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アスペな母娘、そして家族
【ランニングについていけない】
しおりを挟む発達障害の人は外界の刺激に弱く、脳が疲労しやすいため
体力がないと言われています。
普通の人より疲れやすいし睡眠も多く必要な人もいます。
1日の終わりにはもうぐったり。
ちょっと時を遡って私が17の時。
所属していた卓球部。
私がいた卓球部は、団体で全国大会に出るくらいそこそこ強かった。
(私は弱かったよもちろん。)
そして、その卓球部の顧問の趣味は「ジョギング」でした。
もう、嫌な予感しかしないですよね。はい。
私達は毎日のようにタイムを測りながら外周をランニング。
通りすぎていくのはバドミントン部やバスケ部、サッカー部など。
私たち、陸上部でしたっけ?
そんな感じでした。
そこで、私は『根性がない』とレッテルを貼られ、
ダメ人間扱いされることとなります。
ついていけなかったんです。
ランニングに。
私は一応3年間(3年目は引退1ヶ月前に退部)いたわけですが、
ずっとビリでした。
後輩にさえ抜かれる。
みんなに精神力がないと言われ、
自分がみじめで仕方ありませんでした。
なんで耐えられないんだろう。
どうしても息が上がり、耐えられない。
走れなかったんです。
なんでみんな走れるんだろう?
なんで私はこんなに弱いんだろう?
なんで、私はこうなんだろう。
家に帰っては部屋で1人泣く。
もう、この世の終わりみたいに思えてました。
何もかも投げ出して逃げたかった。
でも、後に社会人になって私は貧血だったことがわかりました。
正式に言うと、鉄欠乏性貧血です。
数年社会人したわけですが、
毎年毎年『貧血』と診断されます。
そして思い出したんです。
中学生の時に、貧血と診断されたことがあったことを。
つまり、何年も貧血だったにも関わらず気づいてなかったわけです。
鉄分は、ヘモグロビン形成に必要な成分です。
ヘモグロビンは脳に酸素を送ります。
鉄分が不足すると、ヘモグロビンが不足し、
脳に充分な酸素が遅れなくなり、『酸欠』になります。
酸欠になると、思考力が低下したり、
息が上がったりします。
貧血の重症者は、ちょっと歩くだけで息切れしたりします。
人間は汗をかくと鉄分も汗と共に多少排出されます。
『スポーツ貧血』
なんて言葉も存在するほどです。
私は鉄分が不足し、血液が足りない状態でいつもランニングしてました。
そりゃ、走れないわけです。
そして私はその上にアスペルガー。
『疲労しやすい脳』+『貧血』のダブルパンチだったんです。
世の中の先生達は知るべきです。
極端に体力がない生徒に対して
『精神力』を疑うのは間違っています。
私の数少ない友達に、
同じ『極端な体力の無さ』に悩む人がいました。
その人も精神力を疑われてましたが、後にADDであることがわかったんです。
それが原因じゃないかもしれません。
でも、明らかに2年3年と走っても体力があまり上がらないのであれば
精神力ではなく別の原因を疑うべきです。
私の場合、瞬発力はあり、筋肉量が多かった。
体が筋肉質でした。
なので短距離が速く、卓球部でトップだった。
倒立もできたし、器械体操なども大得意でした。
体質もあったのかもしれません。
でも、私は思います。
もし、立場が逆だったら。
私を責めていた人達は絶対に耐えられないと思います。
絶対に逃げ出していたでしょう。
私はある意味強かったのかもしれません。
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