CLOVER

猫町氷柱

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今の相手の居場所はこの公園から南西に1km離れた場所。
そして頭の中で念じると場所が不思議と浮かびあがってくる。

襖荘という立札が浮かんできた。今の相手はここに住んでいる。
でも何故かしら怪異である私が恐れを成している。
なんか勝手に手震えてるし、なんなの。
なんか相手は女みたいだったけどいきなりオニイチャンを
つけてるのってどういうこっちゃ?意味が分からない。

もっと慎重に掛けるべきだったと後悔してももう契約成立しちゃったし
もう開き直るしかないわ。やってやろうじゃない。

私は前だけを見て公園を飛び出した。
とりあえず200mおきに電話しよ。

「私、メリー、今、商店街にいるの」

「ふ~ん。私も今商店街の電柱の横にいるんだけど……」

背筋がぞくっとした。えっ、まさかストーカーのような私たちが
逆につけられてる。

電話は即座に切って辺りを見回したが夜中の田舎の商店街。
どのお店も閉まり明かりすらない。そして、当然人気はない。
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