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第一章 異世界での生活
4話 ゆるふわ美少女
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「俺は別に名前なんて、なんだって……」
と、レオン。
今にも私を膝から降ろそうとするのをジェイミが止める。
「いいからいいから。ほら抱っこして、ジーッと見てみて? 何かいい名前思い浮かばない?」
「……ったく、別になんも浮かばねぇって……」
レオンはそう言って渋々私を抱き上げる。
やる気のなさそうな半目のイケメンとジーッと見つめ合う私。
ダルそうにしていてもイケメンはイケメンだ。
はぁ、猫なのもこうやって抱いてもらえていいけど、人間でしかもピチピチの10代とかに若返ってお姫様抱っことかしてもらえたらどんなに幸せなんだろう。
いやいや、そんなの恥ずかしすぎて逆に無理か……。
⸺⸺⸺そう思った瞬間だった。
「は!?」
レオンの顔がみるみるうちに赤くなっていく。
「うっそぉ……」
と、ジェイミ。
「うひゃぁ~! マジか!」
と、ジャン。テンションMAXだ。
「お、お前……猫じゃ……」
私を抱えるレオンの手がブルブルと震えだす。
「え? 猫だけど……あれ? 私しゃべれてる……?」
私は何か違和感を感じ自分の身体を見下ろすと、そこには⸺⸺⸺
⸺⸺⸺ロングヘアーで上手く隠された真っ裸のぼんきゅっぼんの身体があった。
「え!? 何これ? どゆこと!?」
パニックになりながらも冷静に状況を判断してみる。
自分は見たことのない大きさのおっぱいに、きゅっとくびれたお腹。白く透き通った細い足。
おっぱいやお股の大事な部分はアメショのときと同じ柄の銀と黒のメッシュのゆるふわロングヘアーで上手いこと隠されている。
そしてレオンに抱えられて、彼に向き合うように彼の膝の上でお姉さん座りをしている。
え? 真っ裸の人間の姿でイケメンに抱かれて、イケメンに囲まれてるの!?
「いやぁぁぁぁぁぁっ!」
私は人生で1番の絶叫をし、レオンの頬を思いっきりはたいた。
「っ! てめっ、何しやがる!?」
レオンは自然と私から手を離し、自身の頬をさすっている。
「ひゃぁ、ごめんなさい、私、つい……」
私は自分のしてしまったことに気付き、あわあわと慌てるが、その度に髪が揺れて大事な部分が見えそうになり、手で隠す。
「ん、どうしたリュカ、ルシオ。しっかりしろ!」
エルフのイケメンの声が聞こえて振り向くと、魚の耳の草食系イケメンと、角の生えた鬼の優男が顔を真っ赤にして鼻血を出して倒れていた。
それを見てジャンがお腹を抱えて爆笑する。
「だーっはっは! むっつり組が沸騰してやがる!」
「大変、鼻血! どうしよう……」
私がそう言ってキョロキョロしていると、レオンがしびれを切らしたようにこう叫んだ。
「お前はとにかくここを退けよ!」
「あっ、ごめんなさい……でも、動くと見えちゃう……」
「~~っ!」
私がモジモジしていると、レオンはより一層顔を真っ赤にして引きつっていた。
「おっ、レオンも倒れるか? 俺、いつでも場所変わるぜ?」
ジャンはそう言ってニヤニヤしながら私とレオンの隣りに座り、私の身体を正面から覗き込んで鼻の下を伸ばしていた。
「るせぇなクソが!」
怒るレオン。
「うえええん誰か助けてぇぇぇ!」
私は恥ずかしさが爆発し、手で胸元を隠しながらわーんと泣いた。
と、レオン。
今にも私を膝から降ろそうとするのをジェイミが止める。
「いいからいいから。ほら抱っこして、ジーッと見てみて? 何かいい名前思い浮かばない?」
「……ったく、別になんも浮かばねぇって……」
レオンはそう言って渋々私を抱き上げる。
やる気のなさそうな半目のイケメンとジーッと見つめ合う私。
ダルそうにしていてもイケメンはイケメンだ。
はぁ、猫なのもこうやって抱いてもらえていいけど、人間でしかもピチピチの10代とかに若返ってお姫様抱っことかしてもらえたらどんなに幸せなんだろう。
いやいや、そんなの恥ずかしすぎて逆に無理か……。
⸺⸺⸺そう思った瞬間だった。
「は!?」
レオンの顔がみるみるうちに赤くなっていく。
「うっそぉ……」
と、ジェイミ。
「うひゃぁ~! マジか!」
と、ジャン。テンションMAXだ。
「お、お前……猫じゃ……」
私を抱えるレオンの手がブルブルと震えだす。
「え? 猫だけど……あれ? 私しゃべれてる……?」
私は何か違和感を感じ自分の身体を見下ろすと、そこには⸺⸺⸺
⸺⸺⸺ロングヘアーで上手く隠された真っ裸のぼんきゅっぼんの身体があった。
「え!? 何これ? どゆこと!?」
パニックになりながらも冷静に状況を判断してみる。
自分は見たことのない大きさのおっぱいに、きゅっとくびれたお腹。白く透き通った細い足。
おっぱいやお股の大事な部分はアメショのときと同じ柄の銀と黒のメッシュのゆるふわロングヘアーで上手いこと隠されている。
そしてレオンに抱えられて、彼に向き合うように彼の膝の上でお姉さん座りをしている。
え? 真っ裸の人間の姿でイケメンに抱かれて、イケメンに囲まれてるの!?
「いやぁぁぁぁぁぁっ!」
私は人生で1番の絶叫をし、レオンの頬を思いっきりはたいた。
「っ! てめっ、何しやがる!?」
レオンは自然と私から手を離し、自身の頬をさすっている。
「ひゃぁ、ごめんなさい、私、つい……」
私は自分のしてしまったことに気付き、あわあわと慌てるが、その度に髪が揺れて大事な部分が見えそうになり、手で隠す。
「ん、どうしたリュカ、ルシオ。しっかりしろ!」
エルフのイケメンの声が聞こえて振り向くと、魚の耳の草食系イケメンと、角の生えた鬼の優男が顔を真っ赤にして鼻血を出して倒れていた。
それを見てジャンがお腹を抱えて爆笑する。
「だーっはっは! むっつり組が沸騰してやがる!」
「大変、鼻血! どうしよう……」
私がそう言ってキョロキョロしていると、レオンがしびれを切らしたようにこう叫んだ。
「お前はとにかくここを退けよ!」
「あっ、ごめんなさい……でも、動くと見えちゃう……」
「~~っ!」
私がモジモジしていると、レオンはより一層顔を真っ赤にして引きつっていた。
「おっ、レオンも倒れるか? 俺、いつでも場所変わるぜ?」
ジャンはそう言ってニヤニヤしながら私とレオンの隣りに座り、私の身体を正面から覗き込んで鼻の下を伸ばしていた。
「るせぇなクソが!」
怒るレオン。
「うえええん誰か助けてぇぇぇ!」
私は恥ずかしさが爆発し、手で胸元を隠しながらわーんと泣いた。
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