32 / 175
【勇者が仲間になりたそうにこちらを見ている】
【第三十章】 三戦必勝② vs魔導士ギアン
しおりを挟む
~another point of view~
ギィー、という濁った音がしたかと思うと直後に手を離れた扉がバタンと乱暴な音を響かせた。
春乃、寛太、そして名を持たぬ虎の男が意を決して開いた扉の先には奥行きが深く、横幅はその半分程になる長細い部屋が広がっている。
暗くもないが、明るいとも言えない程度の光が辺りを照らす空間を見回すよりも先に三人の目に入ったのは小さな人影だった。
決して身長が高い方ではない春乃や寛太よりも一回り小さな体格の老人は肌がうっすら紫がかっており、耳や口、爪の形から人間ではないことが一目で分かる風貌をしている。
黒地に白い模様が入ったローブを身に纏い、その丈と並ぶ程の丈がある木製の杖を持つこの男の名はギアンといった。
魔導士ギアン。
魔王軍の中でも上位に位置する魔法使いである。
「あっ、偽物ジジイ!」
「紫ジジイハケーン!」
すぐにその姿に気付いた二人は示し合わせたかの様に同じ動きで指を差し、声を揃える。
ここ数日、彼等に降り掛かった危機苦難の元凶ともいえる男の姿を見たことで少なくとも不安や警戒心を超えるだけの怒りが沸いていた。
二人は感情に身を任せて無計画なままギアンに向かっていこうとするが、虎の男が太い腕でそれを制する。
「迂闊に近付くなトラ。どう見ても奴は魔導士、何を仕掛けてくるか分からんトラぞ」
冷静な声音にが春乃と寛太はぎりぎり踏み留まる。
元来、直情径行な二人ではあったが脳裏に浮かんだ城での出来事が自制させたのだ。
そんな中でも魔法の力を持つ武器をそれぞれが構え、二人は虎の男の背後という安全な位置を保ちつつギアンの待つ空間の中心へと徐々に近付いてゆく。
やがて声が届くだけの位置まで来て向かい合った四人の表情は何とも対照的なものだった。
敵意を隠そうともせず険しい顔で睨み付ける春乃と寛太に対し、ギアンは気味の悪い笑みを浮かべたまま口を開くこともなく、余裕すら感じられる佇まいでただ目の前の三人を眺めながら出方を窺っている。
最初に口を開いたのは唯一その表情が隠れている虎の男だった。
「お前がギアンか」
「いかにも。言葉を交わすのは初めてだったかな? エスクロに捕らえられた貴様が性懲りもなく脱走し、あまつさえ我らに挑もうとは笑わせる」
「大人しく幽閉されてやる筋合いはない。それよりも、件の鍵は持っているのだろうな」
「毎度せわしない連中よ、勇者の一味というのは。オーブなどくれてやる、元よりこんなゲームに興味はない」
嘲笑を浮かべ、ギアンは空手であったはずの右手に光を帯びた球を出現させたかと思うと、それを虎の男に向かって放った。
途端にその目が見開かれる。
「そんな物に拘らずとも三人とも生け捕りにして連れて行くことは決定事項だ。貴様は研究所送りだがな……ディアロス」
言葉が途切れると同時にギアンは三人に杖を向け、呪文を唱えた。
刹那、杖の先からピンク色の煙が吹き出し周囲に広がっていく。
「な、何よこの煙!」
「毒かー! 死ぬー!」
「慌てるな、毒ではない。だが吸い込むと眠らされるトラぞ、吸い込まない様にするか逃げるかしろトラ」
虎の男が取り乱す春乃、寛太を諫めると二人は慌てて息を止めるが、既に手遅れだった。
微量ながら煙を吸い込んだ二人に魔法への抵抗力はなく、徐々に意識が覚束なくなっていく。
「な……なんか、ふらふらする……」
「頭が……ボーっとしてきた……ぞ」
その言葉を最後に立っていることが困難な状態に陥った二人はゆっくりと膝を突き、手を突き、そして完全に地面に倒れ込んでしまった。
今や意識は無く、春乃は俯せに、寛太は仰向けになったまま寝息を立てている。
虎の男ただ一人が倒れることなく、腕を組んだまま姿勢を保ってはいたが、こちらもやはり指一本として動く様子はなかった。
「フン、無様に突っ伏すのはプライドが許さないとでも言いたげではないか。どちらにしても、他愛のないことよ。馬鹿共の下らぬ主義に合わせて無駄な時間を使ったわ」
鼻で笑うギアンは吐き捨てる様に一人呟いて杖をしまった。
残る仕事は部下を呼び三人の身柄を運び出すだけだと、背を向けたのとほとんど同じタイミングだった。
「無駄な時間、か。ならば有意義な時間に変えてやろう。お前の今際の時という名のな」
背後で声がした。
ギアンは反射的に振り返る。
まず最初に浮かんだ第三者の存在である可能性はすぐに否定された。
この場に自身と相対した三人以外の姿は無く、目に映るのは倒れたままの二人の人間と仁王立ちのまま動かない虎の男だけだ。
そして冷静に思考し、声と状況から虎の男の声であったことを悟る。
「貴様……眠っていなかったのか」
「何を驚くことがある。お前があの研究所とどういう関係があるのかは知らんが、お前達がそう作ったのだろう」
「効果耐性……だと? まさか貴様如きに備わっていたとは驚きだが、やはり所詮は下等なものよ。眠っていれば痛い目を見ずに済んだものを、これではうっかり殺してしまうではないか」
「お前のような三下にそれが出来るとも思えんが?」
虎の男は組んでいた腕を解き、パキパキと指を鳴らした。
特にそれ以外の動きはなかったが、戦闘態勢と見たギアンは素早く杖を取り出し不意打ちで先制攻撃を仕掛けた。
「ほざけ下等生物がっ! フレアブラスト!」
ギアンが今一度呪文を唱えると、杖の先から灼熱の渦が勢いよく吹き出した。
広く大きな炎の渦が虎の男に襲いかかる。火炎系最上級の呪文だ。
「カアッ!!」
だが、露程も動じることなく虎の男は口から火炎を吐き出し対処する。
同レベルの威力を持つ火炎がギアンの呪文を相殺し、瞬く間にその場から火の気を消し去った。
予想外の光景にギアンの顔が苦々しげに歪む。
「小癪な……これならどうだっ、ミカルギオン!」
ギアンはすぐに二度目の呪文を発動させた。
今度は雷系の呪文だ。
杖の先からは雷撃が閃光となって放出され、虎の男に向かって飛ぶ。
「フン!」
しかし、それすらも虎の男は容易く打ち破ってしまった。
ただ殴り付けるように振り抜いた拳が光の筋を掻き消し、破裂するように飛散したかと思うとやがて消滅する。
「馬鹿な……最上級魔法がいとも簡単に」
「いつ以来だ、こうしてまともに戦闘をするのは。他人を貶めるしか脳の無いお前が、力を競う勝負など出来るわけがなかろう」
虎の男はジリジリと距離を詰めてゆく。
見るからに動揺が浮かぶギアンの表情は瞬時に殺意に満ちていった。
「ぐ……付け上がるなっ」
ギアンは地面を蹴ると、素早い動きで虎の男の視界から消えた。
この高速移動はギアンの身体能力ではなく魔力によるものではあったが、それゆえに通常より高いレベルの速度を可能にさせている。
魔法が効かないのであれば他の手段を取るまでのこと。
そんな判断の下、直接的な攻撃に打って出たギアンだったが、その行動はやはりあっさりと阻まれてしまう。
大きく回り込んだはずのギアンの目の前には、虎の男が行く手を塞ぐ様に立ちはだかっていた。
虎の男に高速移動術を扱う能力は無い。
これは一重に身体能力によるものであり、加えるならばギアンの動きに反応し合わせただけではなく予測による対応であったことも動きを封じた大きな要因であるといえた。
「お前の考えそうなことだな。大方後ろの二人でも人質に取ろうとしたのだろう、どこまでも下衆らしい思考だ」
虎の男は大きな右手を勢いよく伸ばし、ギアンの首を鷲掴みにすることで自由を奪っている。
首を締め付けられ、体ごと持ち上げられたギアンは動くことはおろか呼吸もままならず苦しみながら手足をばたつかせるばかりだ。
そして虎の男は最後の言葉を口にした。
「俺はお前達の非道を責めもしないし、謝罪を求めることもない。償いは命を以てする他に無いからだ。お前達の勝手な都合でどれだけの命を弄んだ……贖罪は地獄でするがいい」
冷酷に告げると虎の男は左手の手刀を掴んでいた首元に向けて振り抜いた。
鈍い音と共にギアンの頭部は胴体から切り離され、地面に転がる。
息はあるものの、動くことが出来ないギアンは自らを見下ろす虎の男に吐き捨てる様に言葉を投げ掛ける他なかった。
それが自分の最後の言葉になることを理解した上で。
「下等生物……風情が」
「どこまでも救えぬ男だ」
虎の男は憤るでもなく、哀れむでもなく、ただそう言い残して右足を上げると、そのままギアンの顔面を踏み潰した。
ぐしゃりという鈍い音が伝播すると共に、グランフェルトという国、そして勇者一行を混乱の渦に巻き込んだ魔道士ギアンは今度こそ完全に絶命し、残された身体も一切の動きを止めた。
虎の男は頭部を失った肉体から手を放すと、眠ったままの仲間の元へと寄っていく。
「むしろ、眠っていてくれて良かったのかもしれんな。オーブも手に入れ、一の鍵とやらも開いたようだ。後は二人の勇者の戦いを待つだけだな…………トラ」
虎の男は二人の傍に静かに胡座を掻いて座り、その時を待つことに決めた。
ギィー、という濁った音がしたかと思うと直後に手を離れた扉がバタンと乱暴な音を響かせた。
春乃、寛太、そして名を持たぬ虎の男が意を決して開いた扉の先には奥行きが深く、横幅はその半分程になる長細い部屋が広がっている。
暗くもないが、明るいとも言えない程度の光が辺りを照らす空間を見回すよりも先に三人の目に入ったのは小さな人影だった。
決して身長が高い方ではない春乃や寛太よりも一回り小さな体格の老人は肌がうっすら紫がかっており、耳や口、爪の形から人間ではないことが一目で分かる風貌をしている。
黒地に白い模様が入ったローブを身に纏い、その丈と並ぶ程の丈がある木製の杖を持つこの男の名はギアンといった。
魔導士ギアン。
魔王軍の中でも上位に位置する魔法使いである。
「あっ、偽物ジジイ!」
「紫ジジイハケーン!」
すぐにその姿に気付いた二人は示し合わせたかの様に同じ動きで指を差し、声を揃える。
ここ数日、彼等に降り掛かった危機苦難の元凶ともいえる男の姿を見たことで少なくとも不安や警戒心を超えるだけの怒りが沸いていた。
二人は感情に身を任せて無計画なままギアンに向かっていこうとするが、虎の男が太い腕でそれを制する。
「迂闊に近付くなトラ。どう見ても奴は魔導士、何を仕掛けてくるか分からんトラぞ」
冷静な声音にが春乃と寛太はぎりぎり踏み留まる。
元来、直情径行な二人ではあったが脳裏に浮かんだ城での出来事が自制させたのだ。
そんな中でも魔法の力を持つ武器をそれぞれが構え、二人は虎の男の背後という安全な位置を保ちつつギアンの待つ空間の中心へと徐々に近付いてゆく。
やがて声が届くだけの位置まで来て向かい合った四人の表情は何とも対照的なものだった。
敵意を隠そうともせず険しい顔で睨み付ける春乃と寛太に対し、ギアンは気味の悪い笑みを浮かべたまま口を開くこともなく、余裕すら感じられる佇まいでただ目の前の三人を眺めながら出方を窺っている。
最初に口を開いたのは唯一その表情が隠れている虎の男だった。
「お前がギアンか」
「いかにも。言葉を交わすのは初めてだったかな? エスクロに捕らえられた貴様が性懲りもなく脱走し、あまつさえ我らに挑もうとは笑わせる」
「大人しく幽閉されてやる筋合いはない。それよりも、件の鍵は持っているのだろうな」
「毎度せわしない連中よ、勇者の一味というのは。オーブなどくれてやる、元よりこんなゲームに興味はない」
嘲笑を浮かべ、ギアンは空手であったはずの右手に光を帯びた球を出現させたかと思うと、それを虎の男に向かって放った。
途端にその目が見開かれる。
「そんな物に拘らずとも三人とも生け捕りにして連れて行くことは決定事項だ。貴様は研究所送りだがな……ディアロス」
言葉が途切れると同時にギアンは三人に杖を向け、呪文を唱えた。
刹那、杖の先からピンク色の煙が吹き出し周囲に広がっていく。
「な、何よこの煙!」
「毒かー! 死ぬー!」
「慌てるな、毒ではない。だが吸い込むと眠らされるトラぞ、吸い込まない様にするか逃げるかしろトラ」
虎の男が取り乱す春乃、寛太を諫めると二人は慌てて息を止めるが、既に手遅れだった。
微量ながら煙を吸い込んだ二人に魔法への抵抗力はなく、徐々に意識が覚束なくなっていく。
「な……なんか、ふらふらする……」
「頭が……ボーっとしてきた……ぞ」
その言葉を最後に立っていることが困難な状態に陥った二人はゆっくりと膝を突き、手を突き、そして完全に地面に倒れ込んでしまった。
今や意識は無く、春乃は俯せに、寛太は仰向けになったまま寝息を立てている。
虎の男ただ一人が倒れることなく、腕を組んだまま姿勢を保ってはいたが、こちらもやはり指一本として動く様子はなかった。
「フン、無様に突っ伏すのはプライドが許さないとでも言いたげではないか。どちらにしても、他愛のないことよ。馬鹿共の下らぬ主義に合わせて無駄な時間を使ったわ」
鼻で笑うギアンは吐き捨てる様に一人呟いて杖をしまった。
残る仕事は部下を呼び三人の身柄を運び出すだけだと、背を向けたのとほとんど同じタイミングだった。
「無駄な時間、か。ならば有意義な時間に変えてやろう。お前の今際の時という名のな」
背後で声がした。
ギアンは反射的に振り返る。
まず最初に浮かんだ第三者の存在である可能性はすぐに否定された。
この場に自身と相対した三人以外の姿は無く、目に映るのは倒れたままの二人の人間と仁王立ちのまま動かない虎の男だけだ。
そして冷静に思考し、声と状況から虎の男の声であったことを悟る。
「貴様……眠っていなかったのか」
「何を驚くことがある。お前があの研究所とどういう関係があるのかは知らんが、お前達がそう作ったのだろう」
「効果耐性……だと? まさか貴様如きに備わっていたとは驚きだが、やはり所詮は下等なものよ。眠っていれば痛い目を見ずに済んだものを、これではうっかり殺してしまうではないか」
「お前のような三下にそれが出来るとも思えんが?」
虎の男は組んでいた腕を解き、パキパキと指を鳴らした。
特にそれ以外の動きはなかったが、戦闘態勢と見たギアンは素早く杖を取り出し不意打ちで先制攻撃を仕掛けた。
「ほざけ下等生物がっ! フレアブラスト!」
ギアンが今一度呪文を唱えると、杖の先から灼熱の渦が勢いよく吹き出した。
広く大きな炎の渦が虎の男に襲いかかる。火炎系最上級の呪文だ。
「カアッ!!」
だが、露程も動じることなく虎の男は口から火炎を吐き出し対処する。
同レベルの威力を持つ火炎がギアンの呪文を相殺し、瞬く間にその場から火の気を消し去った。
予想外の光景にギアンの顔が苦々しげに歪む。
「小癪な……これならどうだっ、ミカルギオン!」
ギアンはすぐに二度目の呪文を発動させた。
今度は雷系の呪文だ。
杖の先からは雷撃が閃光となって放出され、虎の男に向かって飛ぶ。
「フン!」
しかし、それすらも虎の男は容易く打ち破ってしまった。
ただ殴り付けるように振り抜いた拳が光の筋を掻き消し、破裂するように飛散したかと思うとやがて消滅する。
「馬鹿な……最上級魔法がいとも簡単に」
「いつ以来だ、こうしてまともに戦闘をするのは。他人を貶めるしか脳の無いお前が、力を競う勝負など出来るわけがなかろう」
虎の男はジリジリと距離を詰めてゆく。
見るからに動揺が浮かぶギアンの表情は瞬時に殺意に満ちていった。
「ぐ……付け上がるなっ」
ギアンは地面を蹴ると、素早い動きで虎の男の視界から消えた。
この高速移動はギアンの身体能力ではなく魔力によるものではあったが、それゆえに通常より高いレベルの速度を可能にさせている。
魔法が効かないのであれば他の手段を取るまでのこと。
そんな判断の下、直接的な攻撃に打って出たギアンだったが、その行動はやはりあっさりと阻まれてしまう。
大きく回り込んだはずのギアンの目の前には、虎の男が行く手を塞ぐ様に立ちはだかっていた。
虎の男に高速移動術を扱う能力は無い。
これは一重に身体能力によるものであり、加えるならばギアンの動きに反応し合わせただけではなく予測による対応であったことも動きを封じた大きな要因であるといえた。
「お前の考えそうなことだな。大方後ろの二人でも人質に取ろうとしたのだろう、どこまでも下衆らしい思考だ」
虎の男は大きな右手を勢いよく伸ばし、ギアンの首を鷲掴みにすることで自由を奪っている。
首を締め付けられ、体ごと持ち上げられたギアンは動くことはおろか呼吸もままならず苦しみながら手足をばたつかせるばかりだ。
そして虎の男は最後の言葉を口にした。
「俺はお前達の非道を責めもしないし、謝罪を求めることもない。償いは命を以てする他に無いからだ。お前達の勝手な都合でどれだけの命を弄んだ……贖罪は地獄でするがいい」
冷酷に告げると虎の男は左手の手刀を掴んでいた首元に向けて振り抜いた。
鈍い音と共にギアンの頭部は胴体から切り離され、地面に転がる。
息はあるものの、動くことが出来ないギアンは自らを見下ろす虎の男に吐き捨てる様に言葉を投げ掛ける他なかった。
それが自分の最後の言葉になることを理解した上で。
「下等生物……風情が」
「どこまでも救えぬ男だ」
虎の男は憤るでもなく、哀れむでもなく、ただそう言い残して右足を上げると、そのままギアンの顔面を踏み潰した。
ぐしゃりという鈍い音が伝播すると共に、グランフェルトという国、そして勇者一行を混乱の渦に巻き込んだ魔道士ギアンは今度こそ完全に絶命し、残された身体も一切の動きを止めた。
虎の男は頭部を失った肉体から手を放すと、眠ったままの仲間の元へと寄っていく。
「むしろ、眠っていてくれて良かったのかもしれんな。オーブも手に入れ、一の鍵とやらも開いたようだ。後は二人の勇者の戦いを待つだけだな…………トラ」
虎の男は二人の傍に静かに胡座を掻いて座り、その時を待つことに決めた。
0
お気に入りに追加
66
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
スマートシステムで異世界革命
小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 ///
★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★
新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。
それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。
異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。
スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします!
序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです
第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練
第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い
第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚
第4章(全17話)ダンジョン探索
第5章(執筆中)公的ギルド?
※第3章以降は少し内容が過激になってきます。
上記はあくまで予定です。
カクヨムでも投稿しています。
公国の後継者として有望視されていたが無能者と烙印を押され、追放されたが、とんでもない隠れスキルで成り上がっていく。公国に戻る?いやだね!
秋田ノ介
ファンタジー
主人公のロスティは公国家の次男として生まれ、品行方正、学問や剣術が優秀で、非の打ち所がなく、後継者となることを有望視されていた。
『スキル無し』……それによりロスティは無能者としての烙印を押され、後継者どころか公国から追放されることとなった。ロスティはなんとかなけなしの金でスキルを買うのだが、ゴミスキルと呼ばれるものだった。何の役にも立たないスキルだったが、ロスティのとんでもない隠れスキルでゴミスキルが成長し、レアスキル級に大化けしてしまう。
ロスティは次々とスキルを替えては成長させ、より凄いスキルを手にしていき、徐々に成り上がっていく。一方、ロスティを追放した公国は衰退を始めた。成り上がったロスティを呼び戻そうとするが……絶対にお断りだ!!!!
小説家になろうにも掲載しています。
スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる
けんたん
ファンタジー
レイ・ユーグナイト 貴族の三男で産まれたおれは、12の成人の儀を受けたら家を出ないと行けなかった だが俺には誰にも言ってない秘密があった 前世の記憶があることだ
俺は10才になったら現代知識と貴族の子供が受ける継承の義で受け継ぐであろうスキルでスローライフの夢をみる
だが本来受け継ぐであろう親のスキルを何一つ受け継ぐことなく能無しとされひどい扱いを受けることになる だが実はスキルは受け継がなかったが俺にだけ見えるユニークスキル スキル喰らいで俺は密かに強くなり 俺に対してひどい扱いをしたやつを見返すことを心に誓った
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる