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最終章 刻の軌跡
215話 たくさんの仲間
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マイアからの一方的な魔弾の連射が続き、ミオもゼノも魔道回避や魔法障壁でひたすら耐えていた。
「もうこれ以上セシリアにダメージを与えると、彼女の身体がもたないぞ……」
と、ゼノ。
「どうする? もう一回拘束する?」
『拘束と浄化は同時にできないわ。それに、浄化のための魔力も温存しないと……』
「そうなんだけど……」
そんな時、彼女らのもとへ助っ人が駆け付けた。
⸺⸺裏魔法⸺⸺
「バインド!」
「えっ、カカシさん!? チャドたちも……!」
まさかの助っ人に目を丸くするミオ。
「ダメだ、まだ止まってない! パウラ!」
駆け付けたチャドが脇にいるパウラへ即座に指示を出す。
⸺⸺聖緑魔法⸺⸺
「聖花の抱擁!」
藁を自力で脱出しようとしていたマイアの身体を再び花びらが包み込み、藁の拘束が強まった。
「マイア……じゃない、本当の名前はセシリア……。セシリア! 頑張るです!」
「メローペ……!?」
「今はメロディです!」
更にミシェルらが駆け付ける。
「白の領域で暗黒を弱めるわ! ミオは浄化を!」
「ミシェル! エルヴィスにえっと……レーン! うん、分かった!」
⸺⸺白の領域⸺⸺
ミシェルが領域を張ったのを確認すると、ミオは祈りを捧げた。
⸺⸺浄化の光⸺⸺
なかなか抜けていかない頑固な暗黒に、ゼノがミオの手に自身の手を重ね、魔力を送った。
「僕だって白い魔力なんだから……足しにはなるだろ……!」
ゼノの魔力がミオの魔力へ溶け込むと浄化の力が強まり、2つ目の暗黒の核がマイアの身体から抜けていった。
「続けていくよ!」
ミオはそのまま祈り続け、どんどん魔力を放出していく。
『ミオの魔力持つかしら……』
ナディアが不安そうに呟くと、ミオとゼノの手に更にダリアの手が重なった。
「お待たせ、手伝うわ!」
「ミオちゃんもセシリアも頑張ってくれ……!」
駆け付けたクライヴは祈るようにその光景を見守った。
「浄化できた……! 後一つ!」
ミオは暗黒の核が抜けていくのを確認すると、ホッと気を抜いた瞬間に身体が崩れ落ち膝を突いた。
「ミオ!」
「ミオちゃん!」
「ミオっち!」
「ごめん……大丈夫……」
ミオが起き上がるのをゼノとダリアが支える。暗黒が残り一つになり身体の自由が戻ったマイアもミオのもとへと歩み寄った。
「ごめんなさい……ありがとう……」
「パウラも一緒!」
マイアもミオの手を取り、拘束を解いたパウラも参加し、皆でミオを囲むように祈りを捧げる。
「ぎゃー、遅刻ー!」
ティニーが塔へ入ってくるなり慌てて輪に参加し、ありったけの魔力を注ぐ。
⸺⸺そして、全ての暗黒から解き放たれ、マイアの名を捨てたセシリアが皆に祝福された。
「みんな、ありがとう……! 本当にごめんなさい……!」
安堵の涙を流す彼女をクライヴがキツく抱き締める。
「一人残してごめんな! よく頑張ったな、セシリア……!」
「クライヴ……!」
⸺⸺
元気の有り余ってるメンバーで最後の結界を破壊し、ミオはカラカラの魔力を絞り尽くして皆の怪我を回復させた。
「これで城の前にいたでっかいドラゴンが丸裸になって、ジン君たちが討伐できんだな」
ケヴィンが元通りになった右腕をぶんぶん回しながら言った。
「で、その間に船長がユリウスを倒しにいく……と。僕らも行った方が良いよね」
と、チャド。
「どうしよう、私、役立たずかも……」
「ミオっちはもう十分頑張ったんだから、今はとにかく休憩して魔力を回復するんだよ」
「エルヴィス……そうだね……」
ミオが頷くと、皆もうんうんと同意を示した。
その時、ミオの頭上に強い光が放たれその場の全員が手で視界を遮った。
「なんだ!?」
「何事?」
「眩しっ!」
「あっ、誰が真っ白な人がいるです!」
「人……!?」
メロディの言葉にミオは指の隙間から向こうを確認する。
「やぁ」
その人物はミオの視線を確認すると、親しげに話しかけてきた。
「あ、あなたは! 次元の狭間の管理人さん!」
そのミオの言葉に、その場の誰もが度肝を抜かれた。
「もうこれ以上セシリアにダメージを与えると、彼女の身体がもたないぞ……」
と、ゼノ。
「どうする? もう一回拘束する?」
『拘束と浄化は同時にできないわ。それに、浄化のための魔力も温存しないと……』
「そうなんだけど……」
そんな時、彼女らのもとへ助っ人が駆け付けた。
⸺⸺裏魔法⸺⸺
「バインド!」
「えっ、カカシさん!? チャドたちも……!」
まさかの助っ人に目を丸くするミオ。
「ダメだ、まだ止まってない! パウラ!」
駆け付けたチャドが脇にいるパウラへ即座に指示を出す。
⸺⸺聖緑魔法⸺⸺
「聖花の抱擁!」
藁を自力で脱出しようとしていたマイアの身体を再び花びらが包み込み、藁の拘束が強まった。
「マイア……じゃない、本当の名前はセシリア……。セシリア! 頑張るです!」
「メローペ……!?」
「今はメロディです!」
更にミシェルらが駆け付ける。
「白の領域で暗黒を弱めるわ! ミオは浄化を!」
「ミシェル! エルヴィスにえっと……レーン! うん、分かった!」
⸺⸺白の領域⸺⸺
ミシェルが領域を張ったのを確認すると、ミオは祈りを捧げた。
⸺⸺浄化の光⸺⸺
なかなか抜けていかない頑固な暗黒に、ゼノがミオの手に自身の手を重ね、魔力を送った。
「僕だって白い魔力なんだから……足しにはなるだろ……!」
ゼノの魔力がミオの魔力へ溶け込むと浄化の力が強まり、2つ目の暗黒の核がマイアの身体から抜けていった。
「続けていくよ!」
ミオはそのまま祈り続け、どんどん魔力を放出していく。
『ミオの魔力持つかしら……』
ナディアが不安そうに呟くと、ミオとゼノの手に更にダリアの手が重なった。
「お待たせ、手伝うわ!」
「ミオちゃんもセシリアも頑張ってくれ……!」
駆け付けたクライヴは祈るようにその光景を見守った。
「浄化できた……! 後一つ!」
ミオは暗黒の核が抜けていくのを確認すると、ホッと気を抜いた瞬間に身体が崩れ落ち膝を突いた。
「ミオ!」
「ミオちゃん!」
「ミオっち!」
「ごめん……大丈夫……」
ミオが起き上がるのをゼノとダリアが支える。暗黒が残り一つになり身体の自由が戻ったマイアもミオのもとへと歩み寄った。
「ごめんなさい……ありがとう……」
「パウラも一緒!」
マイアもミオの手を取り、拘束を解いたパウラも参加し、皆でミオを囲むように祈りを捧げる。
「ぎゃー、遅刻ー!」
ティニーが塔へ入ってくるなり慌てて輪に参加し、ありったけの魔力を注ぐ。
⸺⸺そして、全ての暗黒から解き放たれ、マイアの名を捨てたセシリアが皆に祝福された。
「みんな、ありがとう……! 本当にごめんなさい……!」
安堵の涙を流す彼女をクライヴがキツく抱き締める。
「一人残してごめんな! よく頑張ったな、セシリア……!」
「クライヴ……!」
⸺⸺
元気の有り余ってるメンバーで最後の結界を破壊し、ミオはカラカラの魔力を絞り尽くして皆の怪我を回復させた。
「これで城の前にいたでっかいドラゴンが丸裸になって、ジン君たちが討伐できんだな」
ケヴィンが元通りになった右腕をぶんぶん回しながら言った。
「で、その間に船長がユリウスを倒しにいく……と。僕らも行った方が良いよね」
と、チャド。
「どうしよう、私、役立たずかも……」
「ミオっちはもう十分頑張ったんだから、今はとにかく休憩して魔力を回復するんだよ」
「エルヴィス……そうだね……」
ミオが頷くと、皆もうんうんと同意を示した。
その時、ミオの頭上に強い光が放たれその場の全員が手で視界を遮った。
「なんだ!?」
「何事?」
「眩しっ!」
「あっ、誰が真っ白な人がいるです!」
「人……!?」
メロディの言葉にミオは指の隙間から向こうを確認する。
「やぁ」
その人物はミオの視線を確認すると、親しげに話しかけてきた。
「あ、あなたは! 次元の狭間の管理人さん!」
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