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村で一応貰った地図を見て、リタリアから聞いたマップとの差異を修正しながら移動し、ようやく大き目の街に着いた。
因みに今の俺の身体は人間同様の為、喉も渇くし腹も減る。
水魔法で喉を潤し、木魔法で果実を摂取したり、初期に倒したモンスターの肉を火魔法で焼いて食っていたので、特に問題は無かったが……辛い、一人で食事なんてどのくらい振りだろう。
毎日三食妻や子供と食っていたから、一人の食事がこんなに辛いなんて、初めて知った。
俺は改めて、早く帰って妻とご飯するという目標が出来た事で、更なるスピードアップを誓った。
街に入る……きっと身分証が必要だ。
予測していた通りだったから、手の中で魔力を発動し、幻影の魔法で身分証の幻影を作り出して、門番に見せた。
楽勝。
次は冒険者ギルドだな。
ギルドに登録しないと不便だろうから、これは仕方無い。
俺の何らかが鑑定されるのはわかっているので、ウェルナートの能力を敢えて下げる。
神である事は、さすがに人間である彼らには測る事は出来ない筈だから気にしなくていいだろう。
…結果は、最悪だった…。
能力をだいぶ下げて鑑定に挑んだのに、目測を誤った…。
俺はギルドのクエの『世界を救うため』の最強パーティーと組まされる事となった。
まあ、目的は一緒のはずだから、タイムロスにはならない……よな?
ここに来るまでで、一応魔法はこの世界も発達しているのがわかったので、ここからは魔力押さえ気味の魔法は使う事にした。
パーティーメンバーがモンスターと戦い始めたら、超押さえた威力の初期魔法で、メンバーが倒し損ねたモンスターに絞って倒す。
「やっぱりウェルナート、強いわね。」
ピンク色の髪をツインテールにした少女、魔道士のネネが近付き、感心したように俺に告げてくる。
「倒し漏れを倒しているだけだ。」
ネネが一発で倒せないから、残りを倒した俺が強そうに見えているんだろう。
実際は同行しているパーティーは、あの街では最強のパーティーだから、実力はある。
俺のスペックが基本的に違うだけで、ネネ達は実際に強いのは間違いない。
「そうよね、今度レッスンしてほしいわ。…個人的にね。」
緑の髪色の鎧アーマーを着た、巨乳治癒士のダリアが俺の顔を覗き込んできた。
「ちょ、抜け駆けはやめなさいよ!」
金髪ロングの女剣士、クララが急いで駆け寄ってくる。
「取り敢えず戦闘は終わったから先を急がないか?」
茶髪の唯一の男剣士、ロジャーがみんなを纏めようとする。
こういうパーティーは端から見るのが楽しいのに…。
急ぎの俺はロジャーの言うに乗り、歩を進める。
男二人が歩き出したので、女三人も遅れて着いてきた。
程なくして目的地である、枯れかかった祠に着いた。
因みに今の俺の身体は人間同様の為、喉も渇くし腹も減る。
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俺は改めて、早く帰って妻とご飯するという目標が出来た事で、更なるスピードアップを誓った。
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楽勝。
次は冒険者ギルドだな。
ギルドに登録しないと不便だろうから、これは仕方無い。
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まあ、目的は一緒のはずだから、タイムロスにはならない……よな?
ここに来るまでで、一応魔法はこの世界も発達しているのがわかったので、ここからは魔力押さえ気味の魔法は使う事にした。
パーティーメンバーがモンスターと戦い始めたら、超押さえた威力の初期魔法で、メンバーが倒し損ねたモンスターに絞って倒す。
「やっぱりウェルナート、強いわね。」
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「倒し漏れを倒しているだけだ。」
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「そうよね、今度レッスンしてほしいわ。…個人的にね。」
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