手毬哥

猫町氷柱

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3. 怪異の結末

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 肌に感じるザラザラとした感覚。土壌の匂いが鼻から入り込み思わずむせてしまった。目を覚まし、周りを見渡すと墓石が立ち並んでいることが分かった。妙な霧が発生しているようで遠くは視界が利かない。
(ここは墓地なのか……今、一体どこにいるんだろう……)
  相変わらず現実味のない光景に戸惑いが隠せない。それにあの耳障りな音がもう聞こえて来た。
  階下に行けば行くほど危険になるこの場所、早く隠れないと悪魂に殺されてしまう、墓石の裏に隠れ、身を潜めた。
  手毬を弾ませる音が徐々に近づいてくる。その音は次第に大きくなり、墓石の横から黒いシルエットがヌッと姿を現した。その容姿は先ほどのお堂で会った少女と瓜二つだったが僕は吐き気を覚えてしまった。目や口があるべき場所は陥没し、その穴から巨大なムカデが這い出し左右に激しく揺れていた。

 手には毬を持ち、それを弾ませるたびにポーンと虚しく音が反響した。
その距離は数メートル、動けば確実に見つかり殺されかねない。
  どうやら目は見えていないらしく少女は辺りを毬をつきながら徘徊している。
  手に汗を握り、心の中で早くどこかへ行ってくれと願った。しばらくして少女はある方向を差しながら『ミ~ツケタ』といいその方向に向かっていった。
  僕は自分が見つかったのかと思い全身に鳥肌が立ったがそうではなかった。
少女の身体はすうっと霧に紛れるように消えていった。全身に力を込め必死に立ち上がりその方向に向かった。
  墓石が立ち並ぶ間の道、霧で視界は不明瞭だったが徐々に視界が開け、あるお堂が見えてきた。先程のお堂よりもさらに朽ち、何より近づいただけで中から腐乱臭と血の匂いが襲いかかった。
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感想 1

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