83 / 213
第8章:王立冒険者学校編(2)
第83話:「うぅ⋯⋯」
しおりを挟む
休日、王立冒険者学校の練習場に五人の生徒がいる。
一人はセネカだ。彼女は一見無表情に見えるが、慣れた者からすれば悔しがっているのだと分かる。
もう一人はマイオルだ。練習場の壁の前に立っている。
隣には二年のセクンダが立っていて二人はセネカを見つめている。
セネカの目線の先には一年Sクラスのメネニアがいる。彼女は念のためマイオルが声をかけてこの場に来てもらった。
そのメネニアは大柄の男を魔法で回復している。男は治療を受けているが珍しく笑みを浮かべている。
「噂は本当だったのね」
セクンダがマイオルに話しかけた。
「噂ですか?」
「えぇ。まさかセネカがここまで強いなんて知らなかったわ」
「まぁそうでしょうね」
マイオルが苦笑いで応える。
「ここでのことは秘匿するという契約だけど、見ることができただけでもありがたいわね」
「こちらも要求をしていますからね」
「それにしても、あいつが、ケイトーがあんなに簡単に負けるなんて思いもよらなかったわ」
セクンダは目を細めて、治療を受けるケイトーを見遣る。その目には慈しみが含まれているようにマイオルには見えた。
◆
この戦いはケイトーからの申し出で実現した。マイオルと戦ったケイトーはセネカへの興味を深めたので、セクンダの仲介により話が来たのだ。
依頼の内容は全力の模擬戦だった。ケイトーにとって学内最強かどうかといった評価はどうでも良く、己を鍛えてくれる存在をひたすらに求めている。
学校を出れば自分を超える実力者は山ほどいるが、同年代にはいない。これから磨く必要のある能力はたくさんあるが、近距離戦士として行き詰まりを感じていたのも事実だった。
そこで出会ったのがマイオルだった。マイオルの強さは異質で、ケイトーがこれまで磨いて来たものとは違う強さがあった。その新鮮な力にケイトーは可能性を感じた。
プルケルやファビウスの戦いも興味深かった。武闘会での決勝では、ケイトーは疲弊したプルケルと戦ったけれど、なかなか面白いところがあった。
そこで、一年の中で最も強いと言われているセネカと戦ってみたくなったのだ。一年生の変革の中心にはセネカがいる。そう確信した故の行動であった。
ケイトーに仲介を頼まれたセクンダはすぐにセネカに話を持って行った。セネカはマイオルを巻き込み、一つの条件を提示した。それはスキルを切った上でのケイトーとの模擬戦だった。
秘密裏に模擬戦を行うために四人は休日に練習場を貸し切りすることにした。怪我をしたら話が漏れてしまいそうだったので、マイオルは治療が得意なメネニアを巻き込むことにした。その結果、この五人がこの場にいる。
最初にスキルを切った状態での模擬戦が始まった。ケイトーは刃を潰した斧槍でセネカの剣を圧倒した。
セネカは歯が立たなかった。何をしても的確に対応されて、どう動いたら良いのか見当もつかなかった。素の技術や能力にはそれほどの開きがあった。武人の抜け目ない鍛錬の成果をセネカは目の当たりにした。
次はスキルを解禁しての全力の戦いだった。今度はケイトーがなす術なく負けた。
ケイトーは勝ち筋が全く見えない相手との戦いは本当に久しぶりだった。
ケイトーの心に歓びが広がった。
まだ強くなれる。
まだまだ鍛錬のしがいがある。
武人の視界は開けた。
一方のセネカは、全力の戦いで勝てたことは喜ばしかったけれど、スキルを切った状態であれほどの差があるとは思っていなかったので傷ついている。
ケイトーとここまでの差があるのだったら、ルキウスとはどれほどの差がついてしまったのだろうと考えているのも一因ではある。
これらのことがあって、全力の戦いに勝ったセネカの表情は苦く、負けたケイトーの顔が晴れやかだという状態になっている。
◆
「うぅ⋯⋯」
さっきから何度もセネカが唸り声を上げている。
余程悔しかったのだろうとマイオルは思った。だが、すぐに落ち着くだろう。だってこれから彼女の親友に会うのだから。
「セネちゃん! マイオル!」
キトの朗らかな声が聞こえてくる。
キトは急いで来たのか少しだけ息を荒げている。顔が上気していて赤いのが艶になっている。
いじけるセネカの相手をしながら三人は喫茶店に入った。そしていつも通り魔導学校のキトの個室に行って緊急会議を開いた。
議題は決まっている。
マイオルのレベルアップについてだ。
◆
それからも後期には様々なことが起きたけれど、基本は変わらなかった。
セネカもマイオルもガイアもプラウティアも日々を鍛錬に捧げ、冒険者としての技能を磨いて行った。
アッタロスとの模擬戦にはさらに力が入り、マイオルは一度だけグラディウスと会った。
プラウティアはキトとの交流をさらに深めて、新たな技術をいくつも開発した。
ガイアはマイオルとの連携を深めることで新たな可能性を切り拓いた。
そして、長い一年の終わりを迎え、セネカたちは二年生になるための準備を始めた。
----------
ここまでお読みいただきありがとうございます。第8章:王立冒険者学校編(2)は終了です。
次話から第9章:銀級冒険者昇格編が始まります!
時系列的にはまだ第6章(間章):砂漠の少年編に追いついておりません。
引き続きどうぞよろしくお願いします。
一人はセネカだ。彼女は一見無表情に見えるが、慣れた者からすれば悔しがっているのだと分かる。
もう一人はマイオルだ。練習場の壁の前に立っている。
隣には二年のセクンダが立っていて二人はセネカを見つめている。
セネカの目線の先には一年Sクラスのメネニアがいる。彼女は念のためマイオルが声をかけてこの場に来てもらった。
そのメネニアは大柄の男を魔法で回復している。男は治療を受けているが珍しく笑みを浮かべている。
「噂は本当だったのね」
セクンダがマイオルに話しかけた。
「噂ですか?」
「えぇ。まさかセネカがここまで強いなんて知らなかったわ」
「まぁそうでしょうね」
マイオルが苦笑いで応える。
「ここでのことは秘匿するという契約だけど、見ることができただけでもありがたいわね」
「こちらも要求をしていますからね」
「それにしても、あいつが、ケイトーがあんなに簡単に負けるなんて思いもよらなかったわ」
セクンダは目を細めて、治療を受けるケイトーを見遣る。その目には慈しみが含まれているようにマイオルには見えた。
◆
この戦いはケイトーからの申し出で実現した。マイオルと戦ったケイトーはセネカへの興味を深めたので、セクンダの仲介により話が来たのだ。
依頼の内容は全力の模擬戦だった。ケイトーにとって学内最強かどうかといった評価はどうでも良く、己を鍛えてくれる存在をひたすらに求めている。
学校を出れば自分を超える実力者は山ほどいるが、同年代にはいない。これから磨く必要のある能力はたくさんあるが、近距離戦士として行き詰まりを感じていたのも事実だった。
そこで出会ったのがマイオルだった。マイオルの強さは異質で、ケイトーがこれまで磨いて来たものとは違う強さがあった。その新鮮な力にケイトーは可能性を感じた。
プルケルやファビウスの戦いも興味深かった。武闘会での決勝では、ケイトーは疲弊したプルケルと戦ったけれど、なかなか面白いところがあった。
そこで、一年の中で最も強いと言われているセネカと戦ってみたくなったのだ。一年生の変革の中心にはセネカがいる。そう確信した故の行動であった。
ケイトーに仲介を頼まれたセクンダはすぐにセネカに話を持って行った。セネカはマイオルを巻き込み、一つの条件を提示した。それはスキルを切った上でのケイトーとの模擬戦だった。
秘密裏に模擬戦を行うために四人は休日に練習場を貸し切りすることにした。怪我をしたら話が漏れてしまいそうだったので、マイオルは治療が得意なメネニアを巻き込むことにした。その結果、この五人がこの場にいる。
最初にスキルを切った状態での模擬戦が始まった。ケイトーは刃を潰した斧槍でセネカの剣を圧倒した。
セネカは歯が立たなかった。何をしても的確に対応されて、どう動いたら良いのか見当もつかなかった。素の技術や能力にはそれほどの開きがあった。武人の抜け目ない鍛錬の成果をセネカは目の当たりにした。
次はスキルを解禁しての全力の戦いだった。今度はケイトーがなす術なく負けた。
ケイトーは勝ち筋が全く見えない相手との戦いは本当に久しぶりだった。
ケイトーの心に歓びが広がった。
まだ強くなれる。
まだまだ鍛錬のしがいがある。
武人の視界は開けた。
一方のセネカは、全力の戦いで勝てたことは喜ばしかったけれど、スキルを切った状態であれほどの差があるとは思っていなかったので傷ついている。
ケイトーとここまでの差があるのだったら、ルキウスとはどれほどの差がついてしまったのだろうと考えているのも一因ではある。
これらのことがあって、全力の戦いに勝ったセネカの表情は苦く、負けたケイトーの顔が晴れやかだという状態になっている。
◆
「うぅ⋯⋯」
さっきから何度もセネカが唸り声を上げている。
余程悔しかったのだろうとマイオルは思った。だが、すぐに落ち着くだろう。だってこれから彼女の親友に会うのだから。
「セネちゃん! マイオル!」
キトの朗らかな声が聞こえてくる。
キトは急いで来たのか少しだけ息を荒げている。顔が上気していて赤いのが艶になっている。
いじけるセネカの相手をしながら三人は喫茶店に入った。そしていつも通り魔導学校のキトの個室に行って緊急会議を開いた。
議題は決まっている。
マイオルのレベルアップについてだ。
◆
それからも後期には様々なことが起きたけれど、基本は変わらなかった。
セネカもマイオルもガイアもプラウティアも日々を鍛錬に捧げ、冒険者としての技能を磨いて行った。
アッタロスとの模擬戦にはさらに力が入り、マイオルは一度だけグラディウスと会った。
プラウティアはキトとの交流をさらに深めて、新たな技術をいくつも開発した。
ガイアはマイオルとの連携を深めることで新たな可能性を切り拓いた。
そして、長い一年の終わりを迎え、セネカたちは二年生になるための準備を始めた。
----------
ここまでお読みいただきありがとうございます。第8章:王立冒険者学校編(2)は終了です。
次話から第9章:銀級冒険者昇格編が始まります!
時系列的にはまだ第6章(間章):砂漠の少年編に追いついておりません。
引き続きどうぞよろしくお願いします。
22
お気に入りに追加
603
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
偽物の侯爵子息は平民落ちのうえに国外追放を言い渡されたので自由に生きる。え?帰ってきてくれ?それは無理というもの
つくも茄子
ファンタジー
サビオ・パッツィーニは、魔術師の家系である名門侯爵家の次男に生まれながら魔力鑑定で『魔力無し』の判定を受けてしまう。魔力がない代わりにずば抜けて優れた頭脳を持つサビオに家族は温かく見守っていた。そんなある日、サビオが侯爵家の人間でない事が判明した。妖精の取り換えっ子だと神官は告げる。本物は家族によく似た天使のような美少年。こうしてサビオは「王家と侯爵家を謀った罪人」として国外追放されてしまった。
隣国でギルド登録したサビオは「黒曜」というギルド名で第二の人生を歩んでいく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜
福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。
彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。
だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。
「お義姉さま!」 . .
「姉などと呼ばないでください、メリルさん」
しかし、今はまだ辛抱のとき。
セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。
──これは、20年前の断罪劇の続き。
喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。
※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。
旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』
※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。
※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
遅刻勇者は異世界を行く 俺の特典が貯金箱なんだけどどうしろと?
黒月天星
ファンタジー
命の危機を女神に救われた高校生桜井時久(サクライトキヒサ)こと俺。しかしその代価として、女神の手駒として異世界で行われる神同士の暇潰しゲームに参加することに。
クリア条件は一億円分を稼ぎ出すこと。頼りになるのはゲーム参加者に与えられる特典だけど、俺の特典ときたら手提げ金庫型の貯金箱。物を金に換える便利な能力はあるものの、戦闘には役に立ちそうにない。
女神の考えた必勝の策として、『勇者』召喚に紛れて乗り込もうと画策したが、着いたのは場所はあっていたけど時間が数日遅れてた。
「いきなり牢屋からなんて嫌じゃあぁぁっ!!」
金を稼ぐどころか不審者扱いで牢屋スタート? もう遅いかもしれないけれど、まずはここから出なければっ!
時間も金も物もない。それでも愛と勇気とご都合主義で切り抜けろ! 異世界金稼ぎファンタジー。ここに開幕……すると良いなぁ。
こちらは小説家になろう、カクヨム、ハーメルン、ツギクル、ノベルピアでも投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
幼少期に溜め込んだ魔力で、一生のんびり暮らしたいと思います。~こう見えて、迷宮育ちの村人です~
月並 瑠花
ファンタジー
※ファンタジー大賞に微力ながら参加させていただいております。応援のほど、よろしくお願いします。
「出て行けっ! この家にお前の居場所はない!」――父にそう告げられ、家を追い出された澪は、一人途方に暮れていた。
そんな時、幻聴が頭の中に聞こえてくる。
『秋篠澪。お前は人生をリセットしたいか?』。澪は迷いを一切見せることなく、答えてしまった――「やり直したい」と。
その瞬間、トラックに引かれた澪は異世界へと飛ばされることになった。
スキル『倉庫(アイテムボックス)』を与えられた澪は、一人でのんびり二度目の人生を過ごすことにした。だが転生直後、レイは騎士によって迷宮へ落とされる。
※2018.10.31 hotランキング一位をいただきました。(11/1と11/2、続けて一位でした。ありがとうございます。)
※2018.11.12 ブクマ3800達成。ありがとうございます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~
繭
ファンタジー
高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。
見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に
え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。
確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!?
ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・
気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。
誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!?
女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話
保険でR15
タイトル変更の可能性あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる