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2巻番外編「彼等の縁の糸」
第一話番外編 豆腐小僧の山神さま
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黄、赤、橙。
秋色に染まる木の葉が徐々に土へと還っていく、十月のある日。
「先週のこと、お前には世話になった。ありがとう」
北広島駅から徒歩数分の場所に店を構えている、薬膳カフェ「おおかみ」。
本日も仕入れ分の豆腐を届けに馳せ参じた豆太郎は、目の前の人物から告げられた言葉に目を丸くした。
いや。丸くするどころではない。
こちらへ深々と下げられた頭に呆然とした後、豆太郎は大きく慌てふためいた。
「ここここ、孝太朗どの!? お礼など必要ございません! どうか頭をお上げくださいっ!」
「必要ないことはねえだろ」
すっと顔を上げた人物──我らが山神である大神孝太朗が、静かに言葉を紡いだ。
「お前の情報網と人付き合いの広さには、本当に助けられた。お前がいなければ問題の解決にも相当時間がかかっていただろうからな」
「そ、そんなそんな。わたくしはただ、街中をぐるぐる走り回っていただけでございますので……!」
ぶんぶんと顔を横に振りながら、豆太郎は先週のことを思い返す。
街外れの橋に棲む橋姫・凜姫の手によって、あろうことか孝太朗と恋人日鞠の『縁の糸』が切られてしまったのだ。
凜姫の手紙を届けたことへの罪の意識もあったが、それがなくとも日頃世話になっている二人の一大事。
身を粉にしても力になりたいと考えるのは、豆太郎にとって至極当然のことだった。
「理屈はこの際どうでもいい。急いでいないのなら少し休んでいけ。好きな薬膳茶を一杯馳走したい」
「ひええええっ!」
「いいから飲んでいきなって。孝太朗ってば、言い出したら聞かないんだからさ」
「る、類どの」
脇からさっとフォローしたのは、本日カフェ勤務中の穂村類だ。
孝太朗とは旧知の仲で、今もともに薬膳カフェを営むほどにその親交は深い。
尊敬と畏怖の念で見られることの多い孝太朗に対し、軽口を叩くことのできる数少ないあやかしの一人だ。
結局孝太朗の圧と類の話術によって、豆太郎は四人席の一席に腰を据えることになった。
間もなく厨房から届けられたのは、豆乳をメインにした薬膳ドリンクだ。
大好きな豆の香りが辺りに立ちこめて、思わず顔が綻んでしまう。
「ふわああ……大変美味しゅうございます……」
「俺が淹れたからな」
お決まりの言葉とともに、孝太朗も豆太郎の対面席に腰を下ろす。
類もその隣に腰を据え、四人席はいつの間にか三席が埋められた。
「それにしても、今回の凜姫の縁切り騒動は本当に大変だったよねえ。カフェ業務に影響が出るし、お客さんにも心配されちゃうしさ」
「さらに厄介だったのは、解決の糸口があの茨木童子だったことだ」
「畏れ多くも、同意いたします……」
溜め息交じりの孝太朗の言葉に、豆太郎はうんうんと大きく頷いた。
今回の問題解決には茨木童子の協力が必要不可欠であり、こちらの希望を汲ませるには相当に骨が折れた。
「でも、無事解決できてよかったよ。日鞠ちゃんがあんなに悲しそうにしてる顔なんて、見ていられなかったからね」
背もたれにそっと背を預けた類は、心底安堵した吐息とともにそう告げた。
全くその通りだ、と豆太郎は再びうんうんと大きく頷く。
凜姫の縁切りの効果は、徐々に日鞠の胸を苦しめていた。
じわじわと離されていく孝太朗との物理的距離。届かなくなる声。
あれ以上の効果が現れていたらと思うだけで、豆太郎もぎゅっと胸が苦しくなる。
縁の糸が元に戻ることになり、本当に本当によかった。
「孝太朗だって、しれっとした顔をしてても内心は相当きつかったでしょ。茨木童子が日鞠ちゃんにちょっかいを出したときだって、幼馴染みも驚きの速度で止めに入ってたし?」
「るるる、類どの……!」
唐突に投げかけられた揶揄い口調に、豆太郎は危うく手にしていたカップを落としそうになる。
そんな豆太郎の慌てぶりを尻目に、孝太朗もまた自身の飲み物にそっと口を付けた。
「煩わしくはあったな。普段無意識にしている動きに制限がかかるのは、想像以上に負荷がかかる」
「そ、そうでございますよね! お二人とも本当に大変な思いをされまして……!」
「いやいやいや、そういうんじゃなくてさあ、もっとあるでしょ。日鞠ちゃんに触れられない、会話もまともにできない状況で自覚した、日鞠ちゃんへの愛情の深さ的なものとか?」
「るるる、類どのーっ!」
せっかく流されかけていた煽りを、そうはいかないと類が再度明確に投げかける。
思わず声を上げる豆太郎にちらりと視線を向けたあと、孝太朗は一つ息を吐いた。
「別に、改まって自覚したものはねえな」
「ええー、そうなの?」
「あいつが大切だということは、もう十分すぎるほど自覚してる」
続いた孝太朗の言葉に、豆太郎と類はぱちりと目を瞬かせた。
「ただ、あいつが泣いているときに側にいれないことは今後避けたい。寄り添うことも話を聞くこともできねえからな」
「……はあ。なるほどねえ」
「でもその程度だ。あいつが他の男に、いたずらに言い寄られるなんて事態さえなければな」
「やっぱり気にしてたんじゃん、茨木童子のこと」
「あ?」
「ああああ孝太朗どの! 類どの! どうぞどうぞ落ち着いて……!」
その後も手を替え品を替え幼馴染みの動揺を引き出さんとする類を、豆太郎が必死に食い止める。
そんな賑やかなやり取りのなかで、豆太郎はふと思いを馳せた。
豆太郎がはじめて孝太朗と出逢ったのは、もうどれほど前のことになるだろう。
そのとき交わされたのは、必要最低限の会話のみ。表情も始終厳しく一瞬の隙もない山神の姿がそこにあった。
あのときは、まさかこのような和やかな席をともに囲むことができるなんて、想像さえしていなかった。
「こんにちはー……わっ、豆ちゃん! いらっしゃい!」
「はわわっ! 日鞠どの、お邪魔しております!」
戸が開く気配に振り返ると、ふわりと柔らかな笑みを浮かべた日鞠が佇んでいた。
朝に弱く降っていた雨もすっかり上がり、彼女の背の向こうには陽の光がきらきらと瞬いている。
「日鞠ちゃん。今日は確か、午前も午後もシフトは入っていないよね?」
「はい。今買い物から戻ったところで、少しだけお顔を見せていこうかと思ったんです。そろそろ午後シフトの時間ですが何か手伝うことがあれば……、ひゃっ!」
「日鞠ちゃんっ?」
「日鞠どの!?」
三人の元へ歩み寄ろうとした日鞠が、つるりと足を滑らせた。
咄嗟に声を上げた二人だったが、気づけば一つの人影が日鞠の身体を抱き留める。
「あ……」
「お前は本当に、あちこちでよく転ぶな」
孝太朗が呆れた口調で告げる。
それでも、その横顔に浮かぶのはいつもの無愛想なものとはどこか違っていた。
「孝太朗さん……あ、ありがとうございます」
孝太朗の腕に支えられて事なきを得た日鞠は、慌てて体勢を立て直す。
が、無事に両足を床に付けたあとも、孝太朗の腕はなかなか離れようとしなかった。
「えっと……孝太朗さん?」
「午前に雨が降ったからな。外の階段は滑りやすい。玄関まで送る」
「え、だ、大丈夫ですよ。ちゃんと手すりに掴まって上がりますから……!」
「たいした手間じゃねえよ。送る」
有無を言わせない空気で背を押す孝太朗に、日鞠は弱り切った顔でこちらに視線を向ける。
しかしどうすることもできない豆太郎はあわあわと困惑し、類は類で諦めの笑顔でひらひらと手を振った。
ぱたんと扉が閉まると同時に、豆太郎はいつの間にか詰めていた息をほう、と吐き出す。
「なんといいますか……孝太朗どのの空気が、どうも以前と違っておられましたね……?」
「んー。どうも凜姫の縁切りの影響で、孝太朗の中の過保護スイッチが入っちゃったみたいなんだよねえ」
残された二人は、偶然にも数日前の同じシーンを頭に思い描いていた。
カフェ三人衆が凜姫の元から戻ってすぐのこと。
車から出た日鞠がつまずいてしまったとき、縁切りの影響で孝太朗は日鞠の身体を支えることができなかった。
孝太朗にとっての一番の心残りは、実はそこだったのかもしれない。
「扱いの面倒な幼馴染みで申し訳ないね。これからも、豆腐の配達をよろしくね、豆ちゃん」
「は、はい! それは勿論でございます……!」
へらりと向けられた愛想のいい笑顔に、豆太郎は慌てて首を縦に振る。
今日は緊急の仕事もないから、棲み家の森でゆっくり豆腐作りを進めるとしよう。
今はまだ秋だが、春に向けての新作を考えてみてもいいかもしれない。
お礼の品として用意された薬膳ドリンクを、再び口に含む。
口内に広がったまろやかで優しい味わいに、豆太郎はうっとりと目を細めた。
おわり
秋色に染まる木の葉が徐々に土へと還っていく、十月のある日。
「先週のこと、お前には世話になった。ありがとう」
北広島駅から徒歩数分の場所に店を構えている、薬膳カフェ「おおかみ」。
本日も仕入れ分の豆腐を届けに馳せ参じた豆太郎は、目の前の人物から告げられた言葉に目を丸くした。
いや。丸くするどころではない。
こちらへ深々と下げられた頭に呆然とした後、豆太郎は大きく慌てふためいた。
「ここここ、孝太朗どの!? お礼など必要ございません! どうか頭をお上げくださいっ!」
「必要ないことはねえだろ」
すっと顔を上げた人物──我らが山神である大神孝太朗が、静かに言葉を紡いだ。
「お前の情報網と人付き合いの広さには、本当に助けられた。お前がいなければ問題の解決にも相当時間がかかっていただろうからな」
「そ、そんなそんな。わたくしはただ、街中をぐるぐる走り回っていただけでございますので……!」
ぶんぶんと顔を横に振りながら、豆太郎は先週のことを思い返す。
街外れの橋に棲む橋姫・凜姫の手によって、あろうことか孝太朗と恋人日鞠の『縁の糸』が切られてしまったのだ。
凜姫の手紙を届けたことへの罪の意識もあったが、それがなくとも日頃世話になっている二人の一大事。
身を粉にしても力になりたいと考えるのは、豆太郎にとって至極当然のことだった。
「理屈はこの際どうでもいい。急いでいないのなら少し休んでいけ。好きな薬膳茶を一杯馳走したい」
「ひええええっ!」
「いいから飲んでいきなって。孝太朗ってば、言い出したら聞かないんだからさ」
「る、類どの」
脇からさっとフォローしたのは、本日カフェ勤務中の穂村類だ。
孝太朗とは旧知の仲で、今もともに薬膳カフェを営むほどにその親交は深い。
尊敬と畏怖の念で見られることの多い孝太朗に対し、軽口を叩くことのできる数少ないあやかしの一人だ。
結局孝太朗の圧と類の話術によって、豆太郎は四人席の一席に腰を据えることになった。
間もなく厨房から届けられたのは、豆乳をメインにした薬膳ドリンクだ。
大好きな豆の香りが辺りに立ちこめて、思わず顔が綻んでしまう。
「ふわああ……大変美味しゅうございます……」
「俺が淹れたからな」
お決まりの言葉とともに、孝太朗も豆太郎の対面席に腰を下ろす。
類もその隣に腰を据え、四人席はいつの間にか三席が埋められた。
「それにしても、今回の凜姫の縁切り騒動は本当に大変だったよねえ。カフェ業務に影響が出るし、お客さんにも心配されちゃうしさ」
「さらに厄介だったのは、解決の糸口があの茨木童子だったことだ」
「畏れ多くも、同意いたします……」
溜め息交じりの孝太朗の言葉に、豆太郎はうんうんと大きく頷いた。
今回の問題解決には茨木童子の協力が必要不可欠であり、こちらの希望を汲ませるには相当に骨が折れた。
「でも、無事解決できてよかったよ。日鞠ちゃんがあんなに悲しそうにしてる顔なんて、見ていられなかったからね」
背もたれにそっと背を預けた類は、心底安堵した吐息とともにそう告げた。
全くその通りだ、と豆太郎は再びうんうんと大きく頷く。
凜姫の縁切りの効果は、徐々に日鞠の胸を苦しめていた。
じわじわと離されていく孝太朗との物理的距離。届かなくなる声。
あれ以上の効果が現れていたらと思うだけで、豆太郎もぎゅっと胸が苦しくなる。
縁の糸が元に戻ることになり、本当に本当によかった。
「孝太朗だって、しれっとした顔をしてても内心は相当きつかったでしょ。茨木童子が日鞠ちゃんにちょっかいを出したときだって、幼馴染みも驚きの速度で止めに入ってたし?」
「るるる、類どの……!」
唐突に投げかけられた揶揄い口調に、豆太郎は危うく手にしていたカップを落としそうになる。
そんな豆太郎の慌てぶりを尻目に、孝太朗もまた自身の飲み物にそっと口を付けた。
「煩わしくはあったな。普段無意識にしている動きに制限がかかるのは、想像以上に負荷がかかる」
「そ、そうでございますよね! お二人とも本当に大変な思いをされまして……!」
「いやいやいや、そういうんじゃなくてさあ、もっとあるでしょ。日鞠ちゃんに触れられない、会話もまともにできない状況で自覚した、日鞠ちゃんへの愛情の深さ的なものとか?」
「るるる、類どのーっ!」
せっかく流されかけていた煽りを、そうはいかないと類が再度明確に投げかける。
思わず声を上げる豆太郎にちらりと視線を向けたあと、孝太朗は一つ息を吐いた。
「別に、改まって自覚したものはねえな」
「ええー、そうなの?」
「あいつが大切だということは、もう十分すぎるほど自覚してる」
続いた孝太朗の言葉に、豆太郎と類はぱちりと目を瞬かせた。
「ただ、あいつが泣いているときに側にいれないことは今後避けたい。寄り添うことも話を聞くこともできねえからな」
「……はあ。なるほどねえ」
「でもその程度だ。あいつが他の男に、いたずらに言い寄られるなんて事態さえなければな」
「やっぱり気にしてたんじゃん、茨木童子のこと」
「あ?」
「ああああ孝太朗どの! 類どの! どうぞどうぞ落ち着いて……!」
その後も手を替え品を替え幼馴染みの動揺を引き出さんとする類を、豆太郎が必死に食い止める。
そんな賑やかなやり取りのなかで、豆太郎はふと思いを馳せた。
豆太郎がはじめて孝太朗と出逢ったのは、もうどれほど前のことになるだろう。
そのとき交わされたのは、必要最低限の会話のみ。表情も始終厳しく一瞬の隙もない山神の姿がそこにあった。
あのときは、まさかこのような和やかな席をともに囲むことができるなんて、想像さえしていなかった。
「こんにちはー……わっ、豆ちゃん! いらっしゃい!」
「はわわっ! 日鞠どの、お邪魔しております!」
戸が開く気配に振り返ると、ふわりと柔らかな笑みを浮かべた日鞠が佇んでいた。
朝に弱く降っていた雨もすっかり上がり、彼女の背の向こうには陽の光がきらきらと瞬いている。
「日鞠ちゃん。今日は確か、午前も午後もシフトは入っていないよね?」
「はい。今買い物から戻ったところで、少しだけお顔を見せていこうかと思ったんです。そろそろ午後シフトの時間ですが何か手伝うことがあれば……、ひゃっ!」
「日鞠ちゃんっ?」
「日鞠どの!?」
三人の元へ歩み寄ろうとした日鞠が、つるりと足を滑らせた。
咄嗟に声を上げた二人だったが、気づけば一つの人影が日鞠の身体を抱き留める。
「あ……」
「お前は本当に、あちこちでよく転ぶな」
孝太朗が呆れた口調で告げる。
それでも、その横顔に浮かぶのはいつもの無愛想なものとはどこか違っていた。
「孝太朗さん……あ、ありがとうございます」
孝太朗の腕に支えられて事なきを得た日鞠は、慌てて体勢を立て直す。
が、無事に両足を床に付けたあとも、孝太朗の腕はなかなか離れようとしなかった。
「えっと……孝太朗さん?」
「午前に雨が降ったからな。外の階段は滑りやすい。玄関まで送る」
「え、だ、大丈夫ですよ。ちゃんと手すりに掴まって上がりますから……!」
「たいした手間じゃねえよ。送る」
有無を言わせない空気で背を押す孝太朗に、日鞠は弱り切った顔でこちらに視線を向ける。
しかしどうすることもできない豆太郎はあわあわと困惑し、類は類で諦めの笑顔でひらひらと手を振った。
ぱたんと扉が閉まると同時に、豆太郎はいつの間にか詰めていた息をほう、と吐き出す。
「なんといいますか……孝太朗どのの空気が、どうも以前と違っておられましたね……?」
「んー。どうも凜姫の縁切りの影響で、孝太朗の中の過保護スイッチが入っちゃったみたいなんだよねえ」
残された二人は、偶然にも数日前の同じシーンを頭に思い描いていた。
カフェ三人衆が凜姫の元から戻ってすぐのこと。
車から出た日鞠がつまずいてしまったとき、縁切りの影響で孝太朗は日鞠の身体を支えることができなかった。
孝太朗にとっての一番の心残りは、実はそこだったのかもしれない。
「扱いの面倒な幼馴染みで申し訳ないね。これからも、豆腐の配達をよろしくね、豆ちゃん」
「は、はい! それは勿論でございます……!」
へらりと向けられた愛想のいい笑顔に、豆太郎は慌てて首を縦に振る。
今日は緊急の仕事もないから、棲み家の森でゆっくり豆腐作りを進めるとしよう。
今はまだ秋だが、春に向けての新作を考えてみてもいいかもしれない。
お礼の品として用意された薬膳ドリンクを、再び口に含む。
口内に広がったまろやかで優しい味わいに、豆太郎はうっとりと目を細めた。
おわり
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