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3 メリーゴーランド

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「ちがうよ」
 ルーカスが否定した。
「たまに例外もいて、強そうな人がきたりしたこともあったんだ。それでバーサークとやり合いをはじめて、お、これはいけるんじゃないのかって、思うことがあった。でも、その人は結局、最後にはあっけなく殺されちゃってたよ」
 やれやれとでもいうように、ルーカスが肩をすくめながら、首を横にふった。
「ようするに僕がいいたいのは、弱くても強くても、人間はバーサークと、かかわり合いにならない方がいいってことだね」
「そうか、そういわれると、なんだか燃えてくるな」
 京一は、ルーカスの言葉で、やる気を刺激されたのか、まるで目の中に、炎をともしているかのように見えた。
「もう京一ってば、ルーカスの話、ちゃんと聞いていたの? かかわり合いにならない方がいいって言っていたのよ。それなのに、逆に燃えちゃって。本当に戦いバカなんだから」
 呆れた乙葉が言った。
「ねえねえ、もっとここにいた人たちの話する?」
 ルーカスがたのしそうに言った。
「いいえ、私はもういいわ」
 乙葉が言った。
「それより、昨日は一晩中、掃除をしていたから、もう眠くなってきたわ」
 そう言うと、乙葉は座ったままあくびをして、大きく背伸びをした。
「えー、それじゃつまらないよ」
 不満そうに、ルーカスが言った。
「ごめんなさい、私の方から、話してってお願いしたのに。明日また話しましょう」
 眠くて目を細めながら、乙葉が言った。
「じゃあ、俺も寝るとするか」
 持っていた本を片づけながら、京一が言った。
「えっ、京一、寝るって、どこで寝るの?」
 乙葉が聞いた。
「この小屋に決まってるだろ」
 当然だと言うように、京一が言った。
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