30 / 38
第二章 リリアーヌ
入学式
しおりを挟む
入学式が執り行われた。
私も新入生の一人として参加。
新入生は200人以上
思っていたよりも多かった
私は専科と呼ばれるクラスに入った
貴族の子息が多く属する一般的な教養を学ぶ。
約20名×3クラス
入学時の成績と親の爵位などが考慮されクラス分けされ、3年間の必修卒業までほぼ変動はない。
必修卒業後、貴族の子女は、結婚に備え専修に進まないものも多い。
専科以外は、
魔法学科 約20名×2クラス
官僚学科 約30名×2クラス
騎士学科 約30名×2クラス
こちらは実力のみで順位付けされ、クラスや席までが半年ごとに変わる。
就職や家の名誉にも関わるので、皆必死に勉強する事となる。
経済的に貧している場合は、
卒業後に侍女や騎士、官僚など奉公を条件に学費の援助。奨学金を受けて通う。
優秀な者へ王国や貴族たちは援助を惜しまない。
過去の愛し子が制度として確立し、国内に学生寮を持つ王立学院は王家が通うトランス学院を筆頭に4つ。
どこの学院でも、身分に関係なく能力があれば、通うことが出来た。
3年の必修課程。2年の専修課程。
そして卒業すれば、将来が約束される。
スゴい制度だよね。
平民に生まれても、王宮や高位貴族宅で働くことが出来るようになるんだから!
学院に通うにも、制服があったり、食事付きの寮があったり、至れり尽くせり。
いまの将軍の何人かと、衛生大臣、内務副大臣などは学院卒の平民出身。
他の王政の国では、ありえない事みたい。
これも、愛し子が城を抜け出し、
街で平民の子供と遊ぶのが楽しくて、
彼らと一緒に学院に通いたい。と、駄々をこね作った奨学金制度。
それを元に卒業した平民たちの努力の結果だって………
どんだけよ。
ワガママの規模が国策レベル。
お父様の領地からも、援助を受け官僚科1人と魔法科1人が入学している。
彼らは寮に入らずに屋敷から通ってくれる。というから心強い。
本当は私と同じ専科を希望したらしいが、落ちてしまった。
王族が学院にいる時は、専科の志望が増えて難易度が上がるんだって。
王族に認められれば、身分に関係なく出世が約束されるのだから、少しでも近づきたい。と思う人が増えるのだという。
一人で寂しいが
気を取り直して、指定された教室に入る。
在校生がら登校してくるのは、来週から。
最初の1週間は、新入生のみでオリエンテーションが行われる。
婚約者であるクリストフ殿下は、入学式のエスコートをかって出てくれていたが、丁寧にお断りした。
殿下の婚約者として初対面で会うよりも、誰も知らないリリアーヌとして会って人の反応を見てみたかったからだ。
父様を通じて、学校側にもお願いして、家名を伏せることを了承してもらった。
対価に新ポーションのレシピ1つを学院に寄贈したことは秘密だけど。
専科1年1組。
これから3年間、一緒に学ぶ人たち。
楽しく遊べる人がいれば良いなぁー。
私も新入生の一人として参加。
新入生は200人以上
思っていたよりも多かった
私は専科と呼ばれるクラスに入った
貴族の子息が多く属する一般的な教養を学ぶ。
約20名×3クラス
入学時の成績と親の爵位などが考慮されクラス分けされ、3年間の必修卒業までほぼ変動はない。
必修卒業後、貴族の子女は、結婚に備え専修に進まないものも多い。
専科以外は、
魔法学科 約20名×2クラス
官僚学科 約30名×2クラス
騎士学科 約30名×2クラス
こちらは実力のみで順位付けされ、クラスや席までが半年ごとに変わる。
就職や家の名誉にも関わるので、皆必死に勉強する事となる。
経済的に貧している場合は、
卒業後に侍女や騎士、官僚など奉公を条件に学費の援助。奨学金を受けて通う。
優秀な者へ王国や貴族たちは援助を惜しまない。
過去の愛し子が制度として確立し、国内に学生寮を持つ王立学院は王家が通うトランス学院を筆頭に4つ。
どこの学院でも、身分に関係なく能力があれば、通うことが出来た。
3年の必修課程。2年の専修課程。
そして卒業すれば、将来が約束される。
スゴい制度だよね。
平民に生まれても、王宮や高位貴族宅で働くことが出来るようになるんだから!
学院に通うにも、制服があったり、食事付きの寮があったり、至れり尽くせり。
いまの将軍の何人かと、衛生大臣、内務副大臣などは学院卒の平民出身。
他の王政の国では、ありえない事みたい。
これも、愛し子が城を抜け出し、
街で平民の子供と遊ぶのが楽しくて、
彼らと一緒に学院に通いたい。と、駄々をこね作った奨学金制度。
それを元に卒業した平民たちの努力の結果だって………
どんだけよ。
ワガママの規模が国策レベル。
お父様の領地からも、援助を受け官僚科1人と魔法科1人が入学している。
彼らは寮に入らずに屋敷から通ってくれる。というから心強い。
本当は私と同じ専科を希望したらしいが、落ちてしまった。
王族が学院にいる時は、専科の志望が増えて難易度が上がるんだって。
王族に認められれば、身分に関係なく出世が約束されるのだから、少しでも近づきたい。と思う人が増えるのだという。
一人で寂しいが
気を取り直して、指定された教室に入る。
在校生がら登校してくるのは、来週から。
最初の1週間は、新入生のみでオリエンテーションが行われる。
婚約者であるクリストフ殿下は、入学式のエスコートをかって出てくれていたが、丁寧にお断りした。
殿下の婚約者として初対面で会うよりも、誰も知らないリリアーヌとして会って人の反応を見てみたかったからだ。
父様を通じて、学校側にもお願いして、家名を伏せることを了承してもらった。
対価に新ポーションのレシピ1つを学院に寄贈したことは秘密だけど。
専科1年1組。
これから3年間、一緒に学ぶ人たち。
楽しく遊べる人がいれば良いなぁー。
0
お気に入りに追加
348
あなたにおすすめの小説
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜
なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」
静寂をかき消す、衛兵の報告。
瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。
コリウス王国の国王––レオン・コリウス。
彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。
「構わん」……と。
周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。
これは……彼が望んだ結末であるからだ。
しかし彼は知らない。
この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。
王妃セレリナ。
彼女に消えて欲しかったのは……
いったい誰か?
◇◇◇
序盤はシリアスです。
楽しんでいただけるとうれしいです。
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
ある辺境伯の後悔
だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。
父親似だが目元が妻によく似た長女と
目元は自分譲りだが母親似の長男。
愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。
愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。
【完結】殿下、自由にさせていただきます。
なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。
もう二度とあなたの妃にはならない
葉菜子
恋愛
8歳の時に出会った婚約者である第一王子に一目惚れしたミーア。それからミーアの中心は常に彼だった。
しかし、王子は学園で男爵令嬢を好きになり、相思相愛に。
男爵令嬢を正妃に置けないため、ミーアを正妃にし、男爵令嬢を側妃とした。
ミーアの元を王子が訪れることもなく、妃として仕事をこなすミーアの横で、王子と側妃は愛を育み、妊娠した。その側妃が襲われ、犯人はミーアだと疑われてしまい、自害する。
ふと目が覚めるとなんとミーアは8歳に戻っていた。
なぜか分からないけど、せっかくのチャンス。次は幸せになってやると意気込むミーアは気づく。
あれ……、彼女と立場が入れ替わってる!?
公爵令嬢が男爵令嬢になり、人生をやり直します。
ざまぁは無いとは言い切れないですが、無いと思って頂ければと思います。
【完結】王女様がお好きなら、邪魔者のわたしは要らないですか?
曽根原ツタ
恋愛
「クラウス様、あなたのことがお嫌いなんですって」
エルヴィアナと婚約者クラウスの仲はうまくいっていない。
最近、王女が一緒にいるのをよく見かけるようになったと思えば、とあるパーティーで王女から婚約者の本音を告げ口され、別れを決意する。更に、彼女とクラウスは想い合っているとか。
(王女様がお好きなら、邪魔者のわたしは身を引くとしましょう。クラウス様)
しかし。破局寸前で想定外の事件が起き、エルヴィアナのことが嫌いなはずの彼の態度が豹変して……?
小説家になろう様でも更新中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる