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「なに? それは本当か?」
びっくりして目を丸くしながら、おじいさんが言った。
「ああ、本当さ」
快く、リドが返事をした。
「そりゃ、ありがたい!」
おじいさんは、今にも小躍りを始めそうなほど、喜んでいる。
「うれしいこった!」
しかし、しばらくすると、おじいさんは再び、元の落ち込んだ様子に戻った。
「まあ、どうかしたの? おじいさん」
ラズが尋ねると、
「どうしたもこうしたもない。わしの夢は、まだあの悪い魔女、ラリベラに、奪われたままじゃ。おまけに、孫の病気だって、まだ治ってはおらん」と、しょんぼりしながら、おじいさんが言った。
「大丈夫よ、おじいさん」
ラズがとっさに、励ました。
「私たちが、その、魔女に奪われてしまった、おじいさんの大切な夢を、取り戻してあげるわ」
ついにラズは、かわいそうなおじいさんを見かねて、そう宣言した。
「なに? お前さんがか?」
そんなこと、できるわけがないとでもいうように、大きく目を開けているおじいさんが、ラズを見て言った。
「ええ、そうよ」
胸に手を当てて、澄ましながら、ラズが言った。
「ただ、おじいさんの孫の病気にかんしては、私たちの力じゃ、どうすることもできないけどね」
「いいや、病気を治す方法なら、一つだけある」
即座に、リドが言った。
「えっ? そんな方法、本当にあるの?」
まさかと思いながら、ラズが言った。
「ああ。その魔女、ラリベラが持っている、魔法の石、“スフェラナイト”があればな」
びっくりして目を丸くしながら、おじいさんが言った。
「ああ、本当さ」
快く、リドが返事をした。
「そりゃ、ありがたい!」
おじいさんは、今にも小躍りを始めそうなほど、喜んでいる。
「うれしいこった!」
しかし、しばらくすると、おじいさんは再び、元の落ち込んだ様子に戻った。
「まあ、どうかしたの? おじいさん」
ラズが尋ねると、
「どうしたもこうしたもない。わしの夢は、まだあの悪い魔女、ラリベラに、奪われたままじゃ。おまけに、孫の病気だって、まだ治ってはおらん」と、しょんぼりしながら、おじいさんが言った。
「大丈夫よ、おじいさん」
ラズがとっさに、励ました。
「私たちが、その、魔女に奪われてしまった、おじいさんの大切な夢を、取り戻してあげるわ」
ついにラズは、かわいそうなおじいさんを見かねて、そう宣言した。
「なに? お前さんがか?」
そんなこと、できるわけがないとでもいうように、大きく目を開けているおじいさんが、ラズを見て言った。
「ええ、そうよ」
胸に手を当てて、澄ましながら、ラズが言った。
「ただ、おじいさんの孫の病気にかんしては、私たちの力じゃ、どうすることもできないけどね」
「いいや、病気を治す方法なら、一つだけある」
即座に、リドが言った。
「えっ? そんな方法、本当にあるの?」
まさかと思いながら、ラズが言った。
「ああ。その魔女、ラリベラが持っている、魔法の石、“スフェラナイト”があればな」
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