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物語のはじまり
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ここは廃墟の遊園地。
十数年前に閉園してからというもの、閉園する前と比べて、その姿形は歴然としている。乗り物は錆びついていて、あちこちに伸びた雑草が生え、手入れをされることはなく、寄りつく人は滅多にいない。
時折、肝試しにと、面白がって足を踏み入れる者が何人かいたらしい。
しかしこれまで、この遊園地から無事に戻った者は一人もいない。それだけではなく、周辺を捜索した者までもが行方不明となっている。
そうしたことが続くうちに、遊園地はついに、立ち入り禁止区域となった。
昔から、親や先生からあそこには近づくなと口うるさく言われているため、乙葉は一度も近づいたことはない。
これからも、そうするつもりだった。だけど——まさかあんなことになるなんて、この時点ではまだ、思いもしなかった。
十数年前に閉園してからというもの、閉園する前と比べて、その姿形は歴然としている。乗り物は錆びついていて、あちこちに伸びた雑草が生え、手入れをされることはなく、寄りつく人は滅多にいない。
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しかしこれまで、この遊園地から無事に戻った者は一人もいない。それだけではなく、周辺を捜索した者までもが行方不明となっている。
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昔から、親や先生からあそこには近づくなと口うるさく言われているため、乙葉は一度も近づいたことはない。
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