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4 妹の決断
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そして、出た答えはひとつだった。
「よし、久遠さんと一緒に、廃墟の遊園地に行こう」
そう呟くと、柚子は早速、ベッドから起き上がった。
そしてクローゼットの前に立つと、すぐに扉をあけて、中から大きめのリュックをとり出した。
そのリュックを部屋の中央に置いて、ファスナーを全開にすると、山の上の廃墟の遊園地に行くために、必要な物はなにかと考えながら、自分の部屋を見わたした。
「……着替えと、食料と、懐中電灯と、あとは暇つぶしになりそうな物」
柚子は一人でぶつぶつ言いながら、数えるように、指を一本ずつ立てていった。
まもなくしてすべて考え終わると、タンスから、ありったけの着替えと、棚から細々とした物を、次々にとり出した。それらを全て、さきほど用意したリュックの中に押しこむと、ファスナーをしめた。
そのあと、下の階にあるリビングまでおりると、もしかしたら、親が帰ってきているかもしれないと思い、こっそりと警戒しながら、リビングの扉をあけて中に入った。
しかし、リビングには誰の姿もなかった。
父も母も、出先からまだ、帰ってきていないようだ。
柚子はしめたと言わんばかりに、すぐに戸棚の前に行って、食料をあさった。それから、持っていけそうな食料は、すべてリュックの中に入れると、
「これでよし」と、満足そうに言った。
最後に、リビングの椅子に座った柚子は、父と母が帰ってきた時のために、置き手紙を書くことにした。
お父さん、お母さん。お姉ちゃんと京一くんを探しに行ってきます。親不孝な娘でごめんなさい。二人とも、大好きです。 柚子
すべてを書き終わった柚子は、その手紙をテーブルの上に置くと、報道陣のいる玄関をさけて、裏口から、こそこそと出ていった。
「よし、久遠さんと一緒に、廃墟の遊園地に行こう」
そう呟くと、柚子は早速、ベッドから起き上がった。
そしてクローゼットの前に立つと、すぐに扉をあけて、中から大きめのリュックをとり出した。
そのリュックを部屋の中央に置いて、ファスナーを全開にすると、山の上の廃墟の遊園地に行くために、必要な物はなにかと考えながら、自分の部屋を見わたした。
「……着替えと、食料と、懐中電灯と、あとは暇つぶしになりそうな物」
柚子は一人でぶつぶつ言いながら、数えるように、指を一本ずつ立てていった。
まもなくしてすべて考え終わると、タンスから、ありったけの着替えと、棚から細々とした物を、次々にとり出した。それらを全て、さきほど用意したリュックの中に押しこむと、ファスナーをしめた。
そのあと、下の階にあるリビングまでおりると、もしかしたら、親が帰ってきているかもしれないと思い、こっそりと警戒しながら、リビングの扉をあけて中に入った。
しかし、リビングには誰の姿もなかった。
父も母も、出先からまだ、帰ってきていないようだ。
柚子はしめたと言わんばかりに、すぐに戸棚の前に行って、食料をあさった。それから、持っていけそうな食料は、すべてリュックの中に入れると、
「これでよし」と、満足そうに言った。
最後に、リビングの椅子に座った柚子は、父と母が帰ってきた時のために、置き手紙を書くことにした。
お父さん、お母さん。お姉ちゃんと京一くんを探しに行ってきます。親不孝な娘でごめんなさい。二人とも、大好きです。 柚子
すべてを書き終わった柚子は、その手紙をテーブルの上に置くと、報道陣のいる玄関をさけて、裏口から、こそこそと出ていった。
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