Mediocre Magic

猫町氷柱

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第1章過去編

第2話 地獄絵図

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「我を愚弄してあとで覚えておれ……」

デスグレイブの咆哮が地を唸らせ、口の中が激しく煌めき出し眩しい閃光がサラマンダーを襲った。

「サラマンダー!!マーサルレギュリエーション!!」
サラマンダーの頭上に体中から吹き出す炎が集約していく。それが巨大な溶岩の塊となっていく。

「思いっきりぶつけろぉ!!」

激しい咆哮とともに2つの力がぶつかり合う、拮抗した力のぶつかりで空間にひびが入った。激しい力の破片が辺りの壁、地面にぶつかり合い破壊していく。しばらく拮抗していたがデスグレイブの力の方が僅かに強く火球を押し返し、打ち消し、そのままエドヴァンの足元にぶつかりとんでもない衝撃波がエドヴァンを襲った。

(そ……そんな、こんなに力の差があるなんて……)

激しい黒炎がエドヴァンを包み込みあっという間に消し炭に変えてしまった。

「邪魔者は消えた。あとはマザー掻っ攫う」
身動きが取れないマザーの元に瞬間移動し、手に拘束魔法をかけた。

その時、リリユスの背後に転移魔法の魔法陣が現れ、中から2人の小柄な少女たちが転がり出て来た。無事着地したロザと頭から落ちておでこをぶつけたロレッタ。

「あなたたちどうして……」
マザーは薄れゆく意識の中で絶望を感じたような気がした。この場所にだけは来てはいけないと……

「ロザにロレッタ……すんなりいかないものね」

 ロザとロレッタは辺りを見回して今起きている状況に呆然とした。周りに転がる仲間たちの亡骸、そして捕らえられているマザー……そして何より巨大な龍を使役している同じ穴のむじなで育ったリリユスの姿。

何が何やらどこから考えたらいいのか整理に時間が掛かった。
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