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第7章:武者修行編
第66話:聖なる気配
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「えー! 二人ってはとこなの?」
大きい声を出したのはマイオルだ。
「そだよ。小さい頃は同じ家で育ったし、家族同然」
ニーナは何でもないことのようにサラッと言った。
「あー! 家族同然ってそういう意味だったの!? いつもそうやって答えているからてっきり⋯⋯」
「僕が丁寧に説明しても誰も聞いてくれないんだよ。言い訳は良いから認めろよって言われちゃってさ⋯⋯」
◆
戦いが終わった後、プラウティアとファビウスが何だか良い感じに見えたので、マイオルはニーナに聞いた。
「結局のところ、ニーナとファビウス君の関係って何?」
その問いに対する答えが『はとこ』である。
てっきり二人は恋人のような関係だと思い込んでいた『月下の誓い』の面々は仰天してしまった。
「ファビ君とは子供の時から一緒にいる。手のかかる弟」
そう言って憚らないニーナを見てファビウスはため息をついた。どちらが手のかかる人間なのかは一目瞭然である。
「そしたら、二人が恋人になるとかそういうことはないわけ?」
マイオルはグイグイ行く。
「ない。だって弟と結婚したいと思わないよね?」
「都市の外の人間を娶りなさいって言うのが家訓だしね」
『ねー』と二人で言い合う姿は仲の良い恋人に見えるが、確かに家族のようにも見えてきた。
「ニーナに胃袋を掴まれているって言うのは?」
「あれが家庭の味のようなもんだからね。家のご飯をいつでも食べられるって素敵じゃない?」
なんともないような口調でファビウスは言った。
「そう。もうよく分からないけれど⋯⋯。とりあえず良かったわね! プラウティア」
「はわわ。な、何のことですか?」
「レベルアップのことよ。顔を赤くする必要なんてないわ」
いつまで経ってもプラウティアの顔が真っ赤なので、マイオルはちょくちょく揶揄っている。
するとプラウティアは顔をプーっと膨らませて黙ってしまった。
その表情がまた可愛かったのでみんな笑ってしまったのだった。
◆
それからまたしばらく密林の奥で戦う日々が続いて、ニーナとファビウスが帰る日がやってきた。
二人は一度王都に帰って、パーティでの活動をするらしい。
セネカ達と活動をしたことで二人は大いに刺激されたようなので、休み明けにはさらに強くなっていることだろう。
別れ際、セネカとニーナはまた二人にしか分からない儀式を行っていたので、四人は黙って眺めた。
有望な前衛が二人いなくなった後、『月下の誓い』は四人でこれまでと同じ日々を過ごした。すなわち戦い続けながらどんどん奥を目指し、奥に着いたら魔物寄せを使って連戦していくというものである。
最初はニーナとファビウスが抜けた穴の大きさを痛感したけれど、次第に慣れ、五日ほどで奥地まで辿り着いてしまった。
プラウティアの動きが見違えるように良くなったことも要因だ。
レベル2になったことも大きいだろうが、以前よりもほんの少しだけ自信を持って行動しているように思う。
連戦が続いてくるとそのちょっとの差が大きく、安定した戦いを続けやすくなっていた。
マイオルは『恋は偉大ねぇ』と思ったけれど、四人中二人は恋のために全力疾走しているパーティなのだと気づいたので、茶化すことをやめることにした。
◆
何日も戦い続けているので、マイオルが細かいところに気を回さなくても崩れることがなくなってきた。
そろそろ修行場を変える頃合いだ。
ニーナやファビウスからも情報を仕入れたので、次の行き先は決まっている。王都に帰ることなく直行する予定だ。そこでまたしばらく修行をしたら、現地で解散して別々に行動する。一人での冒険にも慣れた方が良いからだ。
マイオルとセネカはルシタニアで落ち合って、最後の一週間を過ごして王都に戻ることになっている。
思考を指揮に割かなくて良い分、マイオルの頭脳にはちょっとだけ余裕ができた。なので、スキルを使う時の意識を変えてみる。
『スペルンカ』での会合の後、マイオルは何度かグラディウスに会った。
初めて会った時、気づいたことがあるから試させてくれと言われて、何度もグラディウスにスキルを使った。
「やはり思ったとおりじゃ。魔導学校の地下で初めて【探知】を受けた時に感じたとおり、マイオルのスキルには微弱ながら聖なる属性の気配が漂っておる」
「聖なる属性ですか?」
「あぁ。わしは聖なるものの気配に敏感でのう。まぁ【聖魔法】のおかげなんじゃが、気づいた時には調べることにしておるのじゃよ。どれ、ちょっといろんな方法でスキルを使ってみてくれんかの」
聖なるものと言われてマイオルは特別感を持った。
それから探知範囲を変えたり、魔力量を変えたり、サブスキルを使ってみたりとあらゆる方法でグラディウスを【探知】した。
「魔力密度が高い時と[軌跡]を使っている時に聖属性の濃度が増すようじゃな」
「ここまでやっていただきましたけど、聖属性が入っていると結局何が良いんですか?」
「分からん」
「え」
マイオルはずっこけそうになった。
「聖属性の片鱗を感じさせても何もない者もおる。だが、聖属性を持つ人間の多大な活躍が教会には多く記録されておるんじゃよ。⋯⋯お主、『剣神』は知っておるな? 何故あの英雄の名に神が付いているか分かるか?」
「⋯⋯神のように強いからじゃないんですか?」
「そのとおりじゃ。しかし、それだけではない。実は、彼は【剣術】スキルの使い手であるのに聖属性の魔力が溢れんばかりに迸っていたという記録がある。他にも一般的なスキルで大成した者の中に聖属性の魔力を感じたという記録がちらほら見られる」
「そんな話は聞いたことありません」
「当然じゃ。教会の中でも枢機卿以上の人間しか見られん資料じゃからな」
「そんな情報聞かせないでください!」
マイオルは血相を変えた。
「かっかっか! けど浪漫があるじゃろう? ただの勘じゃが、お主のスキルはその方向で伸ばした方が良い。特に[軌跡]を磨くのじゃ!」
こうしてグラディウスに機密性の高い情報を与えられた後、マイオルは聖属性を増やす方向で修行している。それが何になるのか分からないけれど、英雄への道が先に続いている気がしているため、マイオルは必死になっている。
ちなみにマイオルは『剣神伝説』という冒険譚が大好きだ。
助言通り、マイオルは[軌跡]をたくさん使うことにしている。魔力を少なめにしてサブスキルを使うコツが分かってきたので、頻度は高い。
何度も使ってみると、このサブスキルの汎用性が高いことがわかる。近距離では細かい動きを探知するのに役立つし、中遠距離では大きな動きがわかる。
情報量が多すぎて困ることも多いが、戦闘の指揮に役立つこともあるのでうまく活かす方法を考えている状況だ。
ただ、スキルの使い勝手が良いせいでマイオルはすっかり器用貧乏になってしまった。近距離では剣が主だけれど、ニシロに来てからはファビウスの真似をして盾や剣で受けの技術も練習し始めている。
中遠距離では相変わらず弓矢で攻撃をしていて命中率も上がってきているが、専門職には敵わないのが現実である。
加えて、最近はセネカと隠れてこっそりととある訓練をしている。
大きい声を出したのはマイオルだ。
「そだよ。小さい頃は同じ家で育ったし、家族同然」
ニーナは何でもないことのようにサラッと言った。
「あー! 家族同然ってそういう意味だったの!? いつもそうやって答えているからてっきり⋯⋯」
「僕が丁寧に説明しても誰も聞いてくれないんだよ。言い訳は良いから認めろよって言われちゃってさ⋯⋯」
◆
戦いが終わった後、プラウティアとファビウスが何だか良い感じに見えたので、マイオルはニーナに聞いた。
「結局のところ、ニーナとファビウス君の関係って何?」
その問いに対する答えが『はとこ』である。
てっきり二人は恋人のような関係だと思い込んでいた『月下の誓い』の面々は仰天してしまった。
「ファビ君とは子供の時から一緒にいる。手のかかる弟」
そう言って憚らないニーナを見てファビウスはため息をついた。どちらが手のかかる人間なのかは一目瞭然である。
「そしたら、二人が恋人になるとかそういうことはないわけ?」
マイオルはグイグイ行く。
「ない。だって弟と結婚したいと思わないよね?」
「都市の外の人間を娶りなさいって言うのが家訓だしね」
『ねー』と二人で言い合う姿は仲の良い恋人に見えるが、確かに家族のようにも見えてきた。
「ニーナに胃袋を掴まれているって言うのは?」
「あれが家庭の味のようなもんだからね。家のご飯をいつでも食べられるって素敵じゃない?」
なんともないような口調でファビウスは言った。
「そう。もうよく分からないけれど⋯⋯。とりあえず良かったわね! プラウティア」
「はわわ。な、何のことですか?」
「レベルアップのことよ。顔を赤くする必要なんてないわ」
いつまで経ってもプラウティアの顔が真っ赤なので、マイオルはちょくちょく揶揄っている。
するとプラウティアは顔をプーっと膨らませて黙ってしまった。
その表情がまた可愛かったのでみんな笑ってしまったのだった。
◆
それからまたしばらく密林の奥で戦う日々が続いて、ニーナとファビウスが帰る日がやってきた。
二人は一度王都に帰って、パーティでの活動をするらしい。
セネカ達と活動をしたことで二人は大いに刺激されたようなので、休み明けにはさらに強くなっていることだろう。
別れ際、セネカとニーナはまた二人にしか分からない儀式を行っていたので、四人は黙って眺めた。
有望な前衛が二人いなくなった後、『月下の誓い』は四人でこれまでと同じ日々を過ごした。すなわち戦い続けながらどんどん奥を目指し、奥に着いたら魔物寄せを使って連戦していくというものである。
最初はニーナとファビウスが抜けた穴の大きさを痛感したけれど、次第に慣れ、五日ほどで奥地まで辿り着いてしまった。
プラウティアの動きが見違えるように良くなったことも要因だ。
レベル2になったことも大きいだろうが、以前よりもほんの少しだけ自信を持って行動しているように思う。
連戦が続いてくるとそのちょっとの差が大きく、安定した戦いを続けやすくなっていた。
マイオルは『恋は偉大ねぇ』と思ったけれど、四人中二人は恋のために全力疾走しているパーティなのだと気づいたので、茶化すことをやめることにした。
◆
何日も戦い続けているので、マイオルが細かいところに気を回さなくても崩れることがなくなってきた。
そろそろ修行場を変える頃合いだ。
ニーナやファビウスからも情報を仕入れたので、次の行き先は決まっている。王都に帰ることなく直行する予定だ。そこでまたしばらく修行をしたら、現地で解散して別々に行動する。一人での冒険にも慣れた方が良いからだ。
マイオルとセネカはルシタニアで落ち合って、最後の一週間を過ごして王都に戻ることになっている。
思考を指揮に割かなくて良い分、マイオルの頭脳にはちょっとだけ余裕ができた。なので、スキルを使う時の意識を変えてみる。
『スペルンカ』での会合の後、マイオルは何度かグラディウスに会った。
初めて会った時、気づいたことがあるから試させてくれと言われて、何度もグラディウスにスキルを使った。
「やはり思ったとおりじゃ。魔導学校の地下で初めて【探知】を受けた時に感じたとおり、マイオルのスキルには微弱ながら聖なる属性の気配が漂っておる」
「聖なる属性ですか?」
「あぁ。わしは聖なるものの気配に敏感でのう。まぁ【聖魔法】のおかげなんじゃが、気づいた時には調べることにしておるのじゃよ。どれ、ちょっといろんな方法でスキルを使ってみてくれんかの」
聖なるものと言われてマイオルは特別感を持った。
それから探知範囲を変えたり、魔力量を変えたり、サブスキルを使ってみたりとあらゆる方法でグラディウスを【探知】した。
「魔力密度が高い時と[軌跡]を使っている時に聖属性の濃度が増すようじゃな」
「ここまでやっていただきましたけど、聖属性が入っていると結局何が良いんですか?」
「分からん」
「え」
マイオルはずっこけそうになった。
「聖属性の片鱗を感じさせても何もない者もおる。だが、聖属性を持つ人間の多大な活躍が教会には多く記録されておるんじゃよ。⋯⋯お主、『剣神』は知っておるな? 何故あの英雄の名に神が付いているか分かるか?」
「⋯⋯神のように強いからじゃないんですか?」
「そのとおりじゃ。しかし、それだけではない。実は、彼は【剣術】スキルの使い手であるのに聖属性の魔力が溢れんばかりに迸っていたという記録がある。他にも一般的なスキルで大成した者の中に聖属性の魔力を感じたという記録がちらほら見られる」
「そんな話は聞いたことありません」
「当然じゃ。教会の中でも枢機卿以上の人間しか見られん資料じゃからな」
「そんな情報聞かせないでください!」
マイオルは血相を変えた。
「かっかっか! けど浪漫があるじゃろう? ただの勘じゃが、お主のスキルはその方向で伸ばした方が良い。特に[軌跡]を磨くのじゃ!」
こうしてグラディウスに機密性の高い情報を与えられた後、マイオルは聖属性を増やす方向で修行している。それが何になるのか分からないけれど、英雄への道が先に続いている気がしているため、マイオルは必死になっている。
ちなみにマイオルは『剣神伝説』という冒険譚が大好きだ。
助言通り、マイオルは[軌跡]をたくさん使うことにしている。魔力を少なめにしてサブスキルを使うコツが分かってきたので、頻度は高い。
何度も使ってみると、このサブスキルの汎用性が高いことがわかる。近距離では細かい動きを探知するのに役立つし、中遠距離では大きな動きがわかる。
情報量が多すぎて困ることも多いが、戦闘の指揮に役立つこともあるのでうまく活かす方法を考えている状況だ。
ただ、スキルの使い勝手が良いせいでマイオルはすっかり器用貧乏になってしまった。近距離では剣が主だけれど、ニシロに来てからはファビウスの真似をして盾や剣で受けの技術も練習し始めている。
中遠距離では相変わらず弓矢で攻撃をしていて命中率も上がってきているが、専門職には敵わないのが現実である。
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