を行うと、進行方向に鎧兜虫がいると分かった。鎧兜虫は防御力が高く、倒すのに手間がかかる。
「ガイア、魔法お願い」
そう言ってマイオルはガイアに[視野共有]した。遠くにいる鎧兜虫の動きがガイアにも分かる。
ガイアは魔力を練り、狙撃の準備を始めた。距離は十分に離れているので、勘付かれることはないはずだ。
頃合いを見てマイオルは[軌跡]を追加発動した。鎧兜虫の動きは単純なので予測しやすくなる。
ガイアは【砲撃魔法】を発動して、凝縮した魔力を撃ち放った。回転しながらまっすぐ進む弾丸は鎧兜虫の頭を見事に貫通し、絶命させた。
これも新たな連携技だった。ガイアの狙撃の精度はまだそれほど高くないが、動きが遅く大きい敵だったら当てることができる。マイオルの探知範囲と精度はさらに上がっているので、パーティでの貢献度が高まっている。
◆
セネカは技術力でケイトーに敵わなかったことで基礎に力を入れている。王都で手に入れた新しい刀を持ち、素振りに余念がない。
基礎訓練の割合は増やしたけれど、引き続き魔法の訓練も続けている。魔力に微弱な回復効果を持たせることに成功していて、セクンダを呆れさせている。プラウティアとガイアは少し顔を引き攣らせたが、マイオルは驚かなかった。
回復が安定してきたら今度は雷の属性に変換できる方法を試すつもりだとセネカは言う。手がかりのない状態からしらみ潰しで進んでいくのに何故実現できるのか不思議だが、セネカはなんでもありなのだとマイオルは達観し始めている。
「セネカ! 前からスネイルマンが来るわ! 対処お願い!」
マイオルの声が響く。
スネイルマンは人型の陸貝の魔物だ。水気の多い森に生息しており、殻の形状には地域差がある。この地では殻が細長い形をした個体が多い。
セネカは刀に魔力を込めた。技法の訓練のおかげで澱みなく魔力が刀身に伝わってゆく。セネカはその魔力を変換して、氷魔法を発動した。
セネカはアッタロスの技を何度も見ることで擬似的に魔力剣を再現することができるようになった。魔法剣としての完成度は低いが、ここに【縫う】の力も乗せることができるので威力は高い。
セネカは空気を【縫って】高速移動する。
一瞬で刀の間合いにスネイルマンを捉え、斬り伏せる。
殻に接触した瞬間に『ジ』という音がした。
強固な外殻もセネカの攻撃を防ぐに至らず切断される。柔らかい身体は氷魔法の効果により切り裂きやすくなっている。
一刀両断、スネイルマンは二つに分かれて森の養分となった。
これまでは乗り合い馬車を利用した移動が多かったが、依頼料が上昇して貯蓄が増えたことにより、中程度の等級の馬車を貸し切ることが多くなってきた。まだ御者を雇っているけれど、ゆくゆくは自分たちで乗りこなせるようになるために練習中である。
時間的な制約があるというのも中等級の馬車を使うことになった理由の一つだ。セネカたちは学生であるので、依頼にかけられる時間は限られている。難易度の高い依頼ほど王都から離れていることが多いため、速い馬車に乗って移動時間を削る必要が出てきたのだ。
課題の多い授業をこなしながら冒険者としての実績を積み上げていかなければならない。そのため、王立冒険者学校の生徒達には限られた時間の中で最適な行動を取ろうとする習慣が嫌でも身についてくる。それゆえに卒業生たちの信用度は高く、上流階級の者からの依頼が自然に増えてゆくのだ。
◆
個々人が成長したことにより、パーティの戦い方も自然に変わってきた。
セネカは前衛で、ガイアが後衛、マイオルとプラウティアが前衛と中衛を行き来するということ自体は今までと変わらないけれど戦いの内容は違う。
まずプラウティアだが、植物を[選別]し、【植物採取】することで成分を直接抽出できるようになった。プルケルとの戦いの時のように毒のある木剣を使うこともあるし、手持ちの素材から戦闘に役立つ物質を取り出して戦いを補助することもある。そのため、戦術の幅が非常に広がった。
プラウティアは植物から直接取り出した物質を使って簡易的な薬を作る技能も習得している。おかげで現地調達した素材で即座に薬を作れるので、軽微な傷まですぐに治せるようになった。傷を【縫う】というセネカの技と組み合わせて、効果的な治療が可能になり、継戦能力が格段に上昇した。
マイオルはレベルが上がったことでますます存在感を強めている。上昇した身体能力を制御し切るのにはまだ時間がかかりそうだが、戦闘力は増している。セネカとプラウティアの組み合わせと比べるとセネカとマイオルの組み合わせの方が防御的で、マイオルは受けの技術に磨きをかけている。
マイオルが戦闘に集中する時には指揮をプラウティアに託すことも増えてきた。プラウティアの指揮は的確で目端が効くので安定感がある。
ガイアは威力を落とせば日に五回は魔法を行使できるようになった。その魔法も拡散させたり、集中させたりすることが可能になったので対応力が高まっている。特に広い範囲を攻撃出来るようになったことは大きく、状況の打開に不可欠な役割を果たすようになってきた。
加えて、ガイアは戦術や指揮の穴を見抜くことに長けている。マイオルやプラウティアに直接指摘することもあるし、全体を見て不安定な部分を補強する動きをするようになってきた。スリングショットの腕も非常に高くなってきており、パーティの安定感がさらに増した。
三人の実力が上がってきたことでセネカの負担は軽くなり、自由に動ける場面が増えてきた。戦況を読む能力も磨きがかかっているので、必要なことを予想外な方法で達成するという性質に拍車がかかっている。
◆
アッタロスの言う通り、パーティ全員の力が増していることをマイオルは実感していた。しかも、まだ伸びしろはいくらでもある。
「あたしがいくね!」
マイオルは前に飛び出しながらサブスキル[予知]を発動した。指揮は予めプラウティアに委ねている。
目の前にはランバスという蛇の魔物がいる。ラミアのように上半身は人型だけれど鱗が多くてヘビの度合いが高い。
サブスキルを発動したことで、視界中のランバスの輪郭がブレ、幾重もの像が発生する。この像が未来のランバスの姿を表している。マイオルはどの動きが来ても良いようにさらに一歩踏み出して剣を振った。
マイオルが動くことによってランバスの未来も変わってゆく。
動きが甘いと敵が取れる行動が増えていくため、像の数が多くなる。
反対に、厳しい動きをすれば相手の打つ手は限定され、像の数が少なくなる。
マイオルが積極的に踏み込んだことで、ランバスは手詰まりになり、[予知]の像が収束する。マイオルは思い切って剣を振り切り、ランバスの首を飛ばした。
ズーン。サブスキルを発動した影響でマイオルの頭に表現しようのない重みが発生する。靄がかかったようで頭をうまく働かせることができない。
マイオルが新たに得た[予知]は敵の動きを予測できるという意味で非常に効果的だったのだが、魔力消費と情報量が多すぎて、いまは数秒しか使うことができなかった。
情報量過多になり頭がいっぱいになる感覚にマイオルは慣れてきたつもりだったが、[予知]を使った時の負担はこれまでにないものだった。
「マイオルちゃん、戻ってー!」
プラウティアの声に従ってマイオルは元の位置に戻った。
◆
マイオルが【探知】を行うと、進行方向に鎧兜虫がいると分かった。鎧兜虫は防御力が高く、倒すのに手間がかかる。
「ガイア、魔法お願い」
そう言ってマイオルはガイアに[視野共有]した。遠くにいる鎧兜虫の動きがガイアにも分かる。
ガイアは魔力を練り、狙撃の準備を始めた。距離は十分に離れているので、勘付かれることはないはずだ。
頃合いを見てマイオルは[軌跡]を追加発動した。鎧兜虫の動きは単純なので予測しやすくなる。
ガイアは【砲撃魔法】を発動して、凝縮した魔力を撃ち放った。回転しながらまっすぐ進む弾丸は鎧兜虫の頭を見事に貫通し、絶命させた。
これも新たな連携技だった。ガイアの狙撃の精度はまだそれほど高くないが、動きが遅く大きい敵だったら当てることができる。マイオルの探知範囲と精度はさらに上がっているので、パーティでの貢献度が高まっている。
◆
セネカは技術力でケイトーに敵わなかったことで基礎に力を入れている。王都で手に入れた新しい刀を持ち、素振りに余念がない。
基礎訓練の割合は増やしたけれど、引き続き魔法の訓練も続けている。魔力に微弱な回復効果を持たせることに成功していて、セクンダを呆れさせている。プラウティアとガイアは少し顔を引き攣らせたが、マイオルは驚かなかった。
回復が安定してきたら今度は雷の属性に変換できる方法を試すつもりだとセネカは言う。手がかりのない状態からしらみ潰しで進んでいくのに何故実現できるのか不思議だが、セネカはなんでもありなのだとマイオルは達観し始めている。
「セネカ! 前からスネイルマンが来るわ! 対処お願い!」
マイオルの声が響く。
スネイルマンは人型の陸貝の魔物だ。水気の多い森に生息しており、殻の形状には地域差がある。この地では殻が細長い形をした個体が多い。
セネカは刀に魔力を込めた。技法の訓練のおかげで澱みなく魔力が刀身に伝わってゆく。セネカはその魔力を変換して、氷魔法を発動した。
セネカはアッタロスの技を何度も見ることで擬似的に魔力剣を再現することができるようになった。魔法剣としての完成度は低いが、ここに【縫う】の力も乗せることができるので威力は高い。
セネカは空気を【縫って】高速移動する。
一瞬で刀の間合いにスネイルマンを捉え、斬り伏せる。
殻に接触した瞬間に『ジ』という音がした。
強固な外殻もセネカの攻撃を防ぐに至らず切断される。柔らかい身体は氷魔法の効果により切り裂きやすくなっている。
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