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第二章 リリアーヌ

入学式

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入学式が執り行われた。
私も新入生の一人として参加。
新入生は200人以上
思っていたよりも多かった

私は専科と呼ばれるクラスに入った
貴族の子息が多く属する一般的な教養を学ぶ。
約20名×3クラス
入学時の成績と親の爵位などが考慮されクラス分けされ、3年間の必修卒業までほぼ変動はない。
必修卒業後、貴族の子女は、結婚に備え専修に進まないものも多い。

専科以外は、
魔法学科 約20名×2クラス
官僚学科 約30名×2クラス
騎士学科 約30名×2クラス

こちらは実力のみで順位付けされ、クラスや席までが半年ごとに変わる。
就職や家の名誉にも関わるので、皆必死に勉強する事となる。

経済的に貧している場合は、
卒業後に侍女や騎士、官僚など奉公を条件に学費の援助。奨学金を受けて通う。
優秀な者へ王国や貴族たちは援助を惜しまない。
過去の愛し子が制度として確立し、国内に学生寮を持つ王立学院は王家が通うトランス学院を筆頭に4つ。
どこの学院でも、身分に関係なく能力があれば、通うことが出来た。
3年の必修課程。2年の専修課程。
そして卒業すれば、将来が約束される。

スゴい制度だよね。
平民に生まれても、王宮や高位貴族宅で働くことが出来るようになるんだから!
学院に通うにも、制服があったり、食事付きの寮があったり、至れり尽くせり。
いまの将軍の何人かと、衛生大臣、内務副大臣などは学院卒の平民出身。
他の王政の国では、ありえない事みたい。

これも、愛し子が城を抜け出し、
街で平民の子供と遊ぶのが楽しくて、
彼らと一緒に学院に通いたい。と、駄々をこね作った奨学金制度。
それを元に卒業した平民たちの努力の結果だって………
どんだけよ。
ワガママの規模が国策レベル。

お父様の領地からも、援助を受け官僚科1人と魔法科1人が入学している。
彼らは寮に入らずに屋敷から通ってくれる。というから心強い。
本当は私と同じ専科を希望したらしいが、落ちてしまった。
王族が学院にいる時は、専科の志望が増えて難易度が上がるんだって。
王族に認められれば、身分に関係なく出世が約束されるのだから、少しでも近づきたい。と思う人が増えるのだという。

一人で寂しいが
気を取り直して、指定された教室に入る。
在校生がら登校してくるのは、来週から。
最初の1週間は、新入生のみでオリエンテーションが行われる。
婚約者であるクリストフ殿下は、入学式のエスコートをかって出てくれていたが、丁寧にお断りした。
殿下の婚約者として初対面で会うよりも、誰も知らないリリアーヌとして会って人の反応を見てみたかったからだ。
父様を通じて、学校側にもお願いして、家名を伏せることを了承してもらった。
対価に新ポーションのレシピ1つを学院に寄贈したことは秘密だけど。

専科1年1組。
これから3年間、一緒に学ぶ人たち。
楽しく遊べる人がいれば良いなぁー。
    
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