異世界

PoliteFlower

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【懐かしの神社で】

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はぁ。。。。友達欲しいなぁ...


そんなことを考えながらぼーっと授業を聞く私の名前はやしろ 真愛まな


真っ黒でスパイラルパーマがかかった髪を背中まで伸ばし、
肌はこんがりと焼けた小麦色。
目も茶色くよくブラジル人やらハワイ人やらと間違われる。


この遺伝がどこから来たかはわからないけど
家族にそんな風貌はいない。
もしかして養子?とも思ったけど私は正真正銘母の腹からでてきた子だ。

分娩室の血まみれの私と母の写真を見せられて納得した。
赤ちゃんの時から私は黒かった。



20歳になった今特に将来の夢とかもなく、
適当に地元である香川県に唯一ある香川大学に適当に入学した。

卒業したら何しようかな、とそればかり考えている。

小さい頃からとにかくシャイで、
友達作りにはかなり苦労をしてきたが
少なからず友達はできていた。


それが大学に入ってついに1人となり、
毎日学校に通って家に帰るだけの日々となってしまった。
せめてセックスくらいは経験した方がいいんだろうか....


そんなことを考えながら大学が終わって家路を歩いていると、
母である社 安奈あんなから電話がかかってきた。


「もしもし~」

「あ、もしもし真愛?今日母さん調子が悪くて買い物行きそびれたからスーパーによって🥚買ってきてくれない?」

「おっけーいいよ」



短い電話を終えると私はさっそく近くのスーパーによることにした。


学校帰りに家路以外の道を行くのはかなり久しぶりだ。
たまには違うこともしなきゃなぁ。。。



しばらく歩いていると、
ふと私は神社の前で足を止めた。
小白こはく神社だ。

とても小さなお寺。
木でできた三角形の屋根に
木の壁がくっついてるだけ。

入口には賽銭箱がある。



懐かしい。
確か小さい頃父と母と一緒に来た覚えがある。
3歳くらいかな。
もう記憶はうっすらとしか残ってないけど....



私は懐かしくて少し階段を上ってから賽銭箱の前まで歩いた。

友達ができるようお祈りでもしとくかな。



私はそう思って5円玉を投入し、手を合わせた。

突然思い立ってお祈りなんて我ながら変なことをしてる。

私は目を閉じて友達ができるように祈った。


すると、ごぉっとすごい音を立てて風が吹き抜けた。
思わず顔を手で庇う。風が強くて目を開けられない。
小さなお寺がガタガタと揺れている。


そして周りの音が一瞬何も聞こえなくなる。
まるで時が止まったかのよう。
あれ?この感覚。。。。




感じたことがある。





何も聞こえない。
何も感じない。





この感覚。




私はここで何かを見た気がする。
あの時、3歳の頃に。


何だっただろう?



。。。。数秒経って風が止むと私はようやく目を開けた。




すると、お寺の屋根の上に真っ白な大きな鳥が止まっていた。
身長160cmの私なんかより遥かに大きい。


わし....



大きな鷲だ。
じっとこちらをみつめている。




そうか。。。多分私が3歳の時に見たのもこの鷲だった。怖くて誰にも言わなかったからそのまま忘れてたけど、また出会うなんて。



私は鷲に話しかけてみることにした。
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