ラズとリドの大冒険

大森かおり

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「いいや、違う。そのレイピアが悪いんじゃない」
 即座に、ルビットが否定した。
「じゃあ、何が悪いって言うの?」
 どうしようもないと思っているラズが、困った顔で尋ねた。
「お前の、信じる心が足りないんだ」
 ルビットがそう言った瞬間、ディンゴネクが、またもや水のリングによる、激しい攻撃をしかけてきた。
 水のリングは、ディンゴネクによって、短時間で数多く作られ、ジオードサンド号に向かって、たくさん飛んできた。
「ラズ、逃げて!」
 ネルーピーが、ラズの肩の上からラズに語りかけても、ラズはもう、他に隠れられる場所もなく、倒れているリドとルビットを置いて逃げるわけにもいかず、ただ狼狽えながら、じっとしているしか他になかった。
「もうダメよ。なにもかもおわり。私たちはここで、死にゆく運命なんだわ」
 すっかり希望を失ってしまったラズが、首を横に振ったまま、我を失いながら叫んだ。
 そして、大量の水のリングが襲ってきている中、ラズたちは覚悟を決めながら、目を瞑って、直前に迫ってきている死を、最後まで受け入れんとしていた。
 そんな時だった。
「ねえ! あれを見て!」
 おばけのダイアナが、遠くを指さしながら、声を上げた。
 ラズはゆっくりと目を開けると、ダイアナの指さした方向を見て、驚きのあまり、思わず開いた口を手で覆うと、
「まあ、あれはなに?」と言った。
 すると、倒れていたはずのルビットが、少しばかり起き上がり出して、ラズたちと同じ方向を見た途端、
「なんと、なんたることだ!」と、大きな声を出した。
「あれこそ幻の妖精、オヒシュキだ!」
 ルビットは、さっきまでの苦しそうな様子が嘘だと思えるくらいに、興奮しながら言った。
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