ラズとリドの大冒険

大森かおり

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「なにを無責任なことを!」
 ラズは、あまりにお気楽なリドを見て、血相を変えて言った。
「ねえ、ロアルドおじいさん、私たち、どうしたらいいと思う?」
 リドに呆れ果てたラズは、次に、ロアルドおじいさんに助けを求めた。
 すると、ロアルドおじいさんは、
「わしらのような力の弱い人間たちが、海賊団を相手に歯向かったところで、結果はもう、わかりきっておることなんじゃ」と、最初から、まるで諦めたように言った。
「だから、ここは大人しく、なにもせずに諦めてしまった方が、自分たちのためになるというもんじゃよ」
 続けて、ロアルドおじいさんもリドと同じく、落ち着き払って言った。
「まあ、ロアルドおじいさんまで! 二人とも、なんとかして、必死でこの場を切り抜けて、助かろうという気持ちは、一ミリもないの?」
 呆気に取られながら、ラズが言った。
「まあ、ないね。その答えは単純さ。海賊関係は、かかわると面倒だから」
 もはや、プライドもへったくれもないのか、リドが、呆気なくそう言った。
「わしはあるけれども、ここまで追い詰められた状況じゃ、どうにもならんよ」
 そういうロアルドおじいさんは、すっかり途方に暮れている。
「ラズ、悪いことは言わん。ここは潔く、やつらに降参でもして、せめて命だけでも、助けてもらった方が、賢明というものじゃよ」
 ラズに言い聞かせるように、ロアルドおじいさんが言った。
「そんな、そんなのって、私は、絶対にいやよ! なにもせずに降参だなんて!」
 即座に、ラズが反論した。
「だってそんなことをしたら、やつらの思いのままよ! それに、せっかく手に入れた自由が、奪われてしまうかもしれない。私はまだ、冒険を始めたばかりだっていうのに、そんなの、私は、絶対に反対ですからね!」
 ラズはとにかく、自由のために必死だった。
「だからこんなところで、諦めてたまりますか!」
「じゃあ、ラズは、どうやってあいつらから、逃げようと思うんだい?」
 ふいに、リドが尋ねた。
「それは、それはまだ、考えてはいないけど」
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