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愛莉
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入籍はしたものの1週間経っても私たちの生活はあまり変わらない。
毎朝と寝る前までは私の部屋で3人で過ごしているけれど、寝る部屋は別だし、仕事では「立花」で通している。
実際、まだキス止まりだし。
ただ、浩太さんが私と付き合い出だしたと周りに牽制のように主張しているだけだ。
「だってさ、伊東とか林とか愛莉のこと狙ってるって知ってたから、しっかり主張しないとな。」
浩太さんが、ニカッと笑いながら言うので、嬉しいけど
「仕方ないなぁ」とちょっと呆れたような言い方をしてしまう。
愛翔の保育所の先生からは、最初、片瀬になったと言ったら、隆之さんと結婚したと思われて、浩太さんに拗ねられた。
「どうせ兄貴ほど落ち着きないから、愛莉より年下と思われてたんだろう。」
「私には浩太さんが、一番頼りになるんだけど?」
そう言ったら、すぐに機嫌が治ったので、ちょっぴりだけど子ども?と思ったのは内緒だ。
「とーたん。」
「なんだ?愛翔。」
愛翔は、私が「浩太さんが愛翔のお父さんなんだよ」と教えたら、「浩太」から「父さん」と言う意味で「とーたん」と呼ぶようになったと思うけど、わかったのか、わからないのか私にはよくわからない。
どちらにしても「とーたん」と呼ばれて浩太さんが、喜んで愛翔を今まで以上にデレて可愛がってくれているから、良かったなと思う。
「このまま何もないのが、一番だよね。」
「そうだな。愛莉、土曜日は空いているか?ちょっと連れて行きたいところがあるんだけど。」
「愛翔はどうする?」
「優里亜が来る日だから、母さんに頼むか。夜まで連れ歩くのも大変だろうし。」
「じゃあ、後でお義母さんにお願いしておくね。」
「愛莉。」
「何?」
愛翔の着替えの手を止めて、顔を上げると目の前に浩太さんの顔が近づいて、いつもより少しだけ長いキスをしてきた。
「それじゃ、今日は先に仕事に出るな。」
「愛翔を保育所に連れて行くから、あとでね。」
今日は朝から、昨日連絡があった取引先に機器の修理に行くらしく、隆之さんもいないので、珍しく、愛翔と優里亜ちゃんを連れてお義父さんと保育所へ行く。
「じぃじ、だっこ!」
「まぁもー」
「2人ともじゃ、じぃじが大変だよ。愛翔はママにしてね。」
ちょっとぐずった愛翔に気を取られて、お義父さんとの距離が空いた時、いきなり誰かに後ろから腕を捉えられた。
毎朝と寝る前までは私の部屋で3人で過ごしているけれど、寝る部屋は別だし、仕事では「立花」で通している。
実際、まだキス止まりだし。
ただ、浩太さんが私と付き合い出だしたと周りに牽制のように主張しているだけだ。
「だってさ、伊東とか林とか愛莉のこと狙ってるって知ってたから、しっかり主張しないとな。」
浩太さんが、ニカッと笑いながら言うので、嬉しいけど
「仕方ないなぁ」とちょっと呆れたような言い方をしてしまう。
愛翔の保育所の先生からは、最初、片瀬になったと言ったら、隆之さんと結婚したと思われて、浩太さんに拗ねられた。
「どうせ兄貴ほど落ち着きないから、愛莉より年下と思われてたんだろう。」
「私には浩太さんが、一番頼りになるんだけど?」
そう言ったら、すぐに機嫌が治ったので、ちょっぴりだけど子ども?と思ったのは内緒だ。
「とーたん。」
「なんだ?愛翔。」
愛翔は、私が「浩太さんが愛翔のお父さんなんだよ」と教えたら、「浩太」から「父さん」と言う意味で「とーたん」と呼ぶようになったと思うけど、わかったのか、わからないのか私にはよくわからない。
どちらにしても「とーたん」と呼ばれて浩太さんが、喜んで愛翔を今まで以上にデレて可愛がってくれているから、良かったなと思う。
「このまま何もないのが、一番だよね。」
「そうだな。愛莉、土曜日は空いているか?ちょっと連れて行きたいところがあるんだけど。」
「愛翔はどうする?」
「優里亜が来る日だから、母さんに頼むか。夜まで連れ歩くのも大変だろうし。」
「じゃあ、後でお義母さんにお願いしておくね。」
「愛莉。」
「何?」
愛翔の着替えの手を止めて、顔を上げると目の前に浩太さんの顔が近づいて、いつもより少しだけ長いキスをしてきた。
「それじゃ、今日は先に仕事に出るな。」
「愛翔を保育所に連れて行くから、あとでね。」
今日は朝から、昨日連絡があった取引先に機器の修理に行くらしく、隆之さんもいないので、珍しく、愛翔と優里亜ちゃんを連れてお義父さんと保育所へ行く。
「じぃじ、だっこ!」
「まぁもー」
「2人ともじゃ、じぃじが大変だよ。愛翔はママにしてね。」
ちょっとぐずった愛翔に気を取られて、お義父さんとの距離が空いた時、いきなり誰かに後ろから腕を捉えられた。
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