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そう、ハキハキと返事をしたルビットは、操縦室に向かって、風のごとく走っていった。
リドは、マスケット銃を片手に持ったまま、もう片方の手で運転を続けながら、いまだに大きな赤い水のリングを作っている最中の怪物、ディンゴネクの頭に、狙いを定め出した。
まもなくして、きちんと狙いが定まったかと思われた瞬間、リドはトリガーを、一気に引いた。
すると、リドの持っていたマスケット銃から、弾丸が回転しながら、一直線を描くように放たれていった。
これまでずっと、大きな水のリングを作っていたディンゴネクは、リドに仕かけられた攻撃に気づきながらも、ギリギリまで逃げる素振りを見せず、余裕の表情で、水のリングを作り続けながら、いとも簡単に、リドの攻撃を避けた。
リドはそのあと何度も、諦めずにディンゴネクに向かって、マスケット銃を使って、何発も弾丸を打ち込んだ。
ところがディンゴネクは、リドの放った攻撃を、物の見事に、全て避けていた。
「そんな銃ごときで、俺が倒されると思ったら、大間違いだ。まったく、お前ら人間ときたら、甚だ呆れるぞ。どうしてそんなもので、この俺が倒されると思うんだ? そんなこと、少し考えたら、猿にでもわかるだろう」
ムカつくような言い方で、ディンゴネクが言った。
それからディンゴネクは、赤い海の中に入れていた尻尾を、ズルッと、岩の上に出すと、
「よし、こんなもんか」と言って、巨大に作り上げた赤い水のリングを、尻尾の先から、ブワッと、空高く浮かばせ始めた。
「目にモノ見せてやる」
一言そう言うと、ディンゴネクは、その作り上げたばかりの巨大な水のリングを、ジオードサンド号目がけて、空中から勢いよく飛ばした。
直後、巨大な水のリングは、ジオードサンド号を包み込むようにして、とんでもない水しぶきと、轟音を轟かせながら、まるで輪くぐりのように、通り抜けていった。
その予想もしていなかった、驚きの、強大な力の攻撃により、ジオードサンド号は、赤い屋根の家や、船側、旗といったものが、一部破壊されたり、傷だらけになったりした。
これだけの攻撃を受ければ、普通、どんな船だって、ひとたまりもないだろう。けれども幸いなことに、船が沈むことはなかった。
リドは、マスケット銃を片手に持ったまま、もう片方の手で運転を続けながら、いまだに大きな赤い水のリングを作っている最中の怪物、ディンゴネクの頭に、狙いを定め出した。
まもなくして、きちんと狙いが定まったかと思われた瞬間、リドはトリガーを、一気に引いた。
すると、リドの持っていたマスケット銃から、弾丸が回転しながら、一直線を描くように放たれていった。
これまでずっと、大きな水のリングを作っていたディンゴネクは、リドに仕かけられた攻撃に気づきながらも、ギリギリまで逃げる素振りを見せず、余裕の表情で、水のリングを作り続けながら、いとも簡単に、リドの攻撃を避けた。
リドはそのあと何度も、諦めずにディンゴネクに向かって、マスケット銃を使って、何発も弾丸を打ち込んだ。
ところがディンゴネクは、リドの放った攻撃を、物の見事に、全て避けていた。
「そんな銃ごときで、俺が倒されると思ったら、大間違いだ。まったく、お前ら人間ときたら、甚だ呆れるぞ。どうしてそんなもので、この俺が倒されると思うんだ? そんなこと、少し考えたら、猿にでもわかるだろう」
ムカつくような言い方で、ディンゴネクが言った。
それからディンゴネクは、赤い海の中に入れていた尻尾を、ズルッと、岩の上に出すと、
「よし、こんなもんか」と言って、巨大に作り上げた赤い水のリングを、尻尾の先から、ブワッと、空高く浮かばせ始めた。
「目にモノ見せてやる」
一言そう言うと、ディンゴネクは、その作り上げたばかりの巨大な水のリングを、ジオードサンド号目がけて、空中から勢いよく飛ばした。
直後、巨大な水のリングは、ジオードサンド号を包み込むようにして、とんでもない水しぶきと、轟音を轟かせながら、まるで輪くぐりのように、通り抜けていった。
その予想もしていなかった、驚きの、強大な力の攻撃により、ジオードサンド号は、赤い屋根の家や、船側、旗といったものが、一部破壊されたり、傷だらけになったりした。
これだけの攻撃を受ければ、普通、どんな船だって、ひとたまりもないだろう。けれども幸いなことに、船が沈むことはなかった。
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