ミソフォニアで苦しい話

世万江生紬

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6月4日

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 今日はとても気分が良い。イライラもそこまで感じないし、漠然とした不安感もありませんでした。何の予定もない丸一日のオフだったからかも知れません。この日お昼ご飯は外に食べに行きました。ラーメン屋です。ラーメンは大好きなので食べたいですが、ラーメンをすする音は不快に感じる音の中でもかなり不快な方だったのでどうなる事かも思っていましたが、外ということもありそこまで不快に感じませんでした。耳栓をせずに家族と食事をしたのは久々です。そして食事中に家族とおしゃべりをするのも久々でした。

「帰ったら仕事しようかな。」

「母さん休みの日も仕事大変だ。」

「あんたらは何するの?」

「私何しよー、ゲームしたいな久々に。」

「じゃあ優姉ちゃん一緒にゲームする?」

弟とは1年前まで、よく一緒にゲームしていました。「世界のアソビ大全」を2人で寝る時間が来るまで遊ぶのが日課でした。ですが弟も反抗期が始まり、やがてそんな日課も無くなっていました。それから月日が流れて今日、弟と久々に一緒にゲームをすることになりました。

「ちょっ、汚ねぇ!そうまでして勝ちたいのか!」

「うるせ、勝ったもん勝ちじゃい。」

「のやろ、絶対勝つ!」

「はは、お姉様に勝てるわけないだろ。」

こうやって煽って煽られて、負けたら悔しがって、勝ったら全力で威張るゲームが、物凄く楽しく感じました。途中弟はいつものようにプルンプルン、プスー、ブススンととても不快な鼻の音を立ててはいましたが、その度に少し大きめなリアクションの声をとって聞かないようにしていまし。イライラはします、不快にも不安にも感じます。でも、この時の私は久々に過ごせた楽しい時間を邪魔したくない想いが勝っていました。
 とはいえ、鼻の音にイラつかない訳では無いので、心の中で「高校生になっていつか彼女が出来た時に、彼女にうるさいと言われてしまえ」とは思っているのでした。
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