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2 不審人物
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だまって話を聞いていた京一は、乙葉の話が終わると、早速、口を開き、
「昨日物音がしたこと、なんで言わなかったんだよ」と、責めるように言った。
「ごめん、いうのをすっかり忘れてた」
胸の前で手を合わせ、苦笑いをして乙葉が謝った。
「まったく、お前っていうやつはいつもいつも」
額に手を当てながら、京一が呆れたように言った。
「まあいい。いまからそこにいこう」
久遠はそれを聞くと、なにかに気づいたように京一を見ながら、
「でも、京一くん。食料のことはもういいんですか?」と言った。
「ああ、そうだったな。まあそれは後回しだ」
京一が言った。
「食料のこと?」
なんのことだかわからずに、乙葉と柚子が、同時に聞き返した。
「実は、乙葉さんたちが噴水の広場にいっている間、僕たちで夕食の準備をしようと思って、この箱の中を見てみたんですよ。そしたら明らかに、朝の時よりも、量が少なくなっていることに、気づいたっていうわけなんです」
困ったように久遠が言った。
「ええ? それ本当?」
乙葉はおどろいた顔をした。
「本当です」
きっぱりと久遠が言った。
「だからみんな、ここでこの箱を囲んでいたのね」
納得して乙葉が言った。
話していると、柚子は椅子から立ち上がり、早速、食料の入っている箱の中を、覗き込みはじめた。
「わ、本当だ」
柚子がおどろきながらそう言った。
続けて乙葉も立ち上がり、食料の箱の中をのぞき見た。
「昨日物音がしたこと、なんで言わなかったんだよ」と、責めるように言った。
「ごめん、いうのをすっかり忘れてた」
胸の前で手を合わせ、苦笑いをして乙葉が謝った。
「まったく、お前っていうやつはいつもいつも」
額に手を当てながら、京一が呆れたように言った。
「まあいい。いまからそこにいこう」
久遠はそれを聞くと、なにかに気づいたように京一を見ながら、
「でも、京一くん。食料のことはもういいんですか?」と言った。
「ああ、そうだったな。まあそれは後回しだ」
京一が言った。
「食料のこと?」
なんのことだかわからずに、乙葉と柚子が、同時に聞き返した。
「実は、乙葉さんたちが噴水の広場にいっている間、僕たちで夕食の準備をしようと思って、この箱の中を見てみたんですよ。そしたら明らかに、朝の時よりも、量が少なくなっていることに、気づいたっていうわけなんです」
困ったように久遠が言った。
「ええ? それ本当?」
乙葉はおどろいた顔をした。
「本当です」
きっぱりと久遠が言った。
「だからみんな、ここでこの箱を囲んでいたのね」
納得して乙葉が言った。
話していると、柚子は椅子から立ち上がり、早速、食料の入っている箱の中を、覗き込みはじめた。
「わ、本当だ」
柚子がおどろきながらそう言った。
続けて乙葉も立ち上がり、食料の箱の中をのぞき見た。
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