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第三章 誤解と和解
33話 ごめんなさい
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「どうした? まだ何かあったか?」
と、オーウェン団長。
そんな彼へ、私は涙目でこう暴露をした。
「ごめんなさい! 私本当は女なんです! あなたに近づくために男のフリをしていました! 本当にごめんなさい! 私、性別詐称で除名処分ですか……?」
私はここまで仲良くなってしまい、除名処分が嫌すぎて、自然と目に涙がいっぱいたまってしまった。
そんな私をオーウェン団長は驚いた顔で見ていたが、すぐにラスさんとラインハルト団長と共に思いっきり吹き出し、大笑いを始めた。
「えっ!?」
私は目をパチクリとさせる。
「すまないな、ルカ。俺はメドナ王国のルカ・エマーソンという名前を見た瞬間、あの時の子だと分かっていたんだよ。だから、お前が女性だということは書類選考の時点で分かっていたんだ」
オーウェン団長は笑いをこらえるようにそう言った。
「えーっ!?」
「つーかお前、男のフリしてたのか? あれで?」
ラインハルト団長はゲラゲラ笑っている。
「うっ……見えませんでしたか……?」
「全っ然全く。俺は最初からお前は女だと思ってたよ」
彼は即答する。
「ガーン……!」
「俺もあの時の子だなって思ってたから知ってた。ってか、団員のやつらも言ってはいないけど、ほとんどバレてると思うよ」
と、ラスさん。
「ええぇぇぇ~……!?」
私は落胆し、更に自分に追い打ちをかける。
「じゃぁ私って何のために男のフリしてたの!?」
それに対しテオが答える。
「ただただブラッドを翻弄してただけでしたね!」
「全くだぜ! 気付いてなかったの俺だけかよ! 俺の葛藤の日々返せよ~」
「そ、それは、ごめん……」
「翻弄とか葛藤ってなになに?」
ラスさんが面白そうに尋ねてくる。
「男なのに惚れちまってどうしようか散々悩んで、男でもいっかって割り切った直後くらいに、女だって暴露されたんす」
大爆笑する団長たち。
「女将さんはそのままでも男の子に見えるって言ったもん……」
「おい、叔母さんグルだったのかよ」
と、ブラッド。
「あっ、でも性別詐称で罰を受けるのは私だけにしてください……! 女将さんは悪くないんです……!」
私はオーウェン団長へ必死に懇願する。
すると、彼は申し訳なさそうに頭をかく。
「その件なんだが……」
彼がそう言いかけたところで、ラインハルト団長が口を挟む。
「そういや、団長から帝国に提出する正式なメンバー表には、ちゃんと“女”で登録してあったぜ? だってそこが“男”なら俺がツッコんでるはずだ。間違えて表記してるぞってな」
「えっ、でも白狼騎士団の宿舎内にあるメンバー表には……」
「それは、国に提出するものじゃないからな。お前の主張を尊重しておいた。と、言う訳だから、ルカ。お前は“何も違反していない”」
と、オーウェン団長。
「えぇぇ~……良かったけど、なんか複雑……」
私はガーンと項垂れた。
と、オーウェン団長。
そんな彼へ、私は涙目でこう暴露をした。
「ごめんなさい! 私本当は女なんです! あなたに近づくために男のフリをしていました! 本当にごめんなさい! 私、性別詐称で除名処分ですか……?」
私はここまで仲良くなってしまい、除名処分が嫌すぎて、自然と目に涙がいっぱいたまってしまった。
そんな私をオーウェン団長は驚いた顔で見ていたが、すぐにラスさんとラインハルト団長と共に思いっきり吹き出し、大笑いを始めた。
「えっ!?」
私は目をパチクリとさせる。
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オーウェン団長は笑いをこらえるようにそう言った。
「えーっ!?」
「つーかお前、男のフリしてたのか? あれで?」
ラインハルト団長はゲラゲラ笑っている。
「うっ……見えませんでしたか……?」
「全っ然全く。俺は最初からお前は女だと思ってたよ」
彼は即答する。
「ガーン……!」
「俺もあの時の子だなって思ってたから知ってた。ってか、団員のやつらも言ってはいないけど、ほとんどバレてると思うよ」
と、ラスさん。
「ええぇぇぇ~……!?」
私は落胆し、更に自分に追い打ちをかける。
「じゃぁ私って何のために男のフリしてたの!?」
それに対しテオが答える。
「ただただブラッドを翻弄してただけでしたね!」
「全くだぜ! 気付いてなかったの俺だけかよ! 俺の葛藤の日々返せよ~」
「そ、それは、ごめん……」
「翻弄とか葛藤ってなになに?」
ラスさんが面白そうに尋ねてくる。
「男なのに惚れちまってどうしようか散々悩んで、男でもいっかって割り切った直後くらいに、女だって暴露されたんす」
大爆笑する団長たち。
「女将さんはそのままでも男の子に見えるって言ったもん……」
「おい、叔母さんグルだったのかよ」
と、ブラッド。
「あっ、でも性別詐称で罰を受けるのは私だけにしてください……! 女将さんは悪くないんです……!」
私はオーウェン団長へ必死に懇願する。
すると、彼は申し訳なさそうに頭をかく。
「その件なんだが……」
彼がそう言いかけたところで、ラインハルト団長が口を挟む。
「そういや、団長から帝国に提出する正式なメンバー表には、ちゃんと“女”で登録してあったぜ? だってそこが“男”なら俺がツッコんでるはずだ。間違えて表記してるぞってな」
「えっ、でも白狼騎士団の宿舎内にあるメンバー表には……」
「それは、国に提出するものじゃないからな。お前の主張を尊重しておいた。と、言う訳だから、ルカ。お前は“何も違反していない”」
と、オーウェン団長。
「えぇぇ~……良かったけど、なんか複雑……」
私はガーンと項垂れた。
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