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4 妹の決断
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「えー、乙葉も?」
がっかりした様子で、ルーカスが言った。
「仕方ないから、終わったら遊んであげるわ。だからルーカスも、私たちと一緒に、鍵を探しましょう」
説得するように、乙葉が言った。
「本当に、終わったら遊んでくれる?」
上目づかいのルーカスが尋ねた。
「ええ、もちろん」
乙葉が言った。
「それならいいよ!」
さきほどまでの態度が、まるで嘘のように、ルーカスは機嫌よくそう言った。
「わかった。じゃあ、前とおなじように、俺は北を探すから、乙葉は西、ルーカスは東を頼んだ。なるべく、暗くなる前には、小屋に集まろう」
すらすらと早口で、京一が言った。
「はーい」
乙葉とルーカスは、声を合わせて言った。
「あ、そうだ。乙葉」
そう言うと、京一は乙葉の顔をじっと見た。
「な、なに?」
じっと見られた乙葉は、なにがなんだかわからず、思わず体が硬直した。
「ずっと思ってたけど、口元汚れてる」
そう言うと、京一は、乙葉の口元についていた汚れを、指でぬぐった。
乙葉は恥ずかしさからか、顔が赤くなるのが自分でもわかった。今朝食べた缶詰の汚れにちがいない。乙葉は、鏡を見ないで出たことを、後悔した。
京一は指についていた汚れを、タオルでふき取ると、
「お前って本当、何歳になっても変わらないよな。もう十七なんだから、口元が汚れてることくらい、気づけよ」と、バカにしたように言った。
「もう、わかったわよ」
ムキになって、乙葉が言った。
がっかりした様子で、ルーカスが言った。
「仕方ないから、終わったら遊んであげるわ。だからルーカスも、私たちと一緒に、鍵を探しましょう」
説得するように、乙葉が言った。
「本当に、終わったら遊んでくれる?」
上目づかいのルーカスが尋ねた。
「ええ、もちろん」
乙葉が言った。
「それならいいよ!」
さきほどまでの態度が、まるで嘘のように、ルーカスは機嫌よくそう言った。
「わかった。じゃあ、前とおなじように、俺は北を探すから、乙葉は西、ルーカスは東を頼んだ。なるべく、暗くなる前には、小屋に集まろう」
すらすらと早口で、京一が言った。
「はーい」
乙葉とルーカスは、声を合わせて言った。
「あ、そうだ。乙葉」
そう言うと、京一は乙葉の顔をじっと見た。
「な、なに?」
じっと見られた乙葉は、なにがなんだかわからず、思わず体が硬直した。
「ずっと思ってたけど、口元汚れてる」
そう言うと、京一は、乙葉の口元についていた汚れを、指でぬぐった。
乙葉は恥ずかしさからか、顔が赤くなるのが自分でもわかった。今朝食べた缶詰の汚れにちがいない。乙葉は、鏡を見ないで出たことを、後悔した。
京一は指についていた汚れを、タオルでふき取ると、
「お前って本当、何歳になっても変わらないよな。もう十七なんだから、口元が汚れてることくらい、気づけよ」と、バカにしたように言った。
「もう、わかったわよ」
ムキになって、乙葉が言った。
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