174 / 184
【勇者が仲間になりたそうにこちらを見ている⑤ ~破滅の三大魔獣神~】
【第三十章】 不在のリーダー
しおりを挟む
~another point of view~
グランフェルト王国を離れたレイヴァースは真っ直ぐに根城であるサントゥアリオ共和国最北部にあるグリーナへと戻った。
商人を襲ってエレマージ・リングを入手したことで帰国に時間を要することもなく、拠点に戻るとすぐに直属の部下に自身の不在の間の報告をさせる。
スラス襲撃に関する報告がほとんどであったが、そのうちの一つがレイヴァースを激怒させた。
「すぐにあの役立たず共を晩餐室に集めろ!」
激高のあまり拳で壁を殴りつけながら怒鳴り声を響かせる。
部下の女戦士は慌てて敬礼の体勢を取り、すぐに駆け出していった。
その後ろ姿が見えなくなるとレイヴァース自身も早足で晩餐室へと向かう。
騎士団本部の最深部にある晩餐室は食事に使われるものではなく、主に幹部会や作戦会議、報告事の際に招集場所として利用されている。
建物全体が石造りの寂れた砦であることもあり大きな長テーブルと左右に並ぶ椅子、そして使われていない暖炉があるだけの殺風景なスペースだった。
十分な発光石が確保出来ないせいで薄暗い室内がよりその印象を強めているが、個人的なスペースでもない部屋の内装を気にする者など誰一人として居ないこともあって長らくそんな状態のまま放置されている。
晩餐室に最初に到着したレイヴァースは上座に立ち、他の幹部達の到着を待った。
本来その席は団長のものだ。
間違ってもレイヴァースが断りもなくその椅子に座ることはない。
少しして、まず現れたのは五番隊隊長デバイン・ゲルトラウトだった。
呼び出された理由を知らされていないゲルトラウトは開口一番それを問うたが、見るからに苛立っているレイヴァースはただ『話は揃った後だ。さっさと座れ』と辛辣に言い放つだけだったこともあり、やれやれと呆れながらも黙って席に着くことを選ぶ。
無言の空間のまま少し時間を置いて、残る二人がようやく到着した。
三番隊隊長フレデリック・ユリウス。そして同じく三番隊の副隊長ルイーザ・アリフレートの男女二人組だ。
「緊急の招集だと言ったはずだ。何をのんびりしている、この馬鹿共が」
レイヴァースはギロリと二人を睨み付ける。
対して、相変わらず顔の上半分が鉄仮面で覆われているユリウスの表情は他者からは推し量れないものがあったが、毎度の事ながら不必要に突っ掛かってくるレイヴァースの相手ほど鬱陶しいものはないと思う気持ちが無いわけがなかった。
「元よりお前の裁量で呼び出される筋合いなどない。いつ戻ったのかも知らないが、一体何の用だ」
特に感情的になるでもなく、ユリウスは至極冷静に言葉を返す。
普段であればレイヴァースの指示や命令に耳を傾けるような男ではない。
暇だ暇だと纏わり付いて離れないアリフレートの相手から逃れる方法として呼び出しに応じることを口実としただけに過ぎなかった。
しかし、そんな事情など知らないレイヴァースは当然の如くユリウスの態度に一層苛立ちを覚える。
それでも逐一反応して罵声を浴びせていては話が進まないとそれを無視し、全体を見渡した。
この場に居る幹部は四人。
本来加わって然るべき五番隊副隊長であるハイアント・ブラックの姿は無い。
僅かにもピオネロ民族の血を引いていないブラックをレイヴァースが団員として認めることは決してないと部下の隊員も知っているからだ。
「ここ数日の報告を聞いた。スラスの奇襲作戦以降団長が疲弊し寝たきりになっているそうだな……一体どういうことだ! 貴様等は一体何のためについて行った、このたわけ共が!」
静かに語り出したはずのその言葉は、最終的に声を荒げ拳をテーブルに叩き付けるに至っていた。
スラス攻防から数日が経過しているにも関わらずクリストフが行動不能状態にあることを知らなかったゲルトラウトも、アリフレートから聞いてはいたものの他人の体調になど微塵の興味もないユリウスも黙ったまま反応を示さない。
結果的に日頃の個人的な感情もあって怒りの矛先はユリウスへと向けられる。
「何を黙っているのだ! 無意味な言い訳の一つも出ないかユリウス!」
「俺の知ったことではないな。そもそも俺は襲撃作戦に参加していない。ゆえに文句を言われる理由もない」
「なんだと?」
その事実を知らなかったレイヴァースは訝しげな顔をしたが、ならばと視線の先をアリフレートへと変えた。
「役立たずは貴様か……アリフレート」
「ちょ、ちょっと待ってくださいッスよ! 確かにあたしは参加したッスけど、ちゃんと団長の指示通り撤退したんスから。むしろあたしが一番命令に忠実に行動したぐらいッスよ」
その唸るような低い声にびびりながらもアリフレートは必死に弁明する。
そこで口を挟んだのはゲルトラウトだった。
「レイヴァース、ちょいと落ち着け。わしにゃあ状況が全然分からんぞ。なんじゃ団長が寝たきりっちゅうのは、一体何があった」
「あたしらは先に撤退した以上直接見ることは出来なかったッスけど……その後の報告ではあの城塞が半分吹き飛んでたらしいッス」
「吹き飛んでたじゃと? 大爆殺を使ったんか! なんじゃってそんな無茶をした。あれは体に負担が掛かり過ぎるけえ余程の事がない限り使えんちゅう話じゃろう」
「あたしに言われても分からないッスけど、エレナール・キアラが援軍に来たわけッスから……苦戦の末か、そうじゃなけりゃ」
「テンション上がって思わずっちゅうところか。理屈は分からんでもないが、どのみち足止め引き受ける言うたんは団長本人じゃ。わし等にゃどうしようもなかったじゃろう。今までのことを思い返しても体使わずに静養しちょれば数日で戻ってきとった。心配せんでも今日明日には戻ってきよるわい」
「楽観的な愚か者の意見など聞いてはおらん。私が指令を遂行次第魔王軍から対価を受け取る手筈なのだぞ。団長不在でどうするつもりだ」
「代わりを立てる他ないじゃろう。奴等に会うて、冥王龍を封印しちょるっちゅう何かしらを受け取るだけのことじゃ。団長にしか出来んちゅうもんでもなかろう」
「ならば私が行く。貴様等になど任せておけぬ」
「そりゃ却下じゃ。レイヴァース、わりゃ適任じゃないわい」
「なんだと!? ならば誰が適任だと言うのだ!」
「ユリウス、お前が行くべきじゃろう」
「ふざけるな。なぜ俺がそんな雑用を押し付けられねばならん」
「わし等隊長の中じゃお前が一番感情的にならんタイプじゃ。取引がある以上は無駄なゴタゴタは不味いじゃろう。アリフレート、念のためお前も同行せい」
「了解ッス! フレッド先輩と一緒なら例え火の中海の中ッスよ」
一人で乗り気なアリフレートだったが、ユリウスのみならずレイヴァースまでもが納得出来ずに舌打ちを揃える。
それでも、ゲルトラウトは反対意見は受け付けないと言わんばかりに言葉を続けた。
「襲撃作戦に参加せんかったんじゃ、それぐらいは引き受けるのが筋じゃろう。団長がおらんと何も出来んような集団が戦争に勝てるはずもない。違うか?」
決して攻撃的な口調ではなかったが、ユリウスは例え拒否したところで引き下がらないだろうことを理解した。
冥王龍を倒せばその後は好きにする。
今となってはその約束だけが目指すところであり、そうなって初めて真の復讐劇が始まるのだと信じて疑わないユリウスは渋々それに従い魔王軍との密会の地に向かうことにした。
受け取って、復活させて、始末する。
それが誰かに従って行動する最後の行程だと、強く心に言い聞かせながら。
グランフェルト王国を離れたレイヴァースは真っ直ぐに根城であるサントゥアリオ共和国最北部にあるグリーナへと戻った。
商人を襲ってエレマージ・リングを入手したことで帰国に時間を要することもなく、拠点に戻るとすぐに直属の部下に自身の不在の間の報告をさせる。
スラス襲撃に関する報告がほとんどであったが、そのうちの一つがレイヴァースを激怒させた。
「すぐにあの役立たず共を晩餐室に集めろ!」
激高のあまり拳で壁を殴りつけながら怒鳴り声を響かせる。
部下の女戦士は慌てて敬礼の体勢を取り、すぐに駆け出していった。
その後ろ姿が見えなくなるとレイヴァース自身も早足で晩餐室へと向かう。
騎士団本部の最深部にある晩餐室は食事に使われるものではなく、主に幹部会や作戦会議、報告事の際に招集場所として利用されている。
建物全体が石造りの寂れた砦であることもあり大きな長テーブルと左右に並ぶ椅子、そして使われていない暖炉があるだけの殺風景なスペースだった。
十分な発光石が確保出来ないせいで薄暗い室内がよりその印象を強めているが、個人的なスペースでもない部屋の内装を気にする者など誰一人として居ないこともあって長らくそんな状態のまま放置されている。
晩餐室に最初に到着したレイヴァースは上座に立ち、他の幹部達の到着を待った。
本来その席は団長のものだ。
間違ってもレイヴァースが断りもなくその椅子に座ることはない。
少しして、まず現れたのは五番隊隊長デバイン・ゲルトラウトだった。
呼び出された理由を知らされていないゲルトラウトは開口一番それを問うたが、見るからに苛立っているレイヴァースはただ『話は揃った後だ。さっさと座れ』と辛辣に言い放つだけだったこともあり、やれやれと呆れながらも黙って席に着くことを選ぶ。
無言の空間のまま少し時間を置いて、残る二人がようやく到着した。
三番隊隊長フレデリック・ユリウス。そして同じく三番隊の副隊長ルイーザ・アリフレートの男女二人組だ。
「緊急の招集だと言ったはずだ。何をのんびりしている、この馬鹿共が」
レイヴァースはギロリと二人を睨み付ける。
対して、相変わらず顔の上半分が鉄仮面で覆われているユリウスの表情は他者からは推し量れないものがあったが、毎度の事ながら不必要に突っ掛かってくるレイヴァースの相手ほど鬱陶しいものはないと思う気持ちが無いわけがなかった。
「元よりお前の裁量で呼び出される筋合いなどない。いつ戻ったのかも知らないが、一体何の用だ」
特に感情的になるでもなく、ユリウスは至極冷静に言葉を返す。
普段であればレイヴァースの指示や命令に耳を傾けるような男ではない。
暇だ暇だと纏わり付いて離れないアリフレートの相手から逃れる方法として呼び出しに応じることを口実としただけに過ぎなかった。
しかし、そんな事情など知らないレイヴァースは当然の如くユリウスの態度に一層苛立ちを覚える。
それでも逐一反応して罵声を浴びせていては話が進まないとそれを無視し、全体を見渡した。
この場に居る幹部は四人。
本来加わって然るべき五番隊副隊長であるハイアント・ブラックの姿は無い。
僅かにもピオネロ民族の血を引いていないブラックをレイヴァースが団員として認めることは決してないと部下の隊員も知っているからだ。
「ここ数日の報告を聞いた。スラスの奇襲作戦以降団長が疲弊し寝たきりになっているそうだな……一体どういうことだ! 貴様等は一体何のためについて行った、このたわけ共が!」
静かに語り出したはずのその言葉は、最終的に声を荒げ拳をテーブルに叩き付けるに至っていた。
スラス攻防から数日が経過しているにも関わらずクリストフが行動不能状態にあることを知らなかったゲルトラウトも、アリフレートから聞いてはいたものの他人の体調になど微塵の興味もないユリウスも黙ったまま反応を示さない。
結果的に日頃の個人的な感情もあって怒りの矛先はユリウスへと向けられる。
「何を黙っているのだ! 無意味な言い訳の一つも出ないかユリウス!」
「俺の知ったことではないな。そもそも俺は襲撃作戦に参加していない。ゆえに文句を言われる理由もない」
「なんだと?」
その事実を知らなかったレイヴァースは訝しげな顔をしたが、ならばと視線の先をアリフレートへと変えた。
「役立たずは貴様か……アリフレート」
「ちょ、ちょっと待ってくださいッスよ! 確かにあたしは参加したッスけど、ちゃんと団長の指示通り撤退したんスから。むしろあたしが一番命令に忠実に行動したぐらいッスよ」
その唸るような低い声にびびりながらもアリフレートは必死に弁明する。
そこで口を挟んだのはゲルトラウトだった。
「レイヴァース、ちょいと落ち着け。わしにゃあ状況が全然分からんぞ。なんじゃ団長が寝たきりっちゅうのは、一体何があった」
「あたしらは先に撤退した以上直接見ることは出来なかったッスけど……その後の報告ではあの城塞が半分吹き飛んでたらしいッス」
「吹き飛んでたじゃと? 大爆殺を使ったんか! なんじゃってそんな無茶をした。あれは体に負担が掛かり過ぎるけえ余程の事がない限り使えんちゅう話じゃろう」
「あたしに言われても分からないッスけど、エレナール・キアラが援軍に来たわけッスから……苦戦の末か、そうじゃなけりゃ」
「テンション上がって思わずっちゅうところか。理屈は分からんでもないが、どのみち足止め引き受ける言うたんは団長本人じゃ。わし等にゃどうしようもなかったじゃろう。今までのことを思い返しても体使わずに静養しちょれば数日で戻ってきとった。心配せんでも今日明日には戻ってきよるわい」
「楽観的な愚か者の意見など聞いてはおらん。私が指令を遂行次第魔王軍から対価を受け取る手筈なのだぞ。団長不在でどうするつもりだ」
「代わりを立てる他ないじゃろう。奴等に会うて、冥王龍を封印しちょるっちゅう何かしらを受け取るだけのことじゃ。団長にしか出来んちゅうもんでもなかろう」
「ならば私が行く。貴様等になど任せておけぬ」
「そりゃ却下じゃ。レイヴァース、わりゃ適任じゃないわい」
「なんだと!? ならば誰が適任だと言うのだ!」
「ユリウス、お前が行くべきじゃろう」
「ふざけるな。なぜ俺がそんな雑用を押し付けられねばならん」
「わし等隊長の中じゃお前が一番感情的にならんタイプじゃ。取引がある以上は無駄なゴタゴタは不味いじゃろう。アリフレート、念のためお前も同行せい」
「了解ッス! フレッド先輩と一緒なら例え火の中海の中ッスよ」
一人で乗り気なアリフレートだったが、ユリウスのみならずレイヴァースまでもが納得出来ずに舌打ちを揃える。
それでも、ゲルトラウトは反対意見は受け付けないと言わんばかりに言葉を続けた。
「襲撃作戦に参加せんかったんじゃ、それぐらいは引き受けるのが筋じゃろう。団長がおらんと何も出来んような集団が戦争に勝てるはずもない。違うか?」
決して攻撃的な口調ではなかったが、ユリウスは例え拒否したところで引き下がらないだろうことを理解した。
冥王龍を倒せばその後は好きにする。
今となってはその約束だけが目指すところであり、そうなって初めて真の復讐劇が始まるのだと信じて疑わないユリウスは渋々それに従い魔王軍との密会の地に向かうことにした。
受け取って、復活させて、始末する。
それが誰かに従って行動する最後の行程だと、強く心に言い聞かせながら。
0
お気に入りに追加
68
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

薬漬けレーサーの異世界学園生活〜無能被験体として捨てられたが、神族に拾われたことで、ダークヒーローとしてナンバーワン走者に君臨します〜
仁徳
ファンタジー
少年はとある研究室で実験動物にされていた。毎日薬漬けの日々を送っていたある日、薬を投与し続けても、魔法もユニークスキルも発動できない落ちこぼれの烙印を押され、魔の森に捨てられる。
森の中で魔物が現れ、少年は死を覚悟したその時、1人の女性に助けられた。
その後、女性により隠された力を引き出された少年は、シャカールと名付けられ、魔走学園の唯一の人間魔競走者として生活をすることになる。
これは、薬漬けだった主人公が、走者として成り上がり、ざまぁやスローライフをしながら有名になって、世界最強になって行く物語
今ここに、新しい異世界レースものが開幕する!スピード感のあるレースに刮目せよ!
競馬やレース、ウマ娘などが好きな方は、絶対に楽しめる内容になっているかと思います。レース系に興味がない方でも、異世界なので、ファンタジー要素のあるレースになっていますので、楽しめる内容になっています。
まずは1話だけでも良いので試し読みをしていただけると幸いです。
ダンジョン美食倶楽部
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。
身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。
配信で明るみになる、洋一の隠された技能。
素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。
一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。
※カクヨム様で先行公開中!
※2024年3月21で第一部完!

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

ダンジョン配信スタッフやります!〜ぼっちだった俺だけど、二次覚醒したのでカリスマ配信者を陰ながら支える黒子的な存在になろうと思います〜
KeyBow
ファンタジー
舞台は20xx年の日本。
突如として発生したダンジョンにより世界は混乱に陥る。ダンジョンに涌く魔物を倒して得られる素材や魔石、貴重な鉱物資源を回収する探索者が活躍するようになる。
主人公であるドボルは探索者になった。将来有望とされていたが、初めての探索で仲間のミスから勝てない相手と遭遇し囮にされる。なんとか他の者に助けられるも大怪我を負い、その後は強いられてぼっちでの探索を続けることになる。そんな彼がひょんなことからダンジョン配信のスタッフに採用される。
ドボルはカリスマ配信者を陰ながら支えようと決意するが、早々に陰謀に巻き込まれ危険な状況に陥る。絶体絶命のピンチの中で、ドボルは自分に眠る力を覚醒させる。この新たな力を得て、彼の生活は一変し、カリスマ配信者を陰から支え、奮闘する決意をする。果たして、ドボルはこの困難を乗り越え、配信を成功させることができるのか?

最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる