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27話 誰!?
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⸺⸺2年生になったある日のこと。
綺麗にガーデニングされた校庭の噴水前でエミリアと待ち合わせをしていた私は、少し遅れてしまい小走りで現地へと向かっていた。
あと少しで噴水というところで、アラン様とクラース様に止められる。
「ディアナ嬢、エミリア嬢と待ち合わせですか?」
と、アラン様。
「アラン様、それにクラース様も。そうです、エミリアもう来てますか?」
「ええ、来ているのですが……誰かとお話されているようで……いかがしますか?」
と、クラース様。
「どれどれ……」
後エンディングルートのあるキャラクターは誰が残っていたかな、そんなことを考えながら噴水を覗き込む。
そこには、金の緩いパーマに優しそうな瞳。うちの学院服ではない綺麗な白の正装を着たイケメンがエミリアに話しかけていた。
「え、誰!?」
私は思わずそうツッコむ。
「なるほど、ディアナ嬢も知らないお方なのですね……」
一緒に覗いているアラン様も興味津々に彼を眺めている。
「うわ~、会話聞きたいなぁ……」
「もう少し近付いてみますか?」
と、クラース様。
「うん……もう少しだけ……」
綺麗に剪定された木の影に隠れて3人でジリジリと詰め寄る。
すると、少しだけ会話が聞こえてきた。
「そうなんですよ、僕も昔から苦手で……」
「まぁ、同じなのですね!」
「ええ、おや……誰か来たようですね」
彼はそう言ってこちらを見るので、観念して私だけ木の影から出ていく。
「やっほーエミリア。お邪魔してごめん……」
私は苦笑して小さく手を振る。
「ディアナ! いたなら声かけてくれれば良かったのに……!」
「いやぁお邪魔かなと……」
「では僕はこれで……エミリア様、またどこかで」
その彼は深く一礼すると、優雅に去っていってしまった。
「あ、フレディ様……! 行ってしまわれた……」
寂しそうな顔をするエミリア。
「うわぁ、エミリアホントに邪魔してごめん!」
「ディアナ、そんな、だって私たち待ち合わせしてたんだし、離れたところで待っててくれたんでしょ? いいのいいの」
エミリアはそう言って私を慰めてくれた。
「それでエミリア、今の人誰なの?」
「うーんと、フレディ様っていうお方……」
「ふんふん、それで?」
「えっと、魔道の訓練をされているお方みたいなんだけど……後はよく分からないの。ここで座ってたら、急に声かけられたから」
「うわぁぁぁ、私のばかばかばか……!」
私が気付かれたばっかりに、そのフレディ様との会話が途中で切れてしまってほとんど情報が得られなかった……。
「だから、ディアナは悪くないってば。元々フレディ様もあんまりお時間ないみたいだったから……」
「そうなんだ……って、エミリア、顔赤っ!」
「え、嘘っ!? やだ、恥ずかしい……」
「ねね、エミリア、一目惚れした?」
「うぅ……したかも」
エミリアはそう答えて更に顔を赤くする。
「きゃぁー、良いね! あぁ、また会えるといいわね……」
「うん……またお会いしたいなぁ……」
その正体不明の新キャラの報告のため、エミリアとの用事を済ませると、急いでアーサー殿下の元へと向かった。
綺麗にガーデニングされた校庭の噴水前でエミリアと待ち合わせをしていた私は、少し遅れてしまい小走りで現地へと向かっていた。
あと少しで噴水というところで、アラン様とクラース様に止められる。
「ディアナ嬢、エミリア嬢と待ち合わせですか?」
と、アラン様。
「アラン様、それにクラース様も。そうです、エミリアもう来てますか?」
「ええ、来ているのですが……誰かとお話されているようで……いかがしますか?」
と、クラース様。
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そこには、金の緩いパーマに優しそうな瞳。うちの学院服ではない綺麗な白の正装を着たイケメンがエミリアに話しかけていた。
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私は思わずそうツッコむ。
「なるほど、ディアナ嬢も知らないお方なのですね……」
一緒に覗いているアラン様も興味津々に彼を眺めている。
「うわ~、会話聞きたいなぁ……」
「もう少し近付いてみますか?」
と、クラース様。
「うん……もう少しだけ……」
綺麗に剪定された木の影に隠れて3人でジリジリと詰め寄る。
すると、少しだけ会話が聞こえてきた。
「そうなんですよ、僕も昔から苦手で……」
「まぁ、同じなのですね!」
「ええ、おや……誰か来たようですね」
彼はそう言ってこちらを見るので、観念して私だけ木の影から出ていく。
「やっほーエミリア。お邪魔してごめん……」
私は苦笑して小さく手を振る。
「ディアナ! いたなら声かけてくれれば良かったのに……!」
「いやぁお邪魔かなと……」
「では僕はこれで……エミリア様、またどこかで」
その彼は深く一礼すると、優雅に去っていってしまった。
「あ、フレディ様……! 行ってしまわれた……」
寂しそうな顔をするエミリア。
「うわぁ、エミリアホントに邪魔してごめん!」
「ディアナ、そんな、だって私たち待ち合わせしてたんだし、離れたところで待っててくれたんでしょ? いいのいいの」
エミリアはそう言って私を慰めてくれた。
「それでエミリア、今の人誰なの?」
「うーんと、フレディ様っていうお方……」
「ふんふん、それで?」
「えっと、魔道の訓練をされているお方みたいなんだけど……後はよく分からないの。ここで座ってたら、急に声かけられたから」
「うわぁぁぁ、私のばかばかばか……!」
私が気付かれたばっかりに、そのフレディ様との会話が途中で切れてしまってほとんど情報が得られなかった……。
「だから、ディアナは悪くないってば。元々フレディ様もあんまりお時間ないみたいだったから……」
「そうなんだ……って、エミリア、顔赤っ!」
「え、嘘っ!? やだ、恥ずかしい……」
「ねね、エミリア、一目惚れした?」
「うぅ……したかも」
エミリアはそう答えて更に顔を赤くする。
「きゃぁー、良いね! あぁ、また会えるといいわね……」
「うん……またお会いしたいなぁ……」
その正体不明の新キャラの報告のため、エミリアとの用事を済ませると、急いでアーサー殿下の元へと向かった。
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