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第8章:王立冒険者学校編(2)
第75話:笑顔
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王立冒険者学校の模擬戦場で二人の少女が剣を交えている。
片方の少女は後ろで束ねた髪を振り乱しながら刺突剣を巧みに操っている。
もう一人の少女はその攻撃を短剣で何度も何度も受け流している。
刺突剣を持つ少女はSクラスのテリティアだ。彼女は長期休みの間にレベル2に上がった。
今は上昇した能力に合うように動きを調整している。
短剣を持つマイオルはテリティアに懇願されて調整に付き合っている。
付き合っているとは言っても、今回のことはマイオルにとっても良い話だった。テリティアの実力は申し分ない。そんな剣士と連日訓練を共にできるのはマイオルにとって幸運であった。
マイオルは【探知】の[軌跡]を駆使しながらひたすら剣で受ける技術を練習している。
キトとの話し合いの結果、このような訓練が最適だと思うようになったのだ。だからテリティアの申し出は渡りに船であった。
近距離戦で突き攻撃を往なすのはなかなか大変だ。テリティアは【細剣術】のスキルを持っている名手で戦闘能力が非常に高い。
テリティアの剣は起こりが非常に小さく、攻撃を防ぎにくい。マイオルは【探知】の俯瞰的な視点や[軌跡]を駆使して攻撃を捌いている。
二人での訓練を始めたときは攻撃が全く見えなかった。模擬剣での攻撃を防具で受けているとはいえ、身体は打身だらけになった。
どうにかして【探知】しなければならないと焦ると、情報量が多くなりすぎて余計に避けにくくなった。ただでさえ速い戦闘の中で多面的に情報を得るのは効率が悪い。
しかし、マイオルは情報を絞らなかった。感じるままにスキルを使って、痛い思いをしながら最適化していくことにしたのだ。
対テリティアの戦い方を覚えるだけならば他にやりようがあることは分かっている。だが、今後マイオルは未知の敵と戦って生き残っていかなくてはならない。そのためには基礎的なところから見直さなければならないという気持ちになっていた。
マイオルの核は【探知】だ。情報が多かろうがなんだろうが、スキルを活かす道を拓かない限り先はない。そんな風に考えて、マイオルは鍛錬を続けた。
すると、回数を重ねるごとに受けが上手くなってゆく。こういう場合には俯瞰で見た方が良い。違う場合には[軌跡]が役立つ。そんなベーシックな情報をマイオルは収集し続けている。
「マイマイ、いつのまにか上手くなったね。そろそろ私も全力を出して良い?」
テリティアは切れ長の目を細めながら言った。
「もうレベルが上がった感覚には慣れたの?」
「そうね。全力じゃなければ大体制御できるようになってきたよ」
「じゃあ、最後に全力でお願い。名残惜しいけれど、この訓練も終わりが近いのね」
「武闘会が終わったらたまに戦おうよ。マイマイと読み合いながら戦うのは結構楽しかったから」
「あたしも楽しかったわ」
テリティアは剣をグッと握り、構えた。
瞬間、遠間からスッと踏み込んで来る。その突きはマイオルがこれまで受けてきたどの攻撃よりも速く強かった。
◆
テリティアの苛烈な攻めをマイオルは受け続けている。
スキルは発動し続けているが、情報を精査している暇はないので、ほぼ勘で動いている。
あの動きだったら次に来るのはこうかもしれない。
あの軌道の次はこの動作をするかもしれない。
そんな判断の連続だ。
勘が微妙に外れることもある。
だが、不思議と被弾することはなかった。
『テリティアはきっと不思議な気持ちだろう』
戦いながらマイオルはそう感じた。
自分でも不思議に思うのだ。テリティアは会心の攻撃を出し続けているのに、何故かマイオルは崩れない。
焦れたテリティアは強引に踏み出し、マイオルの剣を弾こうとした。
マイオルはスキルに注ぐ魔力の量を増やした後で、スッとテリティアの懐に入っていった。
そして、詰まった間合いに驚いてテリティアが居着いたのを見てから、マイオルはテリティアの右手を全力で蹴った。
がしゃん!
握っていた剣が宙を舞い、地に落ちた。
マイオルは呆然とした様子のテリティアに短剣を突きつけてから言った。
「こんな結果になって驚いてる? あたしもひどく驚いてる」
剣を持つ手は震えていた。
◆
王立冒険者学校の後期には武闘会が開かれる。
武器は刃引きされた物を使用し、魔法も制限されるが、学年に関わらずレベルごとに実力を試される。
学校中がセネカに注目していた。
期待の一年はどれだけやれるのかだろうか。
もしかしたら優勝してしまうかもしれないぞ。そんな話題が広がった。
しかし大会が近くなると、セネカは指名依頼が入ったために武闘会を欠席するのだということが分かった。
学内の多くの者がセネカを「逃げた」と非難した。セネカはどこ吹く風だったけれど、『月下の誓い』の三人は肩身の狭い思いをした。
セネカが武闘会に出ないのはレベル3になったからだった。王立冒険者学校で在学中にレベル3になったことがあるのは歴代で二人だけであり、二人とも三年の終わり頃であった。
セネカは一年の中頃でもうレベル3である。武闘会の欠席は、レベルアップが史上最速であることを広めないためにアッタロスが打った策だったけれど、評判は非常に悪かった。
学内でも察しの良い者や一年のSクラスの友人たちは、もしかしたらセネカはレベル3なのかもしれないという考えが過ったが、あまりに荒唐無稽だと感じて、セネカがあえて空気を読まなかっただけなのだろうと結論づけることにした。
マイオルはキトから聞いていた。
「セネちゃんは全く堪えていないように見えても実際は結構傷ついていることが多いよ」
だから、寮で立ち話をしている時に何も言わずにゆっくり抱きしめた。
「マイオル、突然どうしたの?」
「たまには良いでしょ」
「甘えたくなったのかな? よしよし」
立場が逆になってしまったけれど、セネカの屈託のない笑顔を見つめて、マイオルは少しだけ気持ちが楽になった。
片方の少女は後ろで束ねた髪を振り乱しながら刺突剣を巧みに操っている。
もう一人の少女はその攻撃を短剣で何度も何度も受け流している。
刺突剣を持つ少女はSクラスのテリティアだ。彼女は長期休みの間にレベル2に上がった。
今は上昇した能力に合うように動きを調整している。
短剣を持つマイオルはテリティアに懇願されて調整に付き合っている。
付き合っているとは言っても、今回のことはマイオルにとっても良い話だった。テリティアの実力は申し分ない。そんな剣士と連日訓練を共にできるのはマイオルにとって幸運であった。
マイオルは【探知】の[軌跡]を駆使しながらひたすら剣で受ける技術を練習している。
キトとの話し合いの結果、このような訓練が最適だと思うようになったのだ。だからテリティアの申し出は渡りに船であった。
近距離戦で突き攻撃を往なすのはなかなか大変だ。テリティアは【細剣術】のスキルを持っている名手で戦闘能力が非常に高い。
テリティアの剣は起こりが非常に小さく、攻撃を防ぎにくい。マイオルは【探知】の俯瞰的な視点や[軌跡]を駆使して攻撃を捌いている。
二人での訓練を始めたときは攻撃が全く見えなかった。模擬剣での攻撃を防具で受けているとはいえ、身体は打身だらけになった。
どうにかして【探知】しなければならないと焦ると、情報量が多くなりすぎて余計に避けにくくなった。ただでさえ速い戦闘の中で多面的に情報を得るのは効率が悪い。
しかし、マイオルは情報を絞らなかった。感じるままにスキルを使って、痛い思いをしながら最適化していくことにしたのだ。
対テリティアの戦い方を覚えるだけならば他にやりようがあることは分かっている。だが、今後マイオルは未知の敵と戦って生き残っていかなくてはならない。そのためには基礎的なところから見直さなければならないという気持ちになっていた。
マイオルの核は【探知】だ。情報が多かろうがなんだろうが、スキルを活かす道を拓かない限り先はない。そんな風に考えて、マイオルは鍛錬を続けた。
すると、回数を重ねるごとに受けが上手くなってゆく。こういう場合には俯瞰で見た方が良い。違う場合には[軌跡]が役立つ。そんなベーシックな情報をマイオルは収集し続けている。
「マイマイ、いつのまにか上手くなったね。そろそろ私も全力を出して良い?」
テリティアは切れ長の目を細めながら言った。
「もうレベルが上がった感覚には慣れたの?」
「そうね。全力じゃなければ大体制御できるようになってきたよ」
「じゃあ、最後に全力でお願い。名残惜しいけれど、この訓練も終わりが近いのね」
「武闘会が終わったらたまに戦おうよ。マイマイと読み合いながら戦うのは結構楽しかったから」
「あたしも楽しかったわ」
テリティアは剣をグッと握り、構えた。
瞬間、遠間からスッと踏み込んで来る。その突きはマイオルがこれまで受けてきたどの攻撃よりも速く強かった。
◆
テリティアの苛烈な攻めをマイオルは受け続けている。
スキルは発動し続けているが、情報を精査している暇はないので、ほぼ勘で動いている。
あの動きだったら次に来るのはこうかもしれない。
あの軌道の次はこの動作をするかもしれない。
そんな判断の連続だ。
勘が微妙に外れることもある。
だが、不思議と被弾することはなかった。
『テリティアはきっと不思議な気持ちだろう』
戦いながらマイオルはそう感じた。
自分でも不思議に思うのだ。テリティアは会心の攻撃を出し続けているのに、何故かマイオルは崩れない。
焦れたテリティアは強引に踏み出し、マイオルの剣を弾こうとした。
マイオルはスキルに注ぐ魔力の量を増やした後で、スッとテリティアの懐に入っていった。
そして、詰まった間合いに驚いてテリティアが居着いたのを見てから、マイオルはテリティアの右手を全力で蹴った。
がしゃん!
握っていた剣が宙を舞い、地に落ちた。
マイオルは呆然とした様子のテリティアに短剣を突きつけてから言った。
「こんな結果になって驚いてる? あたしもひどく驚いてる」
剣を持つ手は震えていた。
◆
王立冒険者学校の後期には武闘会が開かれる。
武器は刃引きされた物を使用し、魔法も制限されるが、学年に関わらずレベルごとに実力を試される。
学校中がセネカに注目していた。
期待の一年はどれだけやれるのかだろうか。
もしかしたら優勝してしまうかもしれないぞ。そんな話題が広がった。
しかし大会が近くなると、セネカは指名依頼が入ったために武闘会を欠席するのだということが分かった。
学内の多くの者がセネカを「逃げた」と非難した。セネカはどこ吹く風だったけれど、『月下の誓い』の三人は肩身の狭い思いをした。
セネカが武闘会に出ないのはレベル3になったからだった。王立冒険者学校で在学中にレベル3になったことがあるのは歴代で二人だけであり、二人とも三年の終わり頃であった。
セネカは一年の中頃でもうレベル3である。武闘会の欠席は、レベルアップが史上最速であることを広めないためにアッタロスが打った策だったけれど、評判は非常に悪かった。
学内でも察しの良い者や一年のSクラスの友人たちは、もしかしたらセネカはレベル3なのかもしれないという考えが過ったが、あまりに荒唐無稽だと感じて、セネカがあえて空気を読まなかっただけなのだろうと結論づけることにした。
マイオルはキトから聞いていた。
「セネちゃんは全く堪えていないように見えても実際は結構傷ついていることが多いよ」
だから、寮で立ち話をしている時に何も言わずにゆっくり抱きしめた。
「マイオル、突然どうしたの?」
「たまには良いでしょ」
「甘えたくなったのかな? よしよし」
立場が逆になってしまったけれど、セネカの屈託のない笑顔を見つめて、マイオルは少しだけ気持ちが楽になった。
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