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5 地獄行きジェットコースター
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「え? カッ、カッコいい、ですか?」
あきらかに動揺しながら、頬をピンクに染めた、久遠が言った。
「そんな、そこまで褒められるなんて、思ってもみませんでした。切ってよかった……」
これまで久遠の目にかかり、暗い印象に見えていた前髪だったが、いまでは、うまいように短く切り揃えられ、以前よりずいぶんと明るく、外見がよく見えた。
それはきっと、これまで強くなるために、久遠が影で一生懸命に努力していた成果が出て、実際に体が強くなったばかりではなく、心までもが強くなったというのが、久遠をここまで変えさせた秘訣なのではないかと、乙葉は思った。
「そうだ、足はもう大丈夫なの?」
ふと思いついた乙葉が言った。
「ええ、普通に歩けますし、ただの切り傷ですから。それに、走れないかと思っていたんですけど、実際に走ってみたら意外と平気でした。多分心因性ですよ」
久遠が足を、ポン、と叩きながら、明るく言った。
「こんな時に、一人だけなにもしないなんていやですし、なにより僕は、もう怯えてばかりの自分なんて、こりごりなんですよ。だからこれからは、どんなに強い敵にたいしても、堂々と正面から戦っていきたいです」
「久遠くん……」
前とはちがい、ずいぶんと頼もしくなった久遠を見て、乙葉は驚嘆せざるをえなかった。
「そういうことなら、これからも頼りにしてるわね」
「はい、まかせてください」
胸にこぶしを当て、忠誠を尽くすかのように久遠が言った。
それからしばらく、まだ見ていない園内の場所をくまなく探したあと、四人は噴水の広場で合流した。
「見つかったか?」
走り寄りながら、京一が尋ねた。
「ううん、どこにもいないわ」
乙葉が返事をした。
「そうか。なら、まだ探していないのはどこだ?」
みんなに向かって、京一が聞いた。
「うーん……あ! あそこは?」
あきらかに動揺しながら、頬をピンクに染めた、久遠が言った。
「そんな、そこまで褒められるなんて、思ってもみませんでした。切ってよかった……」
これまで久遠の目にかかり、暗い印象に見えていた前髪だったが、いまでは、うまいように短く切り揃えられ、以前よりずいぶんと明るく、外見がよく見えた。
それはきっと、これまで強くなるために、久遠が影で一生懸命に努力していた成果が出て、実際に体が強くなったばかりではなく、心までもが強くなったというのが、久遠をここまで変えさせた秘訣なのではないかと、乙葉は思った。
「そうだ、足はもう大丈夫なの?」
ふと思いついた乙葉が言った。
「ええ、普通に歩けますし、ただの切り傷ですから。それに、走れないかと思っていたんですけど、実際に走ってみたら意外と平気でした。多分心因性ですよ」
久遠が足を、ポン、と叩きながら、明るく言った。
「こんな時に、一人だけなにもしないなんていやですし、なにより僕は、もう怯えてばかりの自分なんて、こりごりなんですよ。だからこれからは、どんなに強い敵にたいしても、堂々と正面から戦っていきたいです」
「久遠くん……」
前とはちがい、ずいぶんと頼もしくなった久遠を見て、乙葉は驚嘆せざるをえなかった。
「そういうことなら、これからも頼りにしてるわね」
「はい、まかせてください」
胸にこぶしを当て、忠誠を尽くすかのように久遠が言った。
それからしばらく、まだ見ていない園内の場所をくまなく探したあと、四人は噴水の広場で合流した。
「見つかったか?」
走り寄りながら、京一が尋ねた。
「ううん、どこにもいないわ」
乙葉が返事をした。
「そうか。なら、まだ探していないのはどこだ?」
みんなに向かって、京一が聞いた。
「うーん……あ! あそこは?」
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