Mediocre Magic

猫町氷柱

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第1章過去編

第2話 地獄絵図

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 まるで見透かされたように狙われた修道院。偉大なマザーが病床に伏し、見習い魔導士の中でも別格の魔導少女であるロザの不在。マザーの結界で守られているとは言え、敵が狙うのにはうってつけの環境、舞台が整ったと言えよう。子供ながらに考えたくない一筋の筋書きとして内部に裏切者が潜んでいる可能性を示唆した。
 空に舞う巨大な羽を持つ生物、漆黒の翼を持つ恐ろしい伝承の生物、ワイバーンが旋回していた。口から放たれる黒炎が森を焼き大地の生気を奪っていく。
「修道院に急いで向かおう。ロレッタ私の傍に……」
ロザは転移魔法の準備に掛かった。
「古より我を護りし守護精霊よ。我を運命の場所へ導きたまえ……転移魔法リレインビルド」
 緑色の保護呪文の転移魔法陣が光り輝き二人を包み込んでいった。
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