2 / 175
【勇者が仲間になりたそうにこちらを見ている】
【プロローグ】 勇者の敗北
しおりを挟む
「ん……んん」
薄暗い木造作りの小屋の中、少女は目覚めた。
重い体を持ち上げどうにかベッドの上で起き上がると横から声がする。
「ようやくお目覚めかの。今回ばかりはさすがに心配したぞい」
脇で椅子に座っていたのは長い白髭を蓄えた小柄な老人だ。
少女は差し出されたコップに注がれた水を黙って受け取ると俯き、悲壮な表情を浮かべる。
「そうか。私はまた……負けたのだな」
「あれほど無茶じゃと言うたのに、聞く耳を持たんからこうなる」
「返す言葉も無い……」
「リホークの羽根飾りがあるからいいようなものの、このままでは身も持たんじゃろう」
「確かにあなたにこれを貰ったおかげで私は死なずにいられる。だが……私が生き永らえたところで苦しんでいる人々が救われることは……」
「お主が死んで本望と打ち倒れてもそれは同じことじゃろう。勇者として最後まで立派に戦った……そんな栄誉で誰が救われる」
「…………」
老人の言葉に少女は悔しげに、そして自己を戒めるように表情を歪める。
返す言葉は見つからず、ただ小さく波打つ水面をぼんやりと見つめることしか出来ない。
「成し遂げたいことがあるなら足掻いてみることじゃな」
「足掻くだと!? 私にどうしろと言うのだ! 魔王を上回る力を得られるまで山にでも籠もれと!? そんな時間は無いことはあなたも分かっているはずだ!」
少女は感情のまま声を荒げた。
手に持たれていたグラスが無意識に込められた握力によって音を立てて砕け散る。
それでも落ち着き払った様子を変えることなく、老人は続けた。
「魔王の力を百とするならば……お主の力は精々五十か六十か。無論、お主の力が百を超えるまでの猶予はこの国には無いじゃろう。ならばどうするか、簡単な話じゃ。合計が百を上回ればよい」
「……パーティーを組めと? 今さらこの国に魔王に立ち向かおうという人間がまだ残っているとでも思っているのか」
「おらんじゃろうな。現魔王がこの国に降り立って約二年……諸国の軍や打倒魔王を志した者たちがどれほど犠牲になったことか。今この国に暮らす者は被害が及ばないことを祈ることしかせぬ。魔王に立ち向かう様な勇気ある命知らずなどお主とサミュエルぐらいじゃろうて」
「分かっているとは思うが、サミュエルは私……いや、私に限らず他人と力を合わせるようなことは絶対にない」
「ほっほっほ。あの頑固者ならそうじゃろうな」
少女の真剣な表情を尻目に老人は声を上げて笑った。
いつものこととはいえ少女は苛立ちを隠せない。
「笑っている場合か、結局何も状況は変わらないというのに!」
「そうでもないと思うがの。この世界に味方がおらぬのなら別の世界で探せばよい、とわしは言うておるのじゃ」
「別の世界? 何を言い出すかと思えば……今はあなたの絵空事を聞いている暇など……」
「人の話は最後まで聞けといつも言うておるじゃろう。エレマージリングは知っておるな?」
「エレマージリング? 空間移動の効力を持つマジックアイテムを指して言っているのなら、知らぬはずがないでしょう」
「そう、そのエレマージリングじゃ。それにお主が首から掛けておるリホークの羽根飾りと同様、わしが少し特殊な魔力を込めて作ったアイテムがある」
そう言って老人は脇にあった引き出しから腕輪サイズのリングを二つ取り出し、少女に差し出した。
受け取った少女は未だ発言の意図が分からず黙ってそれを見つめている。
「これは? エレマージリングとは少し違うようですが」
「先にも言うた通り、わしの魔力によって普通のエレマージリングとは仕様が変わっておる。空間移動ではなく次元移動をする為のアイテムじゃ。赤い宝玉の方が移動用、青い宝玉の方が帰還用となっておる。それぞれ腕に装備して詠唱するだけでよい」
「つまり……これで別の世界に行き、仲間を募るというわけだな!」
希望を見つけた少女は興奮した様に食いついた。
その表情は打って変わって光明を見つけた者のそれへと変化する。
「いかにも。じゃがどこの世界に飛び、そこにどんな人間が居るかはわしにも分からん。そんな地で仲間を集めることの責任を負う覚悟がなければならんぞ。魔王のことなど知らん人間も居るじゃろう、そういった人間を引き込み命を預かることの責任をな。そして……」
「承知した! ではすぐにでも行ってくる! 恩に着るぞ、ノスルク!」
老人の言葉を遮ると少女はバシュッ! という音だけを残して姿を消した。
「やれやれ……人の話は最後まで聞けと言うのに」
残された小屋の中、老人は一人呟いた。
薄暗い木造作りの小屋の中、少女は目覚めた。
重い体を持ち上げどうにかベッドの上で起き上がると横から声がする。
「ようやくお目覚めかの。今回ばかりはさすがに心配したぞい」
脇で椅子に座っていたのは長い白髭を蓄えた小柄な老人だ。
少女は差し出されたコップに注がれた水を黙って受け取ると俯き、悲壮な表情を浮かべる。
「そうか。私はまた……負けたのだな」
「あれほど無茶じゃと言うたのに、聞く耳を持たんからこうなる」
「返す言葉も無い……」
「リホークの羽根飾りがあるからいいようなものの、このままでは身も持たんじゃろう」
「確かにあなたにこれを貰ったおかげで私は死なずにいられる。だが……私が生き永らえたところで苦しんでいる人々が救われることは……」
「お主が死んで本望と打ち倒れてもそれは同じことじゃろう。勇者として最後まで立派に戦った……そんな栄誉で誰が救われる」
「…………」
老人の言葉に少女は悔しげに、そして自己を戒めるように表情を歪める。
返す言葉は見つからず、ただ小さく波打つ水面をぼんやりと見つめることしか出来ない。
「成し遂げたいことがあるなら足掻いてみることじゃな」
「足掻くだと!? 私にどうしろと言うのだ! 魔王を上回る力を得られるまで山にでも籠もれと!? そんな時間は無いことはあなたも分かっているはずだ!」
少女は感情のまま声を荒げた。
手に持たれていたグラスが無意識に込められた握力によって音を立てて砕け散る。
それでも落ち着き払った様子を変えることなく、老人は続けた。
「魔王の力を百とするならば……お主の力は精々五十か六十か。無論、お主の力が百を超えるまでの猶予はこの国には無いじゃろう。ならばどうするか、簡単な話じゃ。合計が百を上回ればよい」
「……パーティーを組めと? 今さらこの国に魔王に立ち向かおうという人間がまだ残っているとでも思っているのか」
「おらんじゃろうな。現魔王がこの国に降り立って約二年……諸国の軍や打倒魔王を志した者たちがどれほど犠牲になったことか。今この国に暮らす者は被害が及ばないことを祈ることしかせぬ。魔王に立ち向かう様な勇気ある命知らずなどお主とサミュエルぐらいじゃろうて」
「分かっているとは思うが、サミュエルは私……いや、私に限らず他人と力を合わせるようなことは絶対にない」
「ほっほっほ。あの頑固者ならそうじゃろうな」
少女の真剣な表情を尻目に老人は声を上げて笑った。
いつものこととはいえ少女は苛立ちを隠せない。
「笑っている場合か、結局何も状況は変わらないというのに!」
「そうでもないと思うがの。この世界に味方がおらぬのなら別の世界で探せばよい、とわしは言うておるのじゃ」
「別の世界? 何を言い出すかと思えば……今はあなたの絵空事を聞いている暇など……」
「人の話は最後まで聞けといつも言うておるじゃろう。エレマージリングは知っておるな?」
「エレマージリング? 空間移動の効力を持つマジックアイテムを指して言っているのなら、知らぬはずがないでしょう」
「そう、そのエレマージリングじゃ。それにお主が首から掛けておるリホークの羽根飾りと同様、わしが少し特殊な魔力を込めて作ったアイテムがある」
そう言って老人は脇にあった引き出しから腕輪サイズのリングを二つ取り出し、少女に差し出した。
受け取った少女は未だ発言の意図が分からず黙ってそれを見つめている。
「これは? エレマージリングとは少し違うようですが」
「先にも言うた通り、わしの魔力によって普通のエレマージリングとは仕様が変わっておる。空間移動ではなく次元移動をする為のアイテムじゃ。赤い宝玉の方が移動用、青い宝玉の方が帰還用となっておる。それぞれ腕に装備して詠唱するだけでよい」
「つまり……これで別の世界に行き、仲間を募るというわけだな!」
希望を見つけた少女は興奮した様に食いついた。
その表情は打って変わって光明を見つけた者のそれへと変化する。
「いかにも。じゃがどこの世界に飛び、そこにどんな人間が居るかはわしにも分からん。そんな地で仲間を集めることの責任を負う覚悟がなければならんぞ。魔王のことなど知らん人間も居るじゃろう、そういった人間を引き込み命を預かることの責任をな。そして……」
「承知した! ではすぐにでも行ってくる! 恩に着るぞ、ノスルク!」
老人の言葉を遮ると少女はバシュッ! という音だけを残して姿を消した。
「やれやれ……人の話は最後まで聞けと言うのに」
残された小屋の中、老人は一人呟いた。
1
お気に入りに追加
66
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
スマートシステムで異世界革命
小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 ///
★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★
新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。
それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。
異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。
スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします!
序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです
第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練
第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い
第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚
第4章(全17話)ダンジョン探索
第5章(執筆中)公的ギルド?
※第3章以降は少し内容が過激になってきます。
上記はあくまで予定です。
カクヨムでも投稿しています。
公国の後継者として有望視されていたが無能者と烙印を押され、追放されたが、とんでもない隠れスキルで成り上がっていく。公国に戻る?いやだね!
秋田ノ介
ファンタジー
主人公のロスティは公国家の次男として生まれ、品行方正、学問や剣術が優秀で、非の打ち所がなく、後継者となることを有望視されていた。
『スキル無し』……それによりロスティは無能者としての烙印を押され、後継者どころか公国から追放されることとなった。ロスティはなんとかなけなしの金でスキルを買うのだが、ゴミスキルと呼ばれるものだった。何の役にも立たないスキルだったが、ロスティのとんでもない隠れスキルでゴミスキルが成長し、レアスキル級に大化けしてしまう。
ロスティは次々とスキルを替えては成長させ、より凄いスキルを手にしていき、徐々に成り上がっていく。一方、ロスティを追放した公国は衰退を始めた。成り上がったロスティを呼び戻そうとするが……絶対にお断りだ!!!!
小説家になろうにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる