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トム
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トムとのおでかけでほっこりしていた気分は、カインとの出会いですっかり塗り替えられてしまったようだ。
休みの日に商店に買い物に行ったとき、ランチに誘われたがなんとなく気乗りがしなくて二回ほど断ってしまった。
さすがに3回目は申し訳なくなり、先日の定食屋に一緒に行くことになった。
今回は、時間をずらして知り合いが食事に来ていない時間をねらったのか、ほとんど客はいない。
「フェリアさん。やっぱり迷惑でしたか?」
「ごめんなさい。あの時は本当に嬉しかったんです。ただあれから気になる人ができて、トムさんといると温かい気持ちになるんだけど、その人への気持ちとは違って... なんて言ったらいいんだろう。」
「わかった。俺はフェリアさんの友達?兄貴?でいいよ。」
トムは無理やり笑顔を見せてくれた。
「本当にごめんなさい。」
「外で会うのは、その人の手前まずいというなら、いつでも家や商店に遊びに来てくれよ。自分の実家だと思って。兄貴はいつでも大歓迎するぞ。」
トムの優しさは嬉しかったと同時にこんな優しい人に気を遣わせてしまい申し訳なかった。
カインへの想いは少しずつ大きくなるけれど、報われるとは思っていない。それでもこの気持ちを持ったままでトムと付き合うなんて不誠実な事はフェリアにはできない。
「それでそいつとは、うまくいきそうなのか?」
「片思いだから。」
「じゃあ。もしダメだったら、俺がフェリアをなぐさめてやるよ。
その時、また俺を候補に入れてくれ。」
冗談めかしてそう言いながら、トムは
「うまく行くといいな。」
と頭をなでてくれた。
休みの日に商店に買い物に行ったとき、ランチに誘われたがなんとなく気乗りがしなくて二回ほど断ってしまった。
さすがに3回目は申し訳なくなり、先日の定食屋に一緒に行くことになった。
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「フェリアさん。やっぱり迷惑でしたか?」
「ごめんなさい。あの時は本当に嬉しかったんです。ただあれから気になる人ができて、トムさんといると温かい気持ちになるんだけど、その人への気持ちとは違って... なんて言ったらいいんだろう。」
「わかった。俺はフェリアさんの友達?兄貴?でいいよ。」
トムは無理やり笑顔を見せてくれた。
「本当にごめんなさい。」
「外で会うのは、その人の手前まずいというなら、いつでも家や商店に遊びに来てくれよ。自分の実家だと思って。兄貴はいつでも大歓迎するぞ。」
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「それでそいつとは、うまくいきそうなのか?」
「片思いだから。」
「じゃあ。もしダメだったら、俺がフェリアをなぐさめてやるよ。
その時、また俺を候補に入れてくれ。」
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