ヒロインの娘

めい

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小さな鑑定士

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「はぁー、よく寝た」

目を開けると、カーテンは開けられており、
明るい日差しが、いつもより遅い目覚めを教えてくれる。

男爵家で働く使用は、そう多くない。
門番なんていないし、執事1人、色々と兼任の侍従4人、メイド3人、料理人兼家庭菜園担当2人ぐらい。
あとは、必要な時に冒険者ギルドに依頼している。
なので、一度は起こしにきてくれるが、そこて目覚めなければ放置される。
みんな忙しいのだ。

昨日はおそくまて、叔父と話をつめた。
なかなか大事になりそうで、打開策をまとめ取り敢えず調整は叔父と従兄弟たちがしてくれる事に決まった。

用意してくれていた、洗面器の中に自分で水をだし、身支度を整える残った水はベランダーのプランターにながし、部屋着に着替え、朝食をもらいにキッチンへと向かう

使用人の人数が少ないので、決められた時間以外の食事はキッチンに自分で行き、キッチンの隣の食堂を利用することが決まりだ。
ここは使用人たちも利用でき、時間が合えば一緒に食事をしたりもする。

「バーバラ、やっぱり来たね」

「こっちにサンドイッチあるぞ。
取り皿とカップは自分ではこんでおいで。」

先約がいた。
昨日遅くまで一緒に話してた叔父と跡取りである長兄のマイクがサンドイッチを頬張っている。

「おはようございます。叔父様、マイク兄様、ひょっとして寝てないのですか?」

二人の顔には疲れが残っている。

「いやー、バーバラを寝かせてからも白熱しちゃってね。
午前中はお互い予定をケインとソイルに押し付けて仮眠はとる予定だ。」

長兄のマイク、次兄のケイン、三男のソイル。
マイク兄さんの奥さんは妊娠中なのに仕事を増やしてしまって申し訳ないな。

「ありがとうございます」

テーブルにつき、紅茶を口にした。

「これから、治療計画を作成して、午後には商業ギルドの調薬室をお借りして試薬の調剤を始めます。
出来上がったら派遣する薬師に持たせ、許可がおり次第治療を開始してもらうように手配します。
『江戸病』以外の人が飲んでも問題ないような薬にはする予定です」

薬はビタミンの多い薬草や野菜や果物で青汁を作り、免疫力アップと基本的な回復ポーションの改良。
最初は、こんなもんかな??

アレルギー反応も怖いので、薬は少量ずつ与え、薬師はもちろん母や光魔法を使える人に最低でも投薬を始めて3日間は待機してもらう。
4日目からは、薬の量を少しずつ増やして8日目には規定の量までにする。
この頃には、私も患者さんのもとに向かえているだろう。
状態を看ながら、ミンテアで薬の調整を行えれば何とか初期治療としては、良いはず。




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