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EX
side:柚希 2月14日 バレンタインデー2
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「…涼一さんは僕が女の子だったらいいなって思ってる?」
僕の今の服装は『ヘッドドレス(薄ピンク)、フリルだらけのワンピ(薄ピンク)、タイツ(白)、リボンが付いたシューズ(薄ピンク)、パニエにドロワーズ(白)』、勿論ゆるふわロングのウィッグと化粧もばっちり。
涼一さんがわざわざ姉さんに教わった化粧を施された。
「男女のカップルなら外でいちゃつけるだろ?」
「ん?男女でも普通は外ではいちゃつかないと思うんだけど……。」
「別に俺は普段のままの柚希と外でいちゃついても…。」
「ああっ、うん、この格好でいいよっ!」
言ったら本当にやるのが涼一さんだから…。
今日はバレンタインの時に渡した『何でも一日お願いを叶える券』を実行するために涼一さんと外でデートだった。
普通にデートすると思ってたんだけど、この服装だった……。
着せられた時は室内で楽しむのかと思ってた。
外に出てすぐ腕を組まされた。
あんまり外で見た記憶が無いんだけど、男女カップルってこうしてるのかな?
最初に来たのはアイススケート場だった。
「僕は多分予想してると思うけど、滑れないよ?」
「アイススケートこそ冬のカップルいちゃつきデート場だぞ。」
たまーに涼一さんの情報源が何処からなのか気になる。
涼一さんに靴を履かせてもらって、両腕を引いてリンクまで引っ張ってくれたけど、この靴で歩くのだけでも難易度が高い!
「た、立てないよ!」
氷のフロアに足を踏み入れた瞬間、両足が言う事を効かなくてツルツル滑ってしまう。
涼一さんが両腕を握ってくれててもこれじゃ…。
涼一さんが屈んで片手で僕の足を前に向けてくれた。
すぐにまた両腕をしっかり掴んでくれる。
「足動かさないでいいからな。」
すぐにそのまま僕を引っ張ってくれる。
「わぁ、滑れてるような感じがするね。」
徐々にスピードが出てくると楽しくなってくる。
涼一さんが片手を離すと僕の横に来て腰を抱いてくれる。
ちなみにここは貸し切りなので人目は気にならない。
怖くは無い、涼一さんを信じてさっきのままの足を維持した。
まっすぐ滑るのは問題無かった。
カーブに差し掛かると殆ど僕を振り回すような感じで曲がらせてくれる。
一度止まって僕をくるくる回らせてくれたり、持ち上げて滑ってくれたり……空中で僕を投げて回らせて受け止めてくれたり…。
僕は運動駄目だからきっと涼一さんが居なかったらこの経験は出来なかった。
何だか僕の方が得してる?
「凄く楽しかった。」
「ああ、俺も楽しかった。」
僕の靴を履き替えさせてくれると、唇にキスしながら感想を告げ合った。
「さて次は飯だな。」
ご飯はいつものように高いフレンチだと思ってたけど、普通のバーガー店だった。
「珍しいね。」って言ったら「たまには旨いだろう?」って言われて納得した。
「プラネタリウムなんていつぶりだろう。確か星を見ても何とも思わない年齢の時に来た気がする。」
「それは同意だな。」
席は寝そべれるソファー…殆どベッドみたいな。
二人で寝そべり、涼一さんが腕枕してくれる。
人工の星空を見上げる。
「最近の技術は凄いね。昔見たやつはもっと、飽きてくるような感じだった気がする。」
「良い発展のうちの一つだな。」
星空を見てるとこんな風に過ごす時間なんて無かったなと思ってしまう。
「また来ようね。」
視線を涼一さんに移して誘う。
「どうせなら、世界中旅して色んな国の星空を見よう。」
「それいいね!」
「その内一般人でも宇宙に行けるようになるだろうから、地球を生で一緒に見ような。」
長いだろう先の約束を申し込んでくれる。
「うん…ずっと一緒に居ようね。」
キスをした時、丁度流れ星が流れた。
僕の今の服装は『ヘッドドレス(薄ピンク)、フリルだらけのワンピ(薄ピンク)、タイツ(白)、リボンが付いたシューズ(薄ピンク)、パニエにドロワーズ(白)』、勿論ゆるふわロングのウィッグと化粧もばっちり。
涼一さんがわざわざ姉さんに教わった化粧を施された。
「男女のカップルなら外でいちゃつけるだろ?」
「ん?男女でも普通は外ではいちゃつかないと思うんだけど……。」
「別に俺は普段のままの柚希と外でいちゃついても…。」
「ああっ、うん、この格好でいいよっ!」
言ったら本当にやるのが涼一さんだから…。
今日はバレンタインの時に渡した『何でも一日お願いを叶える券』を実行するために涼一さんと外でデートだった。
普通にデートすると思ってたんだけど、この服装だった……。
着せられた時は室内で楽しむのかと思ってた。
外に出てすぐ腕を組まされた。
あんまり外で見た記憶が無いんだけど、男女カップルってこうしてるのかな?
最初に来たのはアイススケート場だった。
「僕は多分予想してると思うけど、滑れないよ?」
「アイススケートこそ冬のカップルいちゃつきデート場だぞ。」
たまーに涼一さんの情報源が何処からなのか気になる。
涼一さんに靴を履かせてもらって、両腕を引いてリンクまで引っ張ってくれたけど、この靴で歩くのだけでも難易度が高い!
「た、立てないよ!」
氷のフロアに足を踏み入れた瞬間、両足が言う事を効かなくてツルツル滑ってしまう。
涼一さんが両腕を握ってくれててもこれじゃ…。
涼一さんが屈んで片手で僕の足を前に向けてくれた。
すぐにまた両腕をしっかり掴んでくれる。
「足動かさないでいいからな。」
すぐにそのまま僕を引っ張ってくれる。
「わぁ、滑れてるような感じがするね。」
徐々にスピードが出てくると楽しくなってくる。
涼一さんが片手を離すと僕の横に来て腰を抱いてくれる。
ちなみにここは貸し切りなので人目は気にならない。
怖くは無い、涼一さんを信じてさっきのままの足を維持した。
まっすぐ滑るのは問題無かった。
カーブに差し掛かると殆ど僕を振り回すような感じで曲がらせてくれる。
一度止まって僕をくるくる回らせてくれたり、持ち上げて滑ってくれたり……空中で僕を投げて回らせて受け止めてくれたり…。
僕は運動駄目だからきっと涼一さんが居なかったらこの経験は出来なかった。
何だか僕の方が得してる?
「凄く楽しかった。」
「ああ、俺も楽しかった。」
僕の靴を履き替えさせてくれると、唇にキスしながら感想を告げ合った。
「さて次は飯だな。」
ご飯はいつものように高いフレンチだと思ってたけど、普通のバーガー店だった。
「珍しいね。」って言ったら「たまには旨いだろう?」って言われて納得した。
「プラネタリウムなんていつぶりだろう。確か星を見ても何とも思わない年齢の時に来た気がする。」
「それは同意だな。」
席は寝そべれるソファー…殆どベッドみたいな。
二人で寝そべり、涼一さんが腕枕してくれる。
人工の星空を見上げる。
「最近の技術は凄いね。昔見たやつはもっと、飽きてくるような感じだった気がする。」
「良い発展のうちの一つだな。」
星空を見てるとこんな風に過ごす時間なんて無かったなと思ってしまう。
「また来ようね。」
視線を涼一さんに移して誘う。
「どうせなら、世界中旅して色んな国の星空を見よう。」
「それいいね!」
「その内一般人でも宇宙に行けるようになるだろうから、地球を生で一緒に見ような。」
長いだろう先の約束を申し込んでくれる。
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