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【白(ハク)】
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「私の名前は真愛。あなたはなんて言うの?」
話しかけてみたがこちらを見つめているだけで
特に返事はない。
そりゃそうか.....
鷲が話すわけないよね。
そうぼそりと呟くと私はくるっと後ろを向き階段を降りようとした。
....え?
私は目を見開いた。
階段を降りた先の地面に白となぞるようにして書かれている。
誰かのいたずら?
私はもう一度後ろを振り返るとまだ鷲が屋根の上からじっと私を見つめている。
よく見るとエメラルドのきれいな目だ。
もしかして...
「あの、しろって言う名前ってことかな?」
鷲は少し眉間にしわをよせた。
「あっと、、えっともしかしてはく?ハクって読むとか...?」
すると、鷲は大きく羽を広げた。
5mくらいある!?
本当に大きな鷲だ。
「そっか!!ハクっていうんだね!
もしかして友達欲しいって言ったから出てきてくれたの?」
私が嬉しくなって話しかけると
鷲は羽を閉じた。
「あ、違うってことかな....笑」
私は思わずふっと笑ってしまった。
「お嬢ちゃん、誰と話してるんかえ?」
「ひぇっ!!?」
突然横から話しかけられ私は変な声を上げてしまった。
白髪の団子髪の年配の女性が不思議そうな顔をして立っている。
「お嬢ちゃんずっとひとりでしゃべってるんもんだからどうしたもんかと心配したで」
「いえ、なんでもないです、はははは...」
私はそう言うと
恥ずかしくなってその場を走り去った。
そうだ。
小さい時もそう。
他の人には見えていなかった。
名前はハク。
それがわかっただけでもなんだかワクワクした。
「母さん、卵買ってきたよ!」
「ありがと、真愛ちゃん」
話しかけてみたがこちらを見つめているだけで
特に返事はない。
そりゃそうか.....
鷲が話すわけないよね。
そうぼそりと呟くと私はくるっと後ろを向き階段を降りようとした。
....え?
私は目を見開いた。
階段を降りた先の地面に白となぞるようにして書かれている。
誰かのいたずら?
私はもう一度後ろを振り返るとまだ鷲が屋根の上からじっと私を見つめている。
よく見るとエメラルドのきれいな目だ。
もしかして...
「あの、しろって言う名前ってことかな?」
鷲は少し眉間にしわをよせた。
「あっと、、えっともしかしてはく?ハクって読むとか...?」
すると、鷲は大きく羽を広げた。
5mくらいある!?
本当に大きな鷲だ。
「そっか!!ハクっていうんだね!
もしかして友達欲しいって言ったから出てきてくれたの?」
私が嬉しくなって話しかけると
鷲は羽を閉じた。
「あ、違うってことかな....笑」
私は思わずふっと笑ってしまった。
「お嬢ちゃん、誰と話してるんかえ?」
「ひぇっ!!?」
突然横から話しかけられ私は変な声を上げてしまった。
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「いえ、なんでもないです、はははは...」
私はそう言うと
恥ずかしくなってその場を走り去った。
そうだ。
小さい時もそう。
他の人には見えていなかった。
名前はハク。
それがわかっただけでもなんだかワクワクした。
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「ありがと、真愛ちゃん」
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