ラズとリドの大冒険

大森かおり

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 ラズはそう言うと、扉から離れて、羊小屋まで向かった。
「おい、あいつから逃げている途中だってのに、のんきに手伝いなんて、いいのか?」
 ネルーピーが、心配そうに、ラズに話しかけた。
「いいのよ。どうせあいつも、ここまでは来られないでしょうから」
 余裕を持ちながら、ラズが言った。
 それから、羊小屋までくると、
「おお、来たか、ラズ。じゃあこの羊を、少しの間、押さえていてくれ」と、ヨールおじいちゃんが、ラズに頼んだ。
「わかった」
 ラズが返事をした。
 そのあと、ラズとおじいちゃんは、二人で協力しながら、羊の毛刈りを行った。
 そんな時、羊小屋の扉が、バンッ、と、音を立てて開いた。
「なんじゃ?」
 びっくりした顔のヨールおじいちゃんが、扉のある方を見て言った。
 ラズとネルーピーも、驚きながら、扉を見た。
 するとなんと、扉の前に立っていたのは、仁王立ちした、リドだということがわかった。
「どうして、ここにいることがわかったの?」
 ラズが尋ねた。
「俺の勘さ!」
 リドが声高に言った。
「さあ、ネルーピーを、返してもらおうか」
 その瞬間、ネルーピーは、サッと、ラズの背中まで移動して、姿を隠し、顔を肩から覗かせながら、リドのことを見た。
 そんな怖がるネルーピーを見たラズは、
「ネルーピー、そんなに怖がらなくても、大丈夫よ。私がついているから」と言った。
「ラズ、そっちの男の子は、一体誰じゃ?」
 さっきの驚いた様子はすでに消えていたヨールおじいちゃんが、少し警戒したように言った。
「まさか、村の外から来たものじゃなかろうな?」
「だったらどうしたっていうんだ。じいさん」
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