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3 メリーゴーランド
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京一がそう尋ねると、乙葉は素直に頷いた。
「お前なあ」
せめるように京一が言った。
「別に、私がなにをしようと、京一には関係ないでしょ」
素っ気なく乙葉が言った。
「いや、関係あるね」
はっきりと京一が言った。
「なぜなら、お前の母さんが俺の母さんに、心配して電話をかけてきたからだ。だからお前は、そんなえらそうなことを、いえる立場じゃないんだよ」
それを聞いた乙葉は、痛いところをつかれたと思いながら、顔をしかめ、
「そう……」と一言。
「でも、あの猫なら、全然元気だよ」
にべもなく京一が言った。
「え? あの猫ちゃん、無事だったの?」
おどろいて乙葉が言った。
「ああ、ピンピンしていたぞ。俺をここまで、連れてきたくらいだからな」
京一が言った。
「よかったー」
心から安心して、乙葉が言った。
あの三毛猫は生きている。もしかしたらこの世界にまぎれ込んで、バーサークに殺されているのではないかと、不安に思っていたけれど、なにごともなくて本当によかった。
それにしても、三毛猫は乙葉と一緒に、あの廃墟の遊園地の中に入ってきたというのに、どうして、この世界にはこなかったのだろう。ひょっとして、猫はこちらの世界には、入れないようになっているのだろうか。本当の理由がなんなのか気になって仕方がなかったが、これ以上はなにを考えてもむだだと思い、乙葉はもう考えないことにした。
「よかったじゃねーよ。普通入らんだろ、一人で廃墟の遊園地なんて」
ふたたび怒りはじめた京一が言った。
「別に、そんな言い方しなくてもいいでしょう? だって私は、ここに入る前、まだ午前中の明るいうちだったから、入っても大丈夫だと思ったんだもの……」
「お前なあ」
せめるように京一が言った。
「別に、私がなにをしようと、京一には関係ないでしょ」
素っ気なく乙葉が言った。
「いや、関係あるね」
はっきりと京一が言った。
「なぜなら、お前の母さんが俺の母さんに、心配して電話をかけてきたからだ。だからお前は、そんなえらそうなことを、いえる立場じゃないんだよ」
それを聞いた乙葉は、痛いところをつかれたと思いながら、顔をしかめ、
「そう……」と一言。
「でも、あの猫なら、全然元気だよ」
にべもなく京一が言った。
「え? あの猫ちゃん、無事だったの?」
おどろいて乙葉が言った。
「ああ、ピンピンしていたぞ。俺をここまで、連れてきたくらいだからな」
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「よかったー」
心から安心して、乙葉が言った。
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それにしても、三毛猫は乙葉と一緒に、あの廃墟の遊園地の中に入ってきたというのに、どうして、この世界にはこなかったのだろう。ひょっとして、猫はこちらの世界には、入れないようになっているのだろうか。本当の理由がなんなのか気になって仕方がなかったが、これ以上はなにを考えてもむだだと思い、乙葉はもう考えないことにした。
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ふたたび怒りはじめた京一が言った。
「別に、そんな言い方しなくてもいいでしょう? だって私は、ここに入る前、まだ午前中の明るいうちだったから、入っても大丈夫だと思ったんだもの……」
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