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アスペな母娘、そして家族
【初めて知ったアスペの存在】
しおりを挟む私がアスペルガーを知ったのは、
22才の時。
海外に行くという夢を果たすべく、
実家に帰り、ケータイショップで働き始めた。
実家に帰ったら、母親が働いていなかった。
私達が生まれてからも、転職が多かった母。
ついに、採用されなくなった。
当時54歳だった。まぁ年齢も年齢だしなぁ。
実家には生活費を出していたが、
それでも独り暮らしするよりは安かった。
なんとしてもお金をためるんだ。
絶対に海外にいずれ留学するんだ。
実家に帰ってきて2年。
幸いなことに、私は職場では特にやりづらさはなかった。
電話を取った時に、相手の会社名を喋りながらメモがとれなかったくらいだ。
メモがとれなくても店長に電話を回すだけだったし、困らなかった。
「周りを見なさい」と少し言われたけど、
私の真面目な働きっぷりが評価され、
会社は私が多少そそっかしくても理解してくれた。
人間関係も特には悩まなかった。
飲み会も普通に参加したし、
マイペースとは言われたものの、
ネガティブなことはあまり言われなかった。
そんなある日の朝だ。
NHKのニュース番組を毎朝見ていたのだが、
そこで衝撃的なものを知った。
それが、「アスペルガー症候群」だ。
ニュースを見ていると、まんま母だった。
何もかもが、母にあてはまる。
私は症状こそ強くはないが、やはりいくつかあてはまった。
こうなると、私のあの『驚異的な集中力』が発揮された。
一度興味を持てばとことんハマる。
アスペルガー症候群から始まり、
注意欠陥多動性障害/ADHD(Attention Deficit Hyperactivity Disorder)
注意欠陥障害/ADD(Attention Deficit Disorder)
自閉症スペクトラム障害/ASD(Autism Spectrum Disorder)
など、次々に発達障害とその症状を頭に入れまくり、
あっという間に
専門家ですか?
というくらいの知識を修めたのだ。
さらに発達障害の誤診や二次障害にもなる
精神病についてもかなり独学だったが勉強した。
そしてこの日から、私の母に対する考えが劇的に変わったのである。
ニュースに感謝です。
みんな、ニュースを見よう!
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