箱入りの魔法使い

しゅん

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ジュリ

先天

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「あれは...勇者カルヴァン!?なんでここに...いや、なんで生きているんだ?」

 その反応をしたのはハルだ。

 カルヴァンが持っているのはかつての宿敵、勇者ジグラットが所有していた聖剣ヴァルニアスだ。

「まぁなんと、まさか伝説すぎてもはや消滅しつつある勇者様がまさか実在、更には地に足をつけているなんて。死者のいていい場所じゃないだろ、すぐ帰してやるよ」

「数多くの嫌味、感謝する。まぁ落ち着けよ──ってお前、なんかおかしいな。体の中に...二人?」

「そうさ、我が娘を体内に取り込み、無限の力を、無限の命を、無限の体を手に入れたのだ!」

プレリュードは背中から触手のようなものを出し、それをカルヴァンに向けて突き刺した。

が、カルヴァンはそれを全て避けきった。

「なぁあんた聞き覚えないか、この名前に。レイレス·クレイモアってやつ」

「ッ、今あの勇者なんて...」

ミスノルフは今の言葉を見逃さなかった。

なぜその名前を?どんな関係?

「答える義理は無いな」

プレリュードはさらに攻撃を加速する。

「やべぇってこれ!」

シンは大慌てだ。

「お前、寂しいな。可哀想な奴」

プレリュードはそんなことを避けながら、いなしながら言ってくる。

「うるさい、うるさい!」

それは大分プレリュードの尺に触ったようだ。

「君たちも手伝いたまえ」

カルヴァンはタイタリク達に問いかけた。
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